私の世界
太陽の光が消え、月が明るさをもたらす。
そんな冷えた夜のこと。
鈴虫たちの合唱をBGMに、私は独り涙を流した。
何があったってわけじゃない。
ただただ、自分の存在が分からなくなっただけ。
私が存在してる理由は何だ?とか、こんな生き方でいいのか?
なんていう、難しいことの答えを求めてるわけじゃない。
こうして私が涙を流していることを誰も知らない。
そんな事実が私のちっぽけさをより確かなものにしていって、悲しくて、辛くて、寂しくて、悔しくて。
言葉にできない感情が、涙という形で外に出される。
考えることが疲れる。
いっそのこと、誰とも関わることなくこのままでいたい。
私の心の中は、誰もいない夜の穏やかな海。
闇の中にゆらゆら動く波。
静けさに映える波の音。
冷たくもどこか心地よい風。
懐かしい塩の香り。
それらは、孤独に潜む安堵感に、日常に訪れる終わりに、似ていた。
どうしてこんなに虚しくなったか忘れたけど、頬にできた一筋の線は乾かない。
無気力。
だけど、今ならなんでもできる気がした。
私が世界の中心だという気になって、妙な優越感が頭の中を埋める。
でも、やっぱり私は大きな大きな世界の中の、小さな小さな存在で・・・。
優しくも力強い光が視界を明るくし、BGMが小鳥のさえずりに変わった頃、眠気が襲ってくると同時に、涙が止まったことを知った。
大きな大きな世界の中の、小さな小さな存在は、小さな小さな世界の中で、大きな大きな存在を創り出してゆく。
意味深な文章でゴメンなさい。
あまり深い意味はないです。
読んでくれてありがとうございました!