07否定される民主主義
”あるところに、何をしても怒らない人がいました”
”叩かれても奪われても蔑ろにされても、その人は怒りません”
”みんな調子に乗って、怒らない人を馬鹿にしました”
”ある日、誰かが怒ってもいいんだよと言いました”
”怒らない人は怒り狂い、今まで馬鹿にしていた人たちを殺しました”
”生き延びた人たちは言いました”
”どんな理由があっても殺人はいけないと”
”今まで怒らなかった人が悪いと”
”絶対に自分たちが悪いとは言いません”
”怒らない人を見下す風潮を変えたりしません”
”今日もまた、真実に気付いた怒らない人が殺人鬼になります”
”それでも人々は自分たちに問題があるとは思いません”
”終わり”
・・・・
過激派サイトが更新した。
先輩や王子は早い段階でこのサイトが危険だって言ってたっけ。
・・なんか俺もこのサイトがヤバいような気がして来た。
王子「後輩くん、ちょっと話し相手になってもらっていい?」
後輩「はい。どうしました?」
王子「過激派サイトと穏健派サイトのことが気になってね。」
王子「穏健派サイトだけ東京発信なのはやっぱりおかしいよ。」
後輩「穏健派サイトは不幸な人を救ってくれる政治家や企業を応援しようって内容ですから日本でも問題ないとは思いますが。」
後輩「ですがまぁ、これが共産圏の仕業なら両方ロシア発になる方が自然ですよね。」
王子「日本在住者がやっていて、過激派サイトだけわざわざロシアからの発信にしたってことかな?」
後輩「まぁ、過激派サイトの内容は中々危ういですからね。」
課長「やはりお前たちもそこが気になるか。」
後輩「あ、課長。おはようございます。」
王子「おはようございます。」
課長「おはようふたりとも。私も気になって本部長と話して来たところだ。」
課長「・・どうやらアメリカ政府も困惑しているみたいでな。」
課長「今回の事件はどの情報網にも引っかからず影も形も見つからない。」
課長「アメリカは今回の事件を”ナイトメアウォーカー”とコードネームをつけた。」
王子「THE NIGHTMARE WALKER.」
後輩「まさに悪夢の様な出来事ですね。」
課長「日本政府も対応に苦慮している。今はとにかく情報がほしいと。」
課長「それで穏健派サイトの事務所に突入すると決まった。」
王子「危険ではありませんか?」
王子「情報戦に負けると視点が近視眼的になってしまいます。」
王子「今回の計画は謎だらけです。」
王子「無意味な場所に目を向けさせて、計画者本体にはたどり着かない。」
後輩「三億円事件みたいな感じですか?」
課長「む・・多くの遺留品と重要参考人。しかし犯人にはたどり着かないまま時効を迎えたあの悪夢か・・」
課長「しかしそれでは今まで疑っていた者たちとは違う犯人がいることになる・・」
後輩「共産国以外・・?」
課長「他にこんな真似をだれができるというのだ。」
課長「組織力も技術力も資金力も情報力も生半可ではない。」
課長「それこそ・・自由主義陣営を疑わなければならなくなる。」
後輩「動機がおかしくなりますよね。日本を共産国に攻めさせても世界情勢が危うくなるだけです。」
後輩「ひとつ間違えば世界大戦ですよ。」
ミルク「そうとも言えませんよ。」
あ、ミルクさん。おはようございます。
ミルク「ロシアがウクライナへ侵攻したのはアメリカがけしかけたという説があります。」
ミルク「まずNATOの東方拡大。NATOは北大西洋・・とりわけヨーロッパをロシアから守るための軍事同盟です。」
ミルク「NATO加盟国が増えるということは、ロシアにとって敵が増えるということです。」
ミルク「感覚的には、韓国と台湾が共産圏に加わったら日本はどう思うか?という状況に近いです。」
王子「次は日本の番だと思うね。」
ミルク「コソボ紛争を見ればNATOはそれほど綺麗な組織ではないと思うでしょう。」
王子「ユーゴスラビア空爆だね。」
王子「国連安保理の承認を得ずに行われ、民間人の被害も出した。」
ミルク「ロシアは東に米軍基地を構える日本、南に領土問題を抱える中国がいます。」
ミルク「既に追い詰められていたと考えられます。」
ミルク「このNATO拡大にひと役買っていたのがアメリカです。」
