11月9日:手馴れた手段
奇襲者の右足にダンテの銃弾が貫通する
「グッ……!?」
理外の攻撃に奇襲者は反応できずその場に倒れ込む
右足は潰した、なら後は……
「OK。いつものやるぞトークル、鉄檻」
檻を作り奇襲者を閉じ込める
これでもう逃げの手は全力で魔法を使うことのみだろう
まぁ、そこまでの想像が出来るほど痛みへの耐性があればだが
そもそも……
「いいけどクルス連れてきてねぇだろうなぁ?」
「流石に止めたよ。だいぶお願いされたけど」
「ならいい、水槽」
トークルは……その檻を水で埋め尽くす。
「ガボッ!ゴハッ!」
これでまともに魔法は使えない
魔法の持続は15秒、その間に窒息して意識を落としてもらう
10秒経過……目に光はもう無いか
「トークル、次弾の準備は要らなそうだ」
「そうかよ……はぁ、やっぱちょっと動かなくなるとダメだな……すぐ魔法に頼り切っちまう」
トークルが疲れを見せるのは久々だな。
約1ヶ月とはいえほぼデスクワークだけだったのは体をなまらせるには十分すぎたらしい
「だな。……後で訓練兵と組手でもさせてもらおうかな」
「あー……俺もやろ……流石に体力落ちすぎだ」
檻と水が消える
残ったのは意識のない奇襲者のみ
「よし……もういいぞ、運ぶ場所は……音が出ても問題なくて市民に見られない場所に頼む。無ければ市民に見られない場所優先で」
待機してもらっていた衛兵たちに頼む
「トークルお前は戻っててもいいぞ、奇襲者は俺がやる」
「ああ、頼んだ……ちょっと待て、情報だけ伝えとく」
………………
…………
……
トークルは後のことをダンテに預け、一足先に基地へ戻って来た
「……!トークルさん!」
「なんだい嬢ちゃん。俺のことを名前で呼ぶなんてそんなに心配だったか?」
トークルは少しからかうような素振りで話す
しかしクルスはそのままトークルへ近づき……飛びついてくる
「ん!?」
驚くトークル
それを無視してクルスは少し涙声で話す
「心配無いわけ……ないじゃないですか……!」
「……」
「もうこれ以上……誰かを失いたくないのに……」
「……すまんな……俺は、本当に大丈夫だ」
「……本当?その顔で?」
奇襲者にやられた頬のことを言っているのだろう、まぁ正直痛くない訳じゃないが……問題はない、位置的に虫歯みたいなもんだ
「大丈夫大丈夫!こんなのへでもねぇから……な?」
クルスは本当に大丈夫と思ってくれたのか、抱きつくのを止める
「……ならいいわ」
「おっと、デレはもう終わりかい?」
「こっちは本当に心配してたのだけど!?」
「はは、すまんなほんとに」
「もう……ダンテさんは?」
「ああ、あいつなら……後処理をしてるよ」
……
…………
………………
衛兵が紹介してくれた場所は距離的にそこまで離れていなかった
準備が終わったところ、結果を知りにトークルを探していたトジくんが来たので一緒に来てもらうことにした
「……なるほど、今から尋問するんすか」
「ああ、別れる前にトークルから聞いたんだけどそっちでも事件があったんだって?」
「ええ、ウチに来てたガキ共の一部が行方不明になってるっぽくて。状況はダリとほぼ同じっすね」
「OKOK、なら……あとは奇襲者に聞くか」
2人は奇襲者の方を見る
まだ起きてないが水でもかけりゃ起きるだろ
「そうっすね……なんか……ちょっと可哀想っすけど」
「魔法使いはこんぐらいしないと尋問も出来ないからな」
街の人が少ない場所にある内装が壊れた一軒家
床が抜けた地面に……奇襲者は首を出した状態で埋められていた




