第9話 「やっぱ賑やかなほうがいいよね?」
ガチャ――――
不意に目の前のドアが開く音がした。
「ただいま~」
この声は、夏希だな。そして見てみると案の定、夏希が立っていた。
「……って」
夏希は僕と秋希を交互に見て秋希に駆け寄る。
「大丈夫!?秋希?」
「うん……なんとか」
そう秋希は言うと夏希は安心し僕の方を鋭い視線で睨んだ。
「あんた、秋希になにしたのっ!?」
「なにもしてないって」
「じゃあ秋希の鼻から流れている赤色のものはなにっ!?」
「鼻血だけど?」
「そんくらい分かっているわよ!なんで鼻血が出たの?」
「ドアに激突したから」
「なんで激突したの!?」
僕はめんどくさいが夏希にさっき起こったことを話した。
「やっぱあんたのせいじゃない」
「なんで?」
どう考えても秋希のせいだろ!?自業自得だ。
「避けたから」
「避けなかったら僕が死んでた」
「……死ねばよかったのに(ボソ)」
「なんか言った?」
「別に」
ここあたりで説明しておいたほうがよさそうだ。小学校6年生の秋希は意外にもアニメオタクなのだ。だからさっき避けなかったら今ごろ僕は死んでいた。なぜ?もしさっき捕まっていたらアニメ鑑賞はもちろん、秋希の永遠に続く解説が待っているのだ。
僕はまぁ確かにアニメは観るが好みがある。好みじゃないアニメも秋希は強制的に見せてくるのだ……だから僕はさっき避けたのだ。ごめん秋希。許してくれ。
一方、夏希は
夏希は今、僕と同じ中学校1年生。なんで同じ学年、歳なのかは未だ不明。親に聞いても教えてくれない。しかし一応僕が兄のようだ。
夏希は、僕(兄)のことをすごい嫌っている。なんで僕のことが嫌いなのか?それは分からない。
そして僕の妹はなんと2人だけではなかったのだ。
読んでいただきありがとうございます。
恐らく今年最後の投稿となると思います。
なので次投稿するのは来年になります。
来年もよろしくお願いします。
2011年も皆様にとっては良い年になりますように。
では次話で