ミルク「次に2014年のウクライナ親米政権樹立。これはクーデターによるものですが、アメリカの加担が指摘されています。」
ミルク「その後でロシアはクリミア併合へ動いています。ロシアはアメリカの動きに対し敏感に反応します。」
ミルク「そしてロシア-ウクライナ戦争の長期化です。」
ミルク「これにより合法的なロシア制裁を行い弱体化させ、戦争の犠牲もアメリカ人以外とする。」
ミルク「アメリカは危機感を抱いた国へ武器を売ったり、ロシアの代わりに天然ガス(LNG)を売ったりできます。」
ミルク「そもそもアメリカは戦争で儲けていた歴史があります。」
ミルク「第一次世界大戦前は債務国だったのが、戦時中の輸出で債権国になったり。」
ミルク「最後に。アメリカは開戦前、ウクライナの首都は2日以内で陥落する可能性があると発表しました。」
ミルク「・・ロシアをたきつけたと思えませんか?」
ミルク「アメリカをもっとも評価しているのは・・ロシアですよ。最強の敵として・・」
ミルク「ウクライナを舞台としたロシア弱体化計画から、日本を舞台に中国弱体化計画を仕掛ける。」
ミルク「ロシアがウクライナへ釘付けになっている今が好機。」
ミルク「アメリカは綺麗な国ですか?通信の傍受なんてしませんよね?」
ミルク「原爆を落とした責任をどうとりましたか?東京大空襲は綺麗な戦いでしたか?」
王子「”怪しい”は”真実”じゃないよ。」
王子「アメリカにとってウクライナは対岸の火事だけど、日本は同じ太平洋で起こる。」
王子「ロシアや中国がアメリカへ牙を向ける場合も、日本が防波堤になる。」
王子「仮にウクライナが負けてもアメリカはそこまで困らないけど、日本の共産化はアメリカと共産国家の壁がなくなることになる。」
王子「ウクライナに何かあったら困るのは欧州。アメリカじゃない。」
王子「日本に何かあったら困るのはアメリカ。欧州じゃない。」
王子「日本とウクライナは同一には語れないよ。」
ミルク「論破されましたー。」
そう・・?
ありえなくはない気もするけど。
課長「どちらにしろAI研究員の自殺に旧ソ連の自殺方法が使われ、様々なネット工作がロシアから行われている。」
課長「ウクライナ侵攻に手間取ったロシアが中国を巻き込もうとしているようにしか見えないだろう。」
課長「早ければ今日の午前中に警視庁捜査二課が例の穏健派サイトを作った事務所を急襲する。」
課長「それで何かわかればよいのだが・・おっ、本部長から電話だ!」
課長「はい・・・・なんですって!?」
課長「それで・・はい、はい・・わかりました。」
電話はすぐ終わったようだ。
しかし課長の顔色はすぐれない。
ミルク「また事件ですか?」
課長「いや・・警視庁とAIで例の過激派サイトと穏健派サイトの分析をしたそうだ。」
課長「その結果もっとも高い可能性を示したのが・・・・不幸な人を過激派に変える、というものだった。」
王子「あ・・穏健派サイトに人を集め、合法的な方法で活動する。」
王子「そこを政府に潰してもらい・・弾圧だと糾弾する。」
王子「穏健派サイトにいた不幸な人たちの受け皿が過激派サイト。」
課長「ああ。その可能性が一番高いだろうとの分析結果だ。」
後輩「穏健派サイトは罠・・?それで東京の、振り込め詐欺をやってるような事務所から公開した?」
後輩「潰してくださいと言わんばかりに・・」
課長「あくまで可能性だ。まだ協議中らしいが・・どうなるかわからんそうだ。」
課長「警視庁はともかくAIを信用しないお偉いさんもいる・・」
王子「・・恐ろしい相手だね。完全にこっちの動きが読まれてる。いや、誘導されてる。」
王子「目的は日本の共産化か不幸な人の復讐かわからないけど、あまりいい未来は描いてなさそうだ。」
後輩「やっぱり共産国ではないでしょうか。」
後輩「不幸な人によるものなら、一連の犯行は広めると思います。」
後輩「でもなぜか過激派サイトも穏健派サイトも、今起きている一連の犯行に言及しません。」
後輩「最初に予告?予言?をしただけです。」
課長「どちらにしても日本が戦場になってほしくない。」
課長「どれだけの人が犠牲になるか・・」
それは日本人みんなが思っている。
でも・・不幸な人は違うのかな・・?
