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侍領主でござる  作者: ケヤキ
第三章 ディアス王国 黒の森編
27/130

27.魔術学院 黒の森

北側の土地一帯は神話の時代から入らずの森である

人の立入りは許されていない。


____

__


鬼のイアン先生が王宮の行事に出席し、『鬼の居ぬ間』を楽しんだ翌日に、イアン先生から呼びだしを受けたのである。


色々と脛に傷を持つ身としてはおっかなビックリで研究室に向かうと、かなりご機嫌斜めなイアン先生が、北側の土地周辺の調査へ行くので同行しろとの事だ。



ディアス王国から見て、東にラウトス帝国があり、西にはロア国がある。その3カ国、北側一帯の土地は全て入らずの森で、黒く見える程の深い森『黒の森』と呼ばれている広大な森なのだ。


1000年の歴史をもつ、ロア国の古書にも決して立ち入るなと記されている森なのである。


なんでも、ディアス王国が定期的に行っている王国の北側周辺の調査に初めて異常事態の報告が上ったそうだ。黒の森の手前からでも良く見える巨大岩に宮殿のようなものが現れたという。


周辺の現状確認と調査の為に少数精鋭隊を送る事が決まり、白羽の矢が立ったのは特級王宮魔術師2名と第一級王宮魔術師1名で比較的時間の融通が効く、イアン先生なのである。


それと後学と補佐で魔術学院の学生2名。そう、俺とセシルを入れ計5名だそうだ。



それと騎士団からは騎士団長3名に、同じく後学と補佐で騎士学院の学生2名。合計10名の少数精鋭隊になる。


この10名で黒の森周辺の現状確認に調査を行う事になり、物資調達の準備で3日後に出発することになった。馬と馬車で向かうが、途中から山脈を超えなければならないので、森まで片道20日間の旅程になる。


___


出発日の早朝、新入りは一番最初に到着すべしの心得で、俺とセシルは早めに着き、待ち合わせの場所で他の者達を待っていた。


最初に騎士服をパリッと着こなし、颯爽と馬に乗って現れたのは騎士団長と騎士学院の学生、計5名だ。筆頭騎士団長だろうか、一人が前の一糸乱れぬ五角形陣形だ。


それに比べて、王宮魔術師は一人一人とよれよれのローブだったり、寝癖がついたままだったり、遅れて来たりと対比が際立っているのである……。



皆が揃ってから名を名乗る事になったのだが、王宮魔術師のローディスさんが『10人もいるんだ。名を覚えるだけでも面倒だ』で、敬称省略となった。


俺も計算式や術式はすぐ覚えることが出来るが、人の顔と名を覚えるが苦手だ。母上など社交に優れている人とは真逆なのが面白いところだ。



これから、二月弱の付き合いとなるので、しっかりと顔と名を覚えたい。


筆頭騎士団長のシリルさん、

20代後半の暗紺色の髪に瞳、威風堂々で、がっちりと鍛えられた体


騎士団長2名

ジルさん、20代前半の銀髪を短く切り揃え、美男で細身の引き締まった体

ニックさん、20代前半の焦茶髪と瞳、線が細く、見ようによっては美少年?


騎士学院の学生2名

ティナ、夕焼けのような橙色の髪に大きな目のおなご

もう一人は金髪で青の瞳、あの爽やかデュークだ。



特級王宮魔術師2名

ローディスさん、30代前半、灰色の髪に瞳、整った顔立ち、寝癖付き

シーラさん、20代後半、茄子色の髪に瞳、知的で妖艶、よれよれローブ 


遅れてやって来た第一級王宮魔術師のイアン先生、

魔術学院の学生、俺とセシル。



さて、役者は揃った……のだろうか?

____


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