11月7日:トークルの魔法講座③
「ハァ……ハァ……こ、これでどうよ!」
クルスは氷魔法で作った訓練用の剣をトークルに見せつける
少々柄の部分が変ではあるが、先程までよりかは目に見えて精巧になっている
「うーん……まぁ合格にしとくか!」
「本当!?やった!!!」
「及第点なんだが……まぁいいだろ」
ようやく年頃の女の子のようにはしゃぐクルスを見て、少し安堵する
ただそれだけに、先程知ってしまったあの過去への冷たい見方に悲しさも感じる
どうしたもんかね本当に……
「……そういえば気になったのだけれど」
「ん?どうした?」
クルスは立ち上がって自分の髪を見た後目を指さして言う
「適性は頭に現れるって言ってたわよね」
「おう」
「じゃあ例えば髪が無い人とか目が無い人はどうやって判断するの?」
「あー……」
トークルは返答に困る
「髪がない人は……一応適正の判別は生まれてから最低でも1回は髪が生えてると思うからその時の色で判断……だなぁ、あとまぁ俺みたいに黒髪で判断つかない場合が大概だし」
「ふーん……」
「一応髪まで適正の影響を受けてるとそれだけその属性への適性が高いって証左になる、ダンテの茶髪とかな」
「ダンテさん土魔法の適性そんなに高いんだ……じゃあ目は?」
最も聞かれたくない方を聞かれてトークルは言葉に困る
この知識は軍部でも戦争帰りの連中しか知らない為だ
「……はぁ、まぁクルスの適正の高さならしなさそうだし大丈夫か」
「なにがよ」
「……今から言うことは基本俺たち以外に言うなよ?」
「……?」
トークルはクルスの耳に顔を近づけて答える
「両目を失うと魔法が使えなくなる」ボソボソ
「!?」
驚いてクルスは少しトークルから離れる
「まてまて離れるな、まだあるから」
「まだって何!?もう十分恐ろしい事を聞いたんですけど!?」
……この感じならもう片方は言わなくてもいいか、知られた方が面倒だ
「まぁならとりあえずはこの答えだけでいいか?」
「正直あんまり知りたくなかったわよ……」
「それは俺たちもだ」
「……じゃあは魔法を使う力って目にあるのかしら……」
「それは俺たちにも分からんが、そう考えるのが自然だろうなぁ……」
まずい、話が戻りかねん
「さて、それじゃあ今日はここまでにするか」
「え?なんでよ」
「空にごちゅうもーく、もう日が入る準備中だ。多分15:30とかだろ」
クルスは空を見る、もう太陽は沈む方向へ向かっていた
「え!?そんなに時間経ってたの?」
「昼抜いてまで魔法の正確性を上げる訓練に夢中でしたねぇクルスちゃん?」
「うう……言われたらお腹がすいてきた……」
「ってな訳で今日の魔法のお勉強はここまで!まだ食堂空いてるだろうし向かうぞー」
「!今日は何があるのかしら!」
「さて、なんだろうねぇ」
話を逸らすことができて良かった良かった……
……一般人として生きる時に、片目になると魔法適性が強くなるとか知らなくていい事だからな……