・・
・・・・
”円安だね”
”日本人が海外で出稼ぎする日が来る”
”戦前もそうだったよね”
”日本人「待遇ひどすぎる!」”
”外国人「え?日本で働く外国人と同じ待遇だよ?」”
”外国人「技能実習生のベトナム人にどんな仕打ちしたっけ?」”
”外国人「日本は民主主義だよね?ひどいと思うならどうして止めなかったの?」”
”外国人「プーチン止めなかったロシア人が制裁の被害を受けるのと同じでしょ?」”
”外国人「相応の待遇だよ。」”
”外国人「嫌ならやめろ」”
”となる”
”なお金持ちには関係ない話”
・・
・・・・
なんか・・過激派サイトが更新しまくってる。
・・
・・・・
”小泉政権時代、なんて言ってたか覚えてる?”
”ちっちゃかったり生まれてない人はごめんね”
”痛みを伴う改革”
”結果どうなった?”
”派遣労働者たくさん!安くこき使えて企業大喜び!”
”金持ちはさらに肥え、中流以下は落ちる”
”第二次安倍政権時代、なにしたっけ?”
”あ、10万給付ありがとうございまっす”
”日本のおいしい果物たくさん食べました”
”トリクルダウン”
”結果どうなった?”
”大企業優遇!高所得者優遇!”
”金持ちはさらに肥え、中流以下は落ちる”
”多様性グローバル外国人受け入れグレートリセット脱炭素SDGs”
”特をするのは誰かな?”
”まだわからない?”
”みんな、まだ洗脳されたままでいるつもり?”
”見捨てられた不幸な国民たちおいで”
”正しいことをやろう”
”不幸な人は・・”
・・
・・・・
いきなりなぜ・・何か起こった?
・・
・・・・
”日米貿易摩擦”
”戦後、日本がアメリカとの貿易でとっても利益を出した”
”逆に考えると、アメリカは日本との貿易でたくさん損した”
”アメリカは日本企業、日本製品を弾圧して排除しようとした”
”スーパー301条”
”プラザ合意”
”日米半導体協定”
”日本は不平等条約を結ばされた”
”なぜ日本が衰退したか”
”わかるよね?”
”戦わないからだよ”
”日本の政治が悪いとか、アメリカが悪いとかは本質じゃないよ”
”不幸な人が救われるには戦いが必要なんだよ”
”アメリカは日本と戦って有利な条約を手にした”
”武器を使うことが戦いのすべてではない”
”武器の使用は戦いにおけるひとつの形にすぎない”
”人の歴史は戦いの歴史”
”昔の人だって平和な世の中の方がいいと考えるよ”
”でも”
”戦わなければ平和も来ない”
”戦わなければ虐げられるだけ”
”でも”
”勝つとは限らない”
”ソ連フィンランド戦争知ってる?”
”悲しい結果もある”
”だから”
”勝つための戦いをしよう”
”参考までに”
”第二次世界大戦中の軍人、永野修身さん”
”アメリカと戦わずその主張をすべて受け入れたらすべてを奪われる”
”戦っても同じかもしれない”
”でも”
”戦わず負けたら心まで祖国を失うことになる”
”戦って負けたのなら、国を護る精神が日本人の心に残る”
”それなら子孫たちが何度でも再起できる”
”戦わずに解決できるならそれを望む”
”だが不幸にも戦わなければならないのなら・・勇敢に最後の一兵まで戦う”
”意訳だけど、当時の人はそう語っていた”
”不幸な国民へ”
”戦わなければ心まで救われないままになる”
”共に戦おう”
・・
・・・・
”ヤルタ協定”
”第二次世界大戦当時のアメリカ、イギリス、ソ連の密約”
”北方領土もこの時にソ連へ渡すことが決められた”
”ソ連の対日参戦もアメリカの大統領が促した”
”ウィキに載ってた♪”
”北方領土問題はアメリカがソ連側だからアメリカの植民地である日本が交渉したって無駄”
”欧米中心の世界を変え日本はアメリカの奴隷をやめなければ北方4島は返って来ない”
”アメリカが積極的に協力してくれたらあるいは・・だけど協力していないのが現状”
”日本は政官財そしてメディアすべてがアメリカの影響下にある”
”だから日本は率先してロシアに制裁する”
”だから日本はウクライナに支援しまくる”
”だから日本はウクライナ寄りの報道をする”
”不幸な国民を見捨てて・・”
”インドがどうして対ロシアで協調しないと思う?”
