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虚無の王  作者: 上月海斗
第一章 『終焉』と異世界
7/27

不死

いつも読んで下さりありがとうございます。

本日二回目の投稿です。前の話を読んでない方はそちらの方を先にお読みください。

「ダメ。……全然傷が塞がらない」

「生命力が弱すぎるんだ。回復魔法が効力を発動しないなんて」


 消え入りそうな声、それでも必死で魔方式を構築するハル。神術を用いた回復魔法。それは、ベースとなる生命力を活性化させ生まれた過剰エネルギーを肉体に転移させ、身体や傷に補うものだ。だが、そのベースとする生命力が失われた翔流にとっては、それは全く意味をなさない。


「くそっ! 死なないでくれ、少年! お前が死んだら、計画は失敗なんだよ」


 毒づくアレス。先ほどからアレスの手元で白い魔法陣が現れては、霧散していく。


「ちくしょう!」


 再び毒づく。

 確かに時間を止める術を成功させる事は出来た。だが、魔力の媒体に問題があったのだ。時間を止める術は、神素と魔素をバランスよく注入していく事により発動する術であり、本来は神素と魔素を持つエルノアが行使するものだった。だが、翔流の守護兵の覚醒により魔素が暴走し、結果的には魔素を翔流が受け持ち、ハルが神素を合わせ、術を発動させた。つまり、術者が翔流とハルになったのだ。その為、翔流には術がかかる事はなくなってしまったのだ。そして、今現在、その魔素を受け持った翔流の命は風前の灯だった。そこで、もし翔流が死んでしまえば術式を支えている魔素は消滅し、再び時間は動き出すのだ。


「くそっ! なんで俺なんか庇ったんだ」


 ハルの悲痛な叫び。


「……一つだけ方法があるわ」


 エルノアだった。


「龍族に伝わる秘術を使えば、魔素は失わないわ」

「秘術? まさかお前!」


 エルノアの言葉に顔をしかめるハル。


「龍族の秘術。聞いた事がある。それは……」

「ええ。死者傀儡よ」

「駄目だ! それじゃあ、翔流は」


 死者傀儡。それは、龍族に伝わる秘術で術者の神素と魔素を媒体に、死者に魂を与える事が出来る魔術だ。その術は、肉体に新しい動力源を作り、文字通り死者を蘇生させる。そして、その術の効果は、術者が死ぬまで継続される。その際、蘇生した人物の魔素、神素はうしなわれずに、継続する。だが、それは、肉体に新しい動力源を作るだけであって、止まってしまった肉体の機能は復活するわけではない。つまり、脳は完全に停止してしまい、意識を持たず、本能の身で動くゾンビになるという事だ。


「幼馴染なんだよ。……この世界でできた初めての親友なんだよ」


 涙交じりの声。


「でも、死者傀儡を使わなければ、確実に死ぬわ」


 今もなお、アレスが必死で神術を使っているが、それは延命にすぎない。アレスが手を止めれば、翔流はそのまま人生に終止符を打つ。


「そして、彼が死ねばアズラベルも、この世界も滅ぶでしょうね」

「……」

「大丈夫よ。気休めだけど彼はまだ生きている。脳や身体の機能が止まる前に死者傀儡をかければ、彼は意思のある不死人になる事ができる」

「……でも」


 ハルにはまだ抵抗があった。例え、術が成功しても翔流はなんと言うのだろう。別の動力源をつけたと言うだけで、やはり死んでいる事には変わりはない。翔流は自分の死を受け入れる事が出来るのか?

 さまざまな不安がよぎる。

 望まれない不死。そうなればこの先、翔流には辛い人生が待っている。


「ハル。彼は、どんな気持ちで貴方を救ったのかしら? その気持ちを考えてごらんなさい。その気持ちを酌んだ上で答えを出しなさい」


 鋭い眼光。その眼差しは、ハルを捉えて動かない。


「くそっ」


 小さく毒づく。頭の中に響く、翔流の声。


『こいつの肩には、この世界の人の命がかかってんだよ!』


「ったく、重すぎるんだよ」


 流れる涙。


「私は、私に出来る事をやるわ。だから、貴方も貴方にしかできない事をやりなさい」


 エルノアが言い放った言葉。それは何物にも代えがたい決意の表れ。まるでハンマーで頭を殴られた様なそんな錯覚に陥る言葉。


「簡単に言いやがって……告げなきゃいけない方の気持ちも考えろよな」

涙を拭うハル。だがそれは、ハルの決意でもあった。

「やってくれ、エルノア。責任は俺がとる」

「ええ」


 ハルの言葉に頷くエルノア。


「アレス王、ハル。術が終わるまでずっと、神術を絶やさないように」

「ああ」

「ったく。わかったよ」


 翔流を一瞥するエルノア。こうして、不死の魔術は始まった。


◆ ◇ ◆


いつも、リーダーのような存在だった。

ふと気がつけば周囲には自然と人が集まる。幼い頃から続けている空手の所為か、曲がった事が大嫌いで真っ直ぐな性格をしていた。誰かが困っていたら無視をする事ができない。仲間が困っていたら自分を犠牲にしてでも助ける。浅葱翔流はそういう人間だった。


