本当に、ありがとう。
最後です。
私は、あと一週間でこの世界を離れる。
私たちは色々な体験をしたり、色々な場所に行ったりして二次元生活を満喫した。
この一週間はとても早く終わった気がした。
今日、私は帰るんだ。元の世界に。
私は転校すると嘘を吐き、三次元に戻る。
「ありがとう。次元は違うけれど一緒だよ」
「分かってるって」と慎二くんは笑って言った。
「じゃあね」と言った瞬間予想通り、目眩がした。
目が覚めるとそこは保健室だった。私は学校に戻ったんだ。
「大丈夫?」と声をかけてくれたのは由美だ。
「ここに何時間いたの?」と私はおそるおそる訊く。
由美は何事もなかったかのように「三分」と答えた。
あの世界には半年ぐらい居た気がするけれどなぜだろう、と不思議に思った。
私は普通の中学生になり、普段の生活に戻った。私にとって普段の生活はぼっち生活。
辛いけれど慎二くんが居るから大丈夫。
何も考えず、手をポケットの中に入れると何かが入っていた。
「お、お守りと紙……?」
紙にはこう書いてあった。
『結月へ無事に3次元に戻れた? 結月との生活はとても楽しかったよ。自分は1人だって思わないで。俺がいるから。慎二』
気づいたら冬だった。
続きあります!