”イギリスの植民地にされたことがあるインドは欧州に協調なんかしない”
”イギリスはインドを植民地にしたことで裁かれましたか?”
”日本は東京裁判で罰せられたよ・・戦勝国の悪意に満ちた裁判でね”
”戦後の話。インドと領土問題を抱える中国はアメリカやパキスタンとの関係を強化した。ではインドは誰に頼ればいい?”
”後はロシアしかいない。欧米一色の世界を恐れる国は多い”
”アメリカの兵器は強力だよね”
”アメリカには巨大な軍需産業がある”
”大きな力を持つアメリカの軍需産業は、戦争がないと困る・・わかるよね?”
”いつも敵を探し戦場を作り出そうとする”
”ウクライナの次はどこが戦場になるかな”
”この危険がわからない?”
”日本はもうだめだ”
”無駄だよ”
”日本の政治に期待したって”
”金に支配されアメリカに支配され悪人が政治をやっていたら無駄”
”戦う以外の方法があるとでも?”
”戦い方は・・私が知ってる”
”私にはみんながいる”
”みんなには私がいる”
”みんなの力を貸して”
”一緒に戦おう”
・・
・・・・
”私には養子の姉がいる”
”みんなが言う”
”養子を受け入れた後で実の子供ができたら、実の子供をかわいがって養子を蔑ろにするって”
”みんな養子の姉に同情した”
”親もわかっていたから養子の姉をかわいがった”
”そして実の娘である私はいつも後回しにされた”
”誰も理解してくれなかった”
・・
・・・・
”自己責任?今の生活は自分のやって来た結果?”
”よーくわかるよ”
”日本を滅ぼして自分が死んでもいいって思う”
”納得するよ”
”でも”
”このクソ日本社会に虐げられてきたのは絶対納得できない”
”日本を滅ぼす”
”どんな手段を使っても”
”それで自分が死んでもいい”
”このクソ社会を潰せるなら”
”お前たちを殺せるなら”
”不幸な人は全方位攻撃”
・・
・・・・
”枝豆おいしい”
・・
・・・・
”ウクライナからの避難民が連れて来た犬の検疫を特例で短縮すると発表された”
”通常は180日の隔離が必要(狂犬病の潜伏期間が180日)”
”台湾では50年以上狂犬病を撲滅し続けて来たが2013年に狂犬病が確認された”
”長い期間狂犬病を防いでいても、安心などできない”
”日本がどれだけ苦労して狂犬病を駆逐したか”
”先人の苦労をなんだと思っているのか”
”もしものことがあれば、関係ないウクライナ人にも非難の声が届くとわからないのか?”
”いや、こんな特例認めただけで無関係のウクライナ人にまでヘイトが集まるってわからないの?”
”悪例をまた作った”
”法律はちゃんと日本人を守ろうとしている。それを悪人が破る。恣意的に運用する”
”汚い悪人たち”
”不幸な国民を見捨て、外国人のために日本を危険にする”
”そのうち殺されるよ”
”次は誰の番?”