「……流! 翔流!」


 呼びかけられた声に、急速に戻る意識。目を開けると、知らない天井が飛び込んできた。そして涙で崩れた千芹とハル。どうして泣いているのかは分からない。だけど、何かをやってしまったという罪悪感はある。


「……ここは?」


 白を基調にした部屋と無機質な明かり。そして、自分が寝ていたのがベッドだと気がつく。


「病院だよ。翔流は子供を助けてトラックに轢かれたんだよ」

「そうなのか?」


 薄らとその瞬間を思い出す。


「ああ。そんな気がする」


 そう言って上半身を起こすために、腹筋に力を入れた。その瞬間。


「う……ぁっ」


 全身に走る激痛。


「おい、無茶するなよ。お前、全身酷い怪我なんだぞ」

「そうだよ。それに、三日も目を覚まさなかったんだからね」


 言われてみれば全身に何か、違和感を感じる。おそらく包帯が巻かれているのだろう。所々が痒い。


「子供はどうなったんだ?」

「無事だよ。翔流が寝てる間に何回かお見舞いに来てたよ」

「ははは、無事か。よかった」

「翔流にどうもありがとうっていつもお礼を言ってた」

「ふぅん」


 多分、気を失っていたからなのだろう、いまいち事故にあった実感がわかない。


「ふぅんってお前。まあ、いい。それより、千芹にも礼を言えよ? あの時、千芹が居なかったらお前死んでたんだぞ」

「え?」

「ちょっと、余計な事言わなくていいよ、ハル君」

「お前がこの病院に運ばれてすぐにトラブルがあったらしくてな、輸血の準備が遅れたんだ。その間千芹は、医者に頼んで自分の血をお前に輸血したんだ。自分の血液型は彼と同じだからって言ってな」

「マジか」


 ハルの言葉に、一瞬だけ垣間見えた死の恐怖。つまりは、千芹は翔流の命の恩人という事になる。


「……そっか、ありがとう。千芹」

「いいよ、そんなの」

「それに、翔流が死んだら私も死ぬ~ってずっと泣きじゃくってたんだぜ」

「ちょ! ハル君!」


 耳まで真っ赤にする千芹。


「ハル君だって泣いてたじゃない!」

「さあ、どうだっけなぁ? 記憶にねぇな」

「その年で痴呆症? ここ病院だから診てもらったら?」


 いつものように始まる低レベルな争い。だが、その一言一言に歓喜が含まれている。


「もう。しょうがないんだから。まあ、いいよ。私、先生呼んでくる」

そう言って病室を後にする千芹。残された二人。静寂が包む。

「ハル」

「ああ?」

「悪かったな、心配掛けて」

「何だよ、急に」

「お前等二人の泣き顔を見て思ったんだ。『ああ。俺、迷惑掛けたんだな』って。そしたらなんか悔しくてさ。もっと言える事もいっぱいあったはずなんだよ。だけど、どうしていいかわからなかった」

「ば~か、怪我人がそんな事考えてんじゃねぇよ」

「でも、俺の行動で千芹とお前が泣いたのは事実だ。今まで、俺が守ってやるなんて一著前な事言ってきたけど全然駄目だな。俺」


 言葉にして気づく。自分は無力なのだと。そして、それが罪悪感の正体なのだと。


「そんな事ねぇよ。今回の事故だけど、俺は純粋にお前がすごいと思ったぜ。見ず知らずの子供に命をかけるなんて、なかなかできねぇよ。それこそドラマの世界でしか見る事がないような事をお前がやるんだもんな、大したもんだよ」

「だけど」

「お前、今回の事でそれに気づけたんだろ? なら、それでいいんじゃないか? まあ、それを全部ひっくるめて翔流なんだろ。正直、その性格に救われてるんだぜ。俺も、千芹も」


