表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
chance!!  作者: カナ倉
4/6

4:腐れ外道を退治します。

変な言葉がたくさん出てきます…。

覚悟はよろしいでしょうか?

「ふんふんふっふふーん♪」


赤菜ちゃんの機嫌のよさそうな鼻歌と、手を洗う音が聞こえる。

赤菜ちゃんの容姿は、まず 可愛い。もの凄く可愛い。確か、この春に芸能プロダクションにスカウトされてデビューした。デビューは春だけれど、その可愛らしい容姿とおっとりした性格がウケて、もうテレビにも出ている。来年の春には赤菜ちゃん主演のドラマが始まる。それ位可愛いのだ。

そんな赤菜ちゃんとは、あまり話した事は無いけれど見ているだけでその性格の良さが分かる。

急いで出て行って、赤菜ちゃんを非難させよう、そう思った所へ命知らずのロリコンヲヤジ登場。


げっ!間に合わなかった!


「君は、もしかして赤菜ちゃんかな?」


「うん、そうだよ。おにーさんは誰?」


えらい!赤菜ちゃん、あなたはえらい!おじさんとか言ったら絶対、キレてたよあのヲヤジ。

流石芸能界入りしただけあって!


「おにーさんは、おにーさんだよ。赤菜ちゃんをいいところに連れて行ってあげる為に来たんだよ」


「へー!赤菜ね、行きたいけど、今日はだめなの」


「どうしてだい?」


「今日はダンスのおけいこがね、夕方からあるんだ」


「そうかい。けど、今日は行かなくていいんだよ。おにーさんと一緒に行かないといけない所があるんだ」


「そうなんだ。ママとはお知り合い?」


「そうだよ。ママにおねがいされたんだ。来てくれるかな?」


「どうしよっかなぁ」


「えー、早く行かなくちゃ」


赤菜ちゃん、その調子!

そろそろと近づくと、赤菜ちゃんがこっちに気付いたようだ。不思議そうな顔をする。

しーっと合図を送ると、赤菜ちゃんはこくっとうなずいて話しを再開する。どうやら、自分を助けようとしてくれていると気付いたようだ。


「来てくれるかい?」


「えっと…」


この時、赤菜は決意していた。このおじさんを、一瞬でも放心させて 伊紗乃ちゃんの手助けをしようと。

赤菜を助けようとしてくれてるんだもの。赤菜が何かしなくてどうするの!

赤菜が主演のドラマ。それは、裏表の激しいお嬢様の女の子の話し。もちろん、過激な言葉もある。

その中の一つ。

意味は分からないけれど、これを言い切った時、スタッフの皆もマネージャーさんも呆然とした。

そして、

『名演