第11話 それぞれの夏
温泉旅行から帰ってくると
風華・美都里・友美は勉強を始めた。
受験勉強ではない。
紅茶・日本茶・ハーブの勉強だ。
以前光輝がコーヒーの資格を取っていたのをみて
自分も取りたいと思っていたのだ。
風華は紅茶マスターの資格
美都里は日本茶セレクションの資格
友美はハーブトレーナーの資格
をそれぞれ取ろうと思っている。
紅茶マスターを取得すると
ティーサロンやティースクールの運営、紅茶関連企業での
研究開発や商品企画、紅茶イベントやワークショップの講師
としての活動などが出来るようになる。
ちなみに在宅受験。
日本茶セレクションを取得すると
茶道具店や茶室での顧客対応、日本茶関連企業での商品開発や
マーケティングに携わることができる。
また、日本茶に関する講演やセミナーの開催も。
こちらも在宅受験。
ハーブトレーナーを取得すると
健康施設や教育機関での講座の開催や
コンサルティングに携わることができる。
同じく在宅受験。
3人は郵送で送られてきた問題を解いて、
それを送り返す。
10日後に合否の発表。
見事3人とも合格である。
ある日風華が歩いていると、光輝とばったりあった。
風華は光輝に紅茶マスターの資格を取得したことを伝えた。
光輝は「おめでとう。お祝いしなきゃ」
「じゃあ今からうちでデザート作ってお祝いしない?」
「わかった」
風華は大喜び。
「何作るの?」と光輝
「夏らしく炭酸紅茶ゼリーなんてどう?」
「いいねえ。材料は?」
「炭酸水とゼラチンとか。そこのスーパーで買って行こう」
こうして風華の家で、デザート作り。
「おじゃまします」
「入って入って。誰もいないから気を使わなくていいよ」
そして台所へ。
鍋に水を沸騰させ、ティーバッグを入れ、
取り出した後、砂糖とゼラチンを入れよく混ぜる。
出来た紅茶液を器にいれ、同じ量の炭酸水を加える。
そしてラップをして冷蔵庫で固める。
その間、試験の話やこの前の温泉の話をした。
そして固まったらトッピング。
風華と光輝の作ったのは泡が目立って見た目がいまいちなので
生クリームなどでごまかした。
そして2人で一緒に食べたのである。
その後光輝を玄関まで送ってバイバイ。
光輝が帰った後、風華は思った。
自分の家で光輝と2人きりだったじゃん。
絶好の状況だった。
何もしないってなにやってんの私!
風華は猛反省した。
ある日美都里は自分の部屋でスマホを片手に
1時間正座をしていた。
その後ようやく覚悟を決めて、光輝に電話。
「光輝君。以前言ったコーヒーと日本茶を合わせたものが
手に入ったの。飲みに来ませんか?」
「ほんと。是非飲んでみたい。今から行くよ」
美都里は緊張が解けた。
しかしすぐ、これから光輝がやってくると思うと
またもや緊張しだしたのであった。
少したってから光輝がやってきた。
美都里が出迎え部屋に案内。
「光輝君、私日本茶セレクションの資格取ったんだ」
「美都里すごい」
「えへへ。がんばっちゃいました。今用意するね」
美都里が台所へ行きお湯とカップと京茶珈琲を持って来た。
3種類あるの。
コーヒー×宇治ほうじ茶
コーヒー×宇治深蒸し煎茶
コーヒー×宇治番茶
3種類をカップで作り、順番に飲むことになった。
光輝は真剣に3つのカップに口をつけ飲んでいく。
美都里は光輝が飲んだカップを飲んでいく。
光輝の真剣な顔を見ながら美都里は思った。
間接キス…
カップは3つしか用意してないんだからそうなるのである。
光輝はどれも興味深い味といい、美味しいと言った。
美都里は味のことに頭が回らなかった。
それから美都里はトンチンカンなことを言ったらしい。
というのも光輝からちょくちょくツッコミが入るからだ。
その後光輝を玄関まで送っていった。
私光輝君と間接キスしちゃった。
ある日友美はショッピングセンターのおもちゃの店にいた。
偶然歩いていたら、かわいい犬のぬいぐるみが目に入ったからだ。
さっそく購入して店をでると目の前に光輝が。
友美は真っ赤になった。
ぬいぐるみという子供っぽいとこを完全に見られた。
光輝も心中を察知して何も言わない。
ようやく「光輝、こんにちわ」
「こんにちわ、友美」
友美は誤魔化すように、
「私ハーブトレーナーの資格取ったんだ」
「友美すごいな」
「ありがとう」
それから2人は沈黙。
「僕は友美が女の子らしくてかわいいと思ったよ。
こういう友美もとても魅力的だよ」
そういうと光輝は手を振って去っていった。
光輝からかわいいとか魅力的って言われた。
「やばい。めっちゃ嬉しい!」