 その一言で、心の閊えがとれた気がした。


「だから、また守ってくれよな。翔流」

「ああ」


 だから、また守っていける。この掛け替えのない関係を。


「守るさ。いつだって」


 だから、また守っていける。この大好きな人達を。

 そう思った瞬間、急に眠くなる。思った以上に体力が消耗しているのだろう。


「わりぃ、ちょっと寝る」

「ああ、ゆっくり休めよ」


 まどろむ意識の中聞こえた、ハルの声が心地よかった。

 そして、決意する。この先どんな事があってもこの二人を守って行こうと。

 掛け替えのない幼馴染を。


◆ ◇ ◆


 知らない天井。その光景に既視感を覚える。だが、その天井は大きな穴が開いており、どす黒い空が見えていた。


「目が覚めたか? 翔流」

「ハル?」


 翔流の視界がハルを捉える。見慣れない銀色の髪の毛と碧眼の瞳。だが、そこにいるのは間違いなくハルだ。


「起きれるか?」

「ああ」


 身体を起こし辺りを見回す。ボロボロになったビルのエントランス。そこには、アレスとエルノアの姿もある。

 そして思い出す。あの激しい戦闘を。


「っ!」


 何かを思い出したように、左手で右手を抑える。そこには、無くなった筈の肘から先があった。続けて、右肩を触る。そこには確かに裂けていたはずの傷跡は、すっかり無くなっていた。


「夢……なのか?」


 そんなはずはない。自分は確かに痛みを体感した。気が狂うほどの激痛を忘れるわけがない。それに、自分の左手にはまだ人を突き刺した感覚が残っていた。

再びエントランスを見回す。ボロボロの外壁。それはまさしくそこで戦闘が行われた痕が残っていた。そして、その時ある異変に気がつく。


「千芹は?」


 そこに大切な人が居ない。一番守りたかった人物がそこには居なかった。


「千芹はどうした!」


 走る焦燥。エントランスに声が反響する。


「すまない。連れ去られた」


 認めたくない事実。


「連れ去られたって、……お前、それを阻止するためにここに来たんじゃないのかよ!」

「ああ、そうだ」

「そうだ、じゃねぇだろ」


 翔流の拳がハルの頬を捉えた。殴られた衝撃により、倒れるハル。

あの状況では仕方のない事だったのかもしれない。分かっている。それは分かっているのだが、どうにも込み上げる怒りを抑える事が出来なかった。


「すまない」


 それを、わかった上で殴られたハル。自分でも理不尽だと分かっている。だが、ハルはそれを微動だにせず受け止めた。翔流に向けられた真っ直ぐな視線。殴られてもなお、その視線がぶれる事はない。


「……っ。くそっ!」


 やり場のない怒りをこらえる為に胡坐をかく。そして、それを全員が見つめていた。何も言わずただ時間だけが過ぎていく。五分、十分。正確な時間は分からない。だが、時間だけが翔流の心を冷ましていく。

 どのくらいそうしていただろう。見当もつかない。不意に翔流が静寂を破る。


「夢を見てたんだ」

「は?」

「事故起こした後の夢でさ。懐かしかった」

「ああ」


 頷くハル。


「なあ。お前、あの時の会話覚えてるか?」

「ああ。覚えてるよ」

「俺。結局、守れなかった」


 消えそうな声。まるで自分の無力さを自分に言い聞かせているようにも感じられる。


「……」


 そんな翔流を、ただ無言で返すハル。慰めなんて陳腐な言葉でしかない。それをハルは知っていた。


「なあ」

「うん?」

「話してくれよ。俺が気絶してからの事」

「ああ」


 ポツリポツリと紡がれていく言葉。この世界の時間が止まった事。千芹が浚われた事。そして、翔流が死んだ事。死者傀儡の事。多少の衝撃は走ったが翔流は、真摯に受け止めた。


「はは、本当だ。心臓動いてねぇや」


 胸に手を当てた翔流が呟く。


「……なあ、翔流」

「うん?」

「勝手に不死人にしちまった事、怒らないのか?」

「なんだよ、怒ってほしいのか?」

「いや、そうじゃないけど」

「だったらいいじゃねぇか。結局俺は、あの時に死んでいたんだ。さっきの話だと、俺が死んだ時点で術は失敗してこの世界は終わってたんだろ? だったら、お前は間違っちゃいねぇよ」

「……だけど」

「どっちにしろ、明日には死ぬつもりでいたんだ。もとより死ぬ事は覚悟していたよ」


 本来、終焉は明日に迫っているのだ。死ぬという事に関しては、一年ほど前から覚悟は出来ていた。


「まあ、そう考えればどうって事ない。エルノアさんが死ぬまでの寿命だっけ? だったらエルノアさんにはがっつり長生きしてもらおうじゃねぇか」


 と言って笑う。


「それよりも、問題なのは千芹の方だ」


 ハルの話だと、敵国のダーゼルムと言う国に連れて行かれたのだ言う。こちらの世界の術は成功して時間が止まっているため、魔王に復活するという事はないのだが、それでも厳しいものがある。問題点は山の様にあるのだが、一番の問題点は、ハルの神術を研究される事だ。もし、他に魔王を復活させる方法を発見されれば、たちまち魔王は復活する。その場合、当然の様に深司千芹と言う存在も消えてしまう事になる。


