10月3日:最終攻撃命令
もう少しだ
そう思いながら静かに足を進める
戦争に参加してもう3年と半年になった、軍学校の同期で今が分かるのは手で数える程度
だが…これで終わる
敵部隊の陣地まであと200m
「「「ウォァァァァァ!!!!!」」」
敵陣地の中から同じ部隊の友人、トークルの部隊の声が響きだす
それを合図に、つい先程名前を覚えたラセル少尉達にハンドサインをする
『突撃』
そうして俺達は走り出す
ここはラビス帝国軍の最前線、ここを失えば後すら残らぬ奴らにとってのアキレス腱!
「水蛇!」
ラセルの肩から水が伸びる、そして敵陣地に向かって鋭い水流が薙ぎ払われる
後ろからの奇襲だったが流石重要拠点、まだまだ人が残って見える
それを見て他の部下達も魔法を使い始める
私も走りながらイメージを固める、魔法を使うために思考を重ねる、形を、機構を、左手に考えて
右手にはポケットから取り出した銃弾を握りしめて
「鉄銃!」
…数時間後、ラビス帝国はヴェタス国に降伏、16年にも渡る戦争は終結した
初めてこういったものを作るので拙い点が多量にあると思われます、何かあればぜひ感想に書いていただけるとありがたいです、これからよろしくお願いいたします