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コツ

描写の分かりやすさのために第三者目線で書いています

「操炎術・火吹かぶき

「遊刃操術・裂方れっぽう


信太と俊が唱えたのはほぼ同じだった。俊の三日月のような刃は風を斬りながら真っ直ぐに飛んでくる。それに食らいつくように信太の火の塊が飛んで行く。ドゴン!っと音と共に爆風が二人に押し寄せる。


「少しは出来るみたいだな。」


俊は笑みを浮かべながら言う。


(ただ、噂通り妖力量は半端ねぇな。かなり妖力を込めたつもりだったんだが、簡単に吹き飛ばされたな。)


笑みの裏には信太の底力を垣間見た驚きが隠されているようだった。


「そっちこそ、俺の攻撃を防ぐなんてやるな。」


こちらは額に冷や汗を浮かべていた。


「ふん。次だ。」


俊は冷たい返事を返す。


「遊刃操術・連槍れんそう


さっきまで三日月のような形だった刃が細く、長く、鋭い槍の形に変わった。どうやら俺を突き刺すつもりらしい。


(クッソ、何だよ。遊刃操術って。聞いたことねぇよ。そんなレアな術の対策なんて葛目から教わってねぇよ。)


―葛目との訓練時―


「この世には様々な種類の妖術が存在してる!」

「そんなん知ってるよ。」


信太は冷めた返事で返す。


「あぁ?」

「知ッテマス。」

「そこでだ!お前にそれぞれの対策を教える!」


そう言って葛目は『妖術全記』と書かれた本を取り出した。


「ここには今まで確認された全ての妖術が記されている。さらに!それぞれの妖術に対する対策までも書いてあるからな!これなら妖術勉強も捗りまくりだ!」

「ほえー。ちなみに妖術って何個くらいあるの?」

「ざっと五百。」

「あぁ。五百ね。」


…………


「五百ぅ!?」


しばらくの沈黙の後に信太が言った。


「みたいだな。俺も全ては把握してないから。」

「そんな量覚えられるわけないだろ!!」


信太はガミガミと言った。


「黙れ!と、言いたいところだが、確かに多い!そこで!お前にはどの妖術にも通じるコツを教える。」

「なになに~?」

「ズバリ!………


――――――――――――


(全ての妖術に通じるコツ、それは…)


「操炎術…」


その瞬間、信太の指先にはボウボウと音を立てて燃え盛る巨大な炎の渦が現れた。


(恐らく奴はさっきの『火吹』である程度は俺の術の威力を分かっている。それならば、奴は高出力の妖術を持ってして俺を倒しにくる筈だ。そして、あの妖力量からして…恐らくは『大啖火だいたんか』。操炎術はかなり使われている妖術だからな。俺もある程度の対処法くらいは分かる。)


―『大啖火。操炎術の中でもかなりの威力を発揮する妖術。通常であれば大量の妖力を込めて巨大な炎を相手にぶつける術であるが、妖力が過大では術者までも巻き込み、過小であれば殺傷能力が大いに下がる。このように繊細な妖力操作が求められる高度な妖術である。』―


(圧倒的な妖力量を誇る奴が撃てば相当だ。だが、大啖火は放たれた初速は速いが距離が遠いほど、減速する。今の俺と奴の距離で言えば十分俺の妖術で対応できる。ならば、俺のやることは一つ…)


俊は勝利を確信したかのような笑みを浮かべる。その瞳は一手先を読むかのように鋭かった。


「遊刃操術・砕嶺さいれい


先程の磨かれた槍のような姿とは違って刃たちは一つに固まり、俊の前に壁をつくった。それはどんなに強い荒波でも打ち砕けない嶺のようだった。


(守り、カウンターを狙う!)


「……大啖火・『こう』」


その瞬間、まばゆいほど輝く一筋の蛇のような、細長い閃光が信太の手から放たれた。













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