「千芹が消えちまうのは、俺としても避けたい。大事な幼馴染だしな」


 考え込むハル。何気なく呟いた言葉。それは、翔流にとってすごく意外な言葉だった。ハルは、千芹が魔王だと言いながらも、ちゃんと深司千芹と言う存在を考慮し、大切な幼馴染だと言っている。そして、それはこちらの世界の事もちゃんと考えているという事だ。翔流にはそれが嬉しかった。


「やっぱ復活される前に奪還するしかないだろ」

「奪還って、そんな簡単に出来るもんじゃないぜ、なんせ敵の本拠地だ」

「でも、それを何とかするのがハル達の仕事だろ?」

「簡単に言ってくれるな」


 ここで、初めてアレスが口をはさんだ。


「確かに戦況ではうちが今勝っている。けど、本拠地を責めるとなるとそれなりに兵力が必要になる。それにダーゼルムにはカーン級の奴等がゴロゴロいるんだ。そうなれば総力戦は確実だ」


 確かに、カーン一人でこの有り様だ。下手に攻めて兵士を減らすなんて愚の骨頂だ。


「まあな」


 再び考え込む。長考に次ぐ長考。そして、一つの答えが導き出される。


「うまくいくかは分からないが、翔流を利用するって手もあるな」

「俺を?」

「ああ。今、お前は守護兵として完全に覚醒している。お前の魔素は、ダルクスの魔素と同じものだ。つまり、同調しやすいって事だ。もし、翔流が魔素を使いこなせるようになれば念話ぐらいは出来るんじゃないか?」


 ハル、アレス、エルノアの三人が一斉に翔流を見る。正直その視線が痛い。それもそうだろう。もし、念話が出来れば内側からダーゼルムを掌握したのと同じだ。


「そんな事できるのか?」

「ええ。稀な例だけど波長の近い神素を持つ者は、念話をする事ができる。それだけじゃない、波長を利用すれば神素の倍加だって出来るのよ。神素であれ、魔素であれ、分解していけば魔力細胞にたどりつく。恐らく理論的には可能よ」


 とエルノア。


「なあ、翔流」

「うん?」

「もう一度、俺達を信じてみないか?」


 万弁の笑み。


「翔流少年。君を、我が国に迎え入れたい」


 手を差し出すアレス。ハル同様同じく万弁の笑みを浮かべている。


「私からもお願いするわ」


 三人からの熱いラブコール。だがその裏には、物凄い思惑が渦巻いている。

 確かに、ハルの言う事が可能ならそれはもう、勝利と同義語だ。


「ちなみに聞くけど、拒否権は?」

「この世界に留まりたいなら止めはしないぜ。ただ、世界中の時間が止まってるけどな」


 軽くいじめに近い。この世界に留まる事を選んだ場合、それは完全に孤独になるという事だ。さらに言えば、心臓こそ止まっているが、喉は渇く。いざ水を飲もうとしても、蛇口からは水は出ない。運よく水を見つけたとしてもその水は、液体ではない。固体なのだ。時間が止まっているのだから当然、この世界にある物質は固まる。そんな物をいくら飲み込んだとしても、喉が潤うわけがない。となればそこに待っているのは生き地獄だ。


「大人って汚いな」


 すべてを理解した翔流の選択肢は、間違いなく一択だ。軽く非難の目を送る。


「ったく、わかったよ」


 まるで、計画通りと言いたそうな三人の笑み。


「やれるだけの事はやってみるか」


 そもそも、千芹の運命もかかっているのだ。もともと拒否するつもりもなかった。もし方法があるならどんな方法であっても実行するつもりだった。そう考えれば利害一致したと考えるべきだろう。


「決まりだな」


 足を振り上げその反動で立ち上がるハル。


「悪いな、翔流。巻き込む事になっちまって」


 手を差し伸べるハル。


「まったくだ」


 軽く怨嗟の声を上げるもその手をしっかりと握りしめる翔流。握るだけで互いの意識が伝わる。


「どうする? なんか用意する物とかあるか? 衣服だったら向こうで揃えられるし、生活で必要な物は全部向こうにそろってるはずだ」

「ああ。服が揃えられるんだったら特には無いかな」


 現在、翔流の上着はカーンに斬られた所為で破れてしまい、ハルのジャケットを拝借中である。もし、揃えられないならもろもろ取りに行く必要もあるが、現地で調達できるならそれに越した事はない。


「よし、じゃあ行こうか。イグニリアスへ」


 ハルがそう呟くとエントランス全体に大きな魔法陣が描かれた。光を放つ魔法陣。そして、魔法陣の光はすべてを呑みこんでいった。

 眩い光。その光の中で考える。これから向かう先が異世界だという事。自分の運命の事。そして最後に考えたのは千芹の事だった。


いつも読んで下さり、ありがとうございます。

感想、御意見、誤字脱字報告など、ありましたらご一報いただけるとありがたいです。


次回は四月十二日、正午にアップします。

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