11月6日:保護された少女
調査の命令を受けた次の日、ダンテとトークルは列車に乗り、西の大都市ラメルに到着した
ラメル中央、クフリ駅
「はーっ!ひっさびさにのんびりと列車に乗ったぜ……最近はデスクワークばっかりだったからだいぶ良い気分転換になった」
「そういや、トークルは帰省しなかったんだな」
「あー……その予定……だったんだがな……」
「ん?なんだ、歯切れが悪いな?」
「……ラメルなんだよ」
「え?」
「俺の実家はラメルなんだよ」
「えマジか……なら、ついでに顔だしてきたらどうだ?」
「時間があったら行くとは思うが……、正直あんま顔出したくねぇ……」
「そりゃどうして?」
「いやぁ……そりゃおっかねぇから……」
「……どうせこの調査には時間かかるだろうし、時間空いたら絶対いけよ?」
「まぁそうするわ……」
そんなことを話しながら、2人はまず保護されたという少女へ話を聞くため、駐屯地へ向かっていた
「事前に聞いた話じゃ少々古めの時代の服装で発見されたんだったか?」
「ああ、そこから推定すると、その里が外部との関わりをたった時代は下手したらアスロー王国よりも古い可能性まであるらしい」
「そりゃすげぇな……」
「ただそれよりも……気になる情報も来てる」
「んぁ?」
「金髪金眼らしい」
「……雷魔法適性があるってことか?」
「魔法適性は髪と目に反映されるという定説の通りなら……そうなる、わざわざ俺たちが呼ばれた理由もこれが結構大きいらしい」
「いざとなれば軍部に引き入れろ……ってことか」
「あまり気は進まんがな」
「全くだ……あ?」
ラメル軍基地の前にたどり着いたが、何やら騒がしい
「そこの一等兵!何があった?」
「誰だ!?……リヒデン中佐!?ということは隣にいるのは……」
「辞令はいい、今何が起きてる?」
「はっ!それが……例の少女がつい先程逃げ出したとの報告が」
「なんだと?」
「なんでもダンテ中佐の話を聞いてる最中にいきなり興奮し出し、そのまま魔法を使い逃亡したと……」
「俺の話を?」
「はい、今日来る2人のことを事前に説明していたそうなのですが……」
「見つけた」
声がした方を向く、するとそこには話に聞いていた金髪、金眼の少女が立っていた
「その子です!」
「おいおいずいぶんヤンチャな子だな」
「……せ」
「おい待てトークル、様子がおかしい」
「ロカトを……村のみんなを返せ!!!アクアウェーブ!!!」
彼女の手から、大質量の水が溢れた
前回から一月半ほど空いてしまいすみません、少々設定を練り直していたり忙しかったりでなかなか続きを書けず……
もしかしたら今後もこのぐらい期間が空いたりするかもしれません、ですが必ず続きは書いていくので気長に待っていただけるとありがたいです