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魔物の追加買取

感想有り難うございます。

これからも宜しくお願いします。

 一晩かけて王都(ライオネル)付近の強力な魔物を狩り尽くした。

 これだけ大物を狩ればギルドでの俺の評価も鰻登りだろう。

 魔物の死骸は全て亜空間(ストレージ)に突っ込んである。


 冒険者ギルド前まで辿り着くとギルドの中は冒険者でごった返しているようだった。

 恐らく朝イチでギルドで依頼を受ける冒険者が多いのだろう。

 俺は意気揚々とギルドの隣にある解体場へと入っていった。でかい魔物の買取は直接こっちに持って来いって神経質そうな狐獣人の受付が言ってたからな。


 ギルドの方と違って解体場は職人達しか居ないようだった。

 人が少なくて静かだった解体場だが俺が入るとにわかに騒がしくなった。

 職人達が俺を見てざわついているのだ。


「お、おい、あいつって昨日ファフニール持ってきた…」

「なんで解体場(ここ)に来てんだよ!」

「知るか!誰かギルドの職員呼んでこい!」

「あのお坊ちゃんがファフニール持ってきた奴なんですかい!?」

「バカヤロー!指差すな!ファフニール殺すような化物だぞ!」

解体場(ここ)来たってことは新しい魔物持ってきたってのか!?」

「んなわけあるか!ファフニールの様子を見に来たってとこだろ!」

「場長、声かけてきてくださいよ!!」

「ばっ、おまっ!…俺か…?」

「場長しかいないでしょ!」


『ふふふ、どうやらアーロンの成り上がり計画は順調に進んでいるようですね。これなら追加の魔物は必要なかったかもしれません』


 職人達のざわめきを聞いてヴィータが喜んでいる。


 他の職人達に背中を押されて一人のリーダーっぽい職人が近付いてきた。


「えー、アーロン…さんですよね?此処へは何をしに?ファフニールは解体が終わったまして、ギルドの受付に行けば代金が支払われるますよ?」


 敬語に慣れていないのか妙な言葉遣いで話し掛けてきた。


「新しく魔物を狩ってきたので解体と買取をして貰いたいんだ、昨日の受付の人に大物は直接解体場(ここ)に持ってけって言われてね」                  


「お、大物ですかい…?」


「ああ、ここに出せばいいか?」


「へ、へえ、ここら辺に出して貰えりゃ解「アーロンさーーーーーん!!!聞きましたよーーーーー!!!」体しやすが…」


 職人の言葉に被せるように大声で叫びながら何者かが入ってきた。


「いやーーーーー!!凄いですねーーーー!!!!タダ者じゃないとは思ってましたけどファフニールを討伐するなんて!!!ワタシも登録を担当した受付として鼻が高いですよーー!!!まだギルドの調査隊が帰ってきて無いので2体倒したという評価は出来ませんがー!偶然だとしてもファフニールを1体倒すほどの実力者を冒険者見習いにしておくのは勿体無いということで特例措置があるそうですよーーー!!いやーー!冒険者見習い登録初日で凄いですねーーーー!!!!」


 昨日の冒険者登録とダークライガーの獣魔登録の際の元気一杯な受付嬢だった。

 名前はえっと…たしか…


「おいラビーナ、声がでけぇぞ!冒険者の情報を馬鹿デカイ声で叫ぶなってギルドマスターに何度も怒られてんだろ!!」


 ああ!そうだラビーナだったな。


「ああー、場長さん!ワタシとしたことが…失敗失敗!申し訳ありませんね、アーロンさん!!あと、ギルドマスターが特例措置について話があるそうなので昨日の部屋に来て欲しいそうです!!では、ワタシは仕事に戻りますねー!ギルドに来た際には是非ワタシのカウンターに並んでください!!また会いましょうアーロンさん!!」


 ラビーナはズダダー!と走って戻っていった。

 何だか嵐のような人だな…


「わりぃな、ラビーナも悪い奴じゃないんだが…」


 場長と呼ばれた職人はラビーナの代わりに謝っている。

 ラビーナの凄まじい勢いでさっきの妙な敬語も吹き飛んでしまったようだ。


「ああ、何て言うか…悪い人じゃないのは分かるよ」


 うん、悪い人じゃないんだけど勢いが凄すぎる…


「大物の解体をして欲しいって言ってたな?ここに出してくれりゃ俺達で解体する。ファフニールなんて化物を見せられたんだ、今更何を出しても驚かねぇぞ?

 おっと、俺は解体場(ここ)の場長をやっているグレタだ。お前さんとは長い付き合いになりそうだな」


「知ってるようだがアーロンだ、宜しく頼む」


 場長改めグレタはニヤリと笑いながら丸太のように太い腕を差し出してきたので握手に応じる。

 なんで解体職人なんかやってるんだろう、門番とか冒険者よりよっぽど強そうだ。


「驚くかどうかは分からないがコイツらの解体を頼む」


 俺は解体上の空きスペースに天井近くまで魔物を積み重ねてやった。

 離れたところで職人達が悲鳴をあげたのが聞こえた。

 グレタの方を見ると大口を開けて積み重なった魔物を見ている。

 どうやら驚いて貰えたみたいだな。


「…森界蜘蛛アトランチュラに月花狼フェリオル…境界の一つ目鴉スカークロウまで…全部物語に出てくるような化物じゃねえか…それに見たことも無いような奴まで…」


 グレタがブツブツと何事か呟いているがスルーしておくことにする。


「じゃあ俺は特例措置ってのを聞きに行かないといけないから、また後で」


 俺は解体場を出てギルドへと向かった。

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