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侍領主でござる  作者: ケヤキ
第二章 ディアス王国 王都バート編
18/130

18.猛勉学

最初に取り組む魔術本は2冊だ。


学院の魔術教本1冊。

祖父上の魔術本1冊。


時々、痛む尻をさすりながら、暖炉の前の椅子に座り続けて、早、2日。ようやく、ついに読み終わったのであるぅ!


学院の魔術教本はエライ難しく、あれほどの難解な魔術陣は初めてなのだ。複雑怪奇で手間が掛かり、たくさんの魔力を消費する。


おそらく上級生にはお茶の子さいさいなのであろう……。仕方がないので付け焼き刃、その場しのぎの秘技『魔術陣の丸暗記』でやり過ごす。


次は祖父上の魔術本。これは簡単で、原理や法則を筋道を立てて、理解できる。この本は今まで読んできた祖父上の魔術<応用編>だな。


疲れたのだっ!!


ところで、白丸は熊の冬眠のように眠り続けているのある。気持ち良さげに丸くなってくぅくぅ寝ているのだ。ふむ、狸は冬眠をするのだろうか? 寝ている白丸の様子を見てから、倒れるように眠りについた。



朝がきた! 


ふふっふ、白天さんに教えてもらった魔法の2つ目、光魔法の中の1つ、『回復』を使って元気いっぱいなのだ。


本当はゆっくりと休んで自然に回復させるのが、一番体に負担が掛からないそうなのだが、学院が始まるまで5日しかない。多少の無理をしても今は頑張るのである!


白丸は相変わらずなので、手早く着替えて、朝食を食べに食堂へ向かった。いつもと同じで、好きな物を好きなだけ食べる。


今日の日替わりサンドは野菜と卵サンドで、同じく昼、夜食+白丸分を貰い、部屋に戻った。


よし、今日は久しぶりに外で、素振りや体の鍛錬、魔術の練習をするつもりである。しかしだ。外にいる間に白丸が起きるかもしれない?


ふむ。起きた時にわかるよう、文を残すか。白丸が文字を読めるかわからないので、絵で文を残そうと思う。先ずは野原に木を何本かを描いてっと。俺が外にいるのがわかる様に、俺の絵と……。


ふむ。これだけでは意味不明だな。よし、素振りの練習をしているように両手に棒をっと。こんなものか? 


よし、我ながら中々の出来だ! そして絵に目がいくよう、近くにリンゴを並べてっと、ふっふふ、完璧なのである。


朝から日が暮れるまで、外の目立たない場所で鍛錬と魔術を練習して、今日も倒れるように眠りについた。


____

__


同じような日々を何日か繰り返し、とうとう明日から授業が始まるのである! 緊張で、む、武者震いだ。


今日は気分を変えて、白天さんに教えてもらった魔法の復習をすることにした。白天さんの話を理解した範囲で纏めると、


魔術は<魔力+知識と技術>原理や法則の理

魔法は<魔力+超自然現象>理外


魔法は自然にある力を借りて発動するそうで、理外で、ひたすら自由なんだそうだ。実は魔法を使うと粒子は金色でとても美しいのである。


だが、魔法を使うにあたって、白天さんとの約束が1つだけあるのだ。『教えた魔法を決して他人に見せない』だ。単独使用ではなく、複合使用の場合は良い。例えば、治療魔術の上に治療魔法の重ね掛けで威力を上げるなど。


理由はいくつかあるのだが、その一つに奥義や秘法を限られた者だけに伝える。一子相伝と似たようなものと言えるだろうか。そう、今日は人気のない山の森で丸々1日魔法の練習をして過ごすのである!


_____


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