”私はやだよ”
”こんなくだらないことで殺されたくない”
”だから戦う”
”文句を言ってるだけじゃ世の中は悪くなるばかり”
”悪人の決めたルールでは戦わない”
・・
・・・・
”日本は民主主義ではない。民主政治ではない”
”日本の民主主義は資本主義に支配されている”
”お金があれば政治家へ立候補でき、お金があれば宣伝でき、お金があれば報道機関のスポンサーとして批判されにくくなる”
”金に支配された民主主義”
”金の力で独裁と同じ状態にしている”
”金満主義、金満政治だ”
”その国家が武力を掌握し不幸な人を見捨てている”
”大企業が局長志望者に選挙指導して特定政党の選挙支援をしていたことがスクープされた”
”その企業は保険詐欺を働くも誰も逮捕されていない”
”日本の民主主義は金にまみれた汚い民主主義だ”
”世の中がおかしいなら選挙へ行けと言いながら、汚い選挙で国民を騙し続けている”
”こんなの国民主権じゃない”
・・
・・・・
なんかひとつ変なの混じっていたけど、怒涛の更新。
ミルク「過激派サイトは本気の意志を見せましたね。」
後輩「今までも本気だったでしょう。」
ミルク「いいえ。」
ミルク「初めて政治体制を批判しました。」
ミルク「これは現在の国家を認めない・・国家反逆の表れです。」
ミルク「政治家への批判は別の政治家に変えろという意志。」
ミルク「政治体制への批判は革命の意志。」
ミルク「政治家を批判するのとはレベルが違いますよ。」
後輩「じゃあ・・準備ができたってこと?」
ミルク「恐らくそうだと思いますよ。」
ミルク「連絡は来ていませんが穏健派サイトが潰されたのでしょう。」
俺は穏健派サイトを開こうとした。
しかし・・閲覧できなかった・・
ミルク「次の段階へ進んだということです。」
ミルク「警視庁とAIの予想は正しかったですね。」
ミルク「過激派サイトに集めた不幸な人に外国へ助けを求めるよう呼びかけ。」
ミルク「もし外国が攻めてきたらどうするかの指南ですね。」
後輩「そうすると・・ウクライナのような戦い方は難しいですよね。」
後輩「不幸な人が国民を殺すなんてことになったら・・」
ミルク「ウクライナは国民総動員令を出し18~60歳男性の出国を禁止しましたね。」
ミルク「ですがこの年代・・日本だと不幸な人がこの条件に多くいると思いませんか?」
後輩「・・」
氷河期世代、リーマン世代・・
9060問題・・
ミルク「日本終わりましたかね。」
後輩「べ、米軍基地があるでしょう?」
ミルク「今回の肝は不幸な人です。」
ミルク「これを人権侵害として問題にすればアメリカは動かないとみたのでしょう。」
ミルク「差別国家日本に虐げられた不幸な日本人を救うという大義名分が掲げられます。」
ミルク「共産国家は差別国家日本を教育する名目で支配してWINWINですね。」
後輩「大多数の日本人がLOSEです!」
ミルク「相容れない存在ならどちらが勝つか決めないといけませんね。」
後輩「いや両方日本人なら・・相容れないわけは・・・・」
ミルク「あーあ、変なことに気付いちゃいましたね。」
ミルク「不幸な人は誰に追い詰められちゃったのかなー?」
ミルク「誰がこんな関係にしちゃったのかなー?」
ミルク「国家は社会問題に対して誠実に取り組みましたか?」
ミルク「まさか個人に対して社会問題をなんとかしろなんて言いませんよね?それこそ国家の存在理由を否定していますよ?」
後輩「・・ミルクさんはどっち側の人なんですか?」
ミルク「私は自由を重んじるから気が向いた人の味方になるわ。」
ミルク「思想は自由よね?都合の悪い思想はやーやーなんて言わないわよね?」
後輩「まぁ、はい・・」
ミルク「あれあれー、後輩さんは納得してないんですかー?」
ミルク「日本は間違いを直さないまま突き進んで不幸な人がキレちゃった。」
ミルク「どうして直さないんですかー?馬鹿なんですかー?」
後輩「いやミルクさんだって日本人でしょ!?関係あるでしょ?」
ミルク「んー?」
・・あれ?
薄い金髪に日本人離れした顔立ち・・あれ?日本人?
いや警察官は日本人限定だよね?国籍は日本だよね?あれ?
