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魔王少年アスラ  作者: バーチ君
オスマイ帝国
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オルセン王国奪還作戦を考える!

 オレ達は帝都の冒険者ギルドの依頼で、帝都から50㎞ほど離れた街道に盗賊討伐のためにやってきた。ところがそこにいたのは盗賊ではなく、帝国に滅ぼされたオルセン王国の者達だった。



「それで、あなた達はこれからどうするつもりなんですか?」



 すると血気盛んな兵士達がやんややんやと騒ぎ始めた。



「知れたことだ!そんなの帝都に攻め入って、皇帝を打ち取るに決まっているだろう!」



 リンは少しお怒りモードだ。



「あんた達、馬鹿じゃないの?高々50人で皇帝を打ち取るですって!何を寝言を言っているのよ!たった4人の相手も打ち取れないくせによくそんなことが言えるわね!頭冷やしなさい!」



 確かにリンの言う通りだ。絶対に無理だ。間違いなく皆殺しにされるだろう。



「リン殿が言うのはもっともだ。だが、私達はこのままではいられないのだ。たとえこの身が滅びようとも、帝国に一矢を報いたいのだ。」


「無駄死にだね。フィリップさん。命ってそんなに簡単に手放せるものなの?一度手放したらもう帰ってこないんだよ。」


「言われなくともわかっているさ。」


「なら、頭を使って取り戻せばいいんじゃないかな~。」


「アスラ殿には何かいい考えがあるのか?」


「まあね。」



 その場の全員がオレを見た。



「さすがアスラ兄。」


「どんな作戦だ?アスラ。」


「ようは、帝国の戦力を無力化するか、それともオルセン王国を魅力のない街にして帝国が撤退するようにすればいいんだろ?」


「アスラ殿。あなたは簡単に言うが、どちらにしても不可能ではないか!」



 するとリンがニヤニヤ笑い始めた。



「アスラ!あなた本気なの?」


「まあね。」


「世界中にばれるわよ!」


「でもしょうがないよ。もし世界が受け入れてくれないなら、世界樹に行ってみんなで身を隠すさ。」


「そうね。それもいいかもね。」



 フィリップも兵士達もなんの話か分からないようだ。逆にミコトの顔は青ざめている。これから起こることを想像したのだろう。



「アスラ兄。帝国の後は魔大陸だからね。忘れないでよ。」


「ああ、そうだったな。」


「アスラ殿。あなた達は何者なんだ?世界樹とか魔大陸とか聞こえたようだが。」


「まあ、そのうちわかるよ。」



 後日再び来ることを約束して、オレ達は森の屋敷を後にした。そして、帝国に占領されている街ガルロに行った。フィリップの言った通り街には兵士が沢山いる。どうやら、オルセン王国の残党狩りをしているようだ。街の人々もオドオドしながら歩いていた。



「アスラ!酷いありさまね。」


「まあな。」



 するとミコトが不安そうな顔で話しかけてきた。



「アスラ。さっきの話だが、まさかお前、魔王の力を使うつもりではないだろうな?」


「必要があれば使うさ。」


「そんなことしたら、お前は世界中から敵視されることになるんだぞ!」



 するとマロンが言った。



「それはない!」


「そうよ。マロンの言う通りよ。」


「なぜだ?なぜそんなことが言える!」


「だってスチュワート王国のビクトル国王も、グラッセ王国のジェイムス国王も、フェアリー大陸の国々の国王達もみんな知ってるからよ。」


「それは本当か?」


「嘘言ったってしょうがないじゃない!」



 ミコトは、他の国々の国王達が知っていたという事実を聞かされて落ち込んでしまった。



「私は一体何のために・・・・」


「いいじゃないか。ミコト。もしかしたら何かの拍子にオレが邪悪な魔王になるかもしれないだろ?その時はこのオレをその聖剣で殺せばいいんだよ。その聖剣はオレを殺すことのできる唯一の武器なんだからさ。ただ、本当には死なないけどな。」


「どういうことだ?」


「だから言っただろ!オレは不老不死だって!罪が許されるまではオレは死なないのさ。ただ、この前の黒龍の時のように10年くらいは活動できなくなるだろうけどさ。」



 なんかミコトが驚きすぎて灰になっている。



 そんな話をしていると兵士達がニタニタ笑いながらこっちにやってきた。



「お前達はどこから来た?」


「別にどこだっていいじゃない!あんた達には関係ないでしょ!」


「いいねぇ!いいねぇ!俺はお前のような気が強い女を征服するのが好きなんだ。」



 すると、隣にいた兵士がミコトに興味を持ったようだ。



「俺はこっちの姉ちゃんがいいな。なんていってもお胸様がデッケエからよー!ウシシシ」



 そして3人目の男が残念そうに言った。



「なんだよ!なんだよ!お前達!俺は別にロ○コンじゃねぇぞ!まあ、いいけどな。」



 リン、ミコト、マロンの頭から湯気が立っている。オレは後ろを向いた。次の瞬間、後ろから男達の悲鳴が聞こえてきた。



ギャー


助けてくれー!


グオー



 男達がどうなったかは知らない。命があれば儲けものだろう。そして、ぶらぶらと街を歩きながら宿屋を探した。



「あそこに宿屋があるよ!」



 マロンが指さした方向に確かに宿屋らしき建物がある。だが、やっているかどうかはわからない。それでも、一応行ってみることにした。



「すみません!やってますか~!」



 奥から女将らしき人が出てきた。そして申し訳なさそうに言った。



「泊まるだけならいいよ。食事は何も出せないけどね。」


「それでいいですよ。」



 オレ達は2部屋借りることにした。



「何で2部屋なんだ?」


「私とマロンはアスラと一緒に寝るからよ。」



 すると何を誤解したのか、ミコトが顔を真っ赤にして聞いてきた。



「アスラ!お前、そういう趣味なのか?」


「ミコト!お前の頭の中はお花畑か?オレ達は家族だ。そんな関係じゃないさ。」


「そうなのか~。」



 すると、マロンが可愛く言った。



「でも、いつかは私はお嫁さん。リン姉もお嫁さん。ミコトは別!」


「私は強くなることが目的なんだから。別にアスラの嫁になりたいわけじゃないから。」



 ミコトは自分の部屋に入っていった。


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