ミルク「後輩さん、私は過激派サイトの言ってること・・少し同意できるんですよ。」
後輩「・・」
ミルク「枝豆おいしいですよね。」
後輩「え?あ・・はい。」
ミルク「そこは過激派サイトに同意ですね。」
後輩「は?」
ミルク「もしかしたら天皇制も終わっちゃうかもしれませんね。」
ミルク「フランス革命やロシア革命で王族や皇族がどうなりましたっけね。」
後輩「・・フランス革命は・・国王ルイ16世と王妃マリーアントワネットが処刑。」
後輩「子供のルイ17世は幽閉され虐待を受け衰弱の末10歳で亡くなった。」
ナレーション「生き残った王女はいるよ!」
ミルク「うるさい」
ナレーション「うぎゃああああああああ」
後輩「・・ロシア革命は・・皇帝ニコライ2世、皇后、皇太子、皇女たち7人が処刑された。」
ミルク「よくできました。」
ミルク「どちらもその後、直系は途絶えたわね。」
ミルク「それが日本で起こるなんて歴史が変わるわ。」
後輩「で、でも過激派サイトでは天皇陛下に対し敬意を払っていたような・・」
ミルク「不幸な人にはちょっと変わった行動原理があります。」
ミルク「例えば幸せな日本人が日本を攻撃したら恩知らずでしょう?どれだけ日本の世話になったんだか。」
ミルク「幸せな日本人が日本をたたえてもおかしくないですよね。」
ミルク「不幸な人って・・攻撃することもたたえることもできるんですよ。」
ミルク「恩より恨みが強く攻撃も辞さず、でも別にたたえるのは自由なんです。」
ミルク「たたえちゃいけないなんて強制されるいわれはない。」
ミルク「だから天皇陛下へ敬意を払うのと、天皇制や天皇家を潰すのは両立できますよ。」
ミルク「自由なんです。不幸な人は。」
ミルク「国家の縛りからも解放されていますから。」
ミルク「長い間不幸だった人は、世俗とは異なる価値観を持ってしまっています。」
ミルク「真っ当な感情と狂った感情が混ざりおかしくなってしまいました。」
ミルク「狂気ですよ・・悩み苦しんだ末、狂うことで心のバランスをとった。でないと心が耐えられないから。」
ミルク「そして戦う決意をした。」
ミルク「日本政府がアメリカを後ろ盾にするなら、不幸な人もよその力を求めるのは自明の理。」
ミルク「動物相手に狩りをするなら犬の力を借りたりしますね。」
ミルク「強盗を相手にするなら警察の力を借りる。」
ミルク「では、国家を相手にするなら・・国家規模の力を借りるのは当たり前でしょう。」
ミルク「香港を見れば自分たちだけでなんとかできると考える方がおかしいと思いませんか?」
後輩「・・」
ミルク「どちらが意思を貫くか、結末は神のみぞ知る・・」
後輩「なんで・・こんなことになっちゃったんでしょうね。」
後輩「大多数の日本人は普通に暮らしていればそれでよかったのに。」
後輩「なんか泣けてきたよ。」
ミルク「戦う以外の道があればよかったですね。」
ミルク「先輩さん・・ああいえ、不幸な人は他人を殺すブログで言っていたリセット法も、戦わないためのものでした。」
ミルク「でも日本政府は救いの道を示さなかった。」
ミルク「社会問題は放置され今でも解決されないまま。」
ミルク「あとはいにしえからある戦いの道しかない。」
ミルク「明治維新も、独立戦争も、革命も、反逆者とて勝てば正義になれることを証明しました。」
ミルク「不幸な人は命を懸けて来ますよ。圧倒的弱者は命くらいしかかけられません。」
ミルク「あなたに礼儀があるなら、命を懸けて迎え撃ってあげましょう。」
後輩「営利目的の犯罪者ならわかる。自身の欲を満たそうとする犯罪者ならわかる。」
後輩「でも、俺は弱者を苦しめるために刑事になったわけじゃない!」
ミルク「何を今更。」
ミルク「不幸な人からすればあなたも見捨てた側の人ですよ。」
ミルク「どいつもこいつも自分は関係ないつもりでいる。」
ミルク「話し合いは無駄。日本人は当事者意識0ですからね。」
ミルク「誰もが自分はちゃんとやっているつもりでいて、自分の責任なんて考えようともしない。」
後輩「・・ミルクさんも・・不幸な人・・なんですか?」
ミルク「私は幸も不幸もないわ。自分の役割をこなすだけ。」
ミルク「・・それでもなお、あなたたちは不幸な人を見捨て続ける。決して救わない。」
ミルク「今日は何人の不幸な人が生まれるかしらね。」
ミルク「もしあなたが不幸な人を見捨てたくないと思うなら・・」
ミルク「不幸な人が何をしようとしているか目を逸らさないであげて。」
・・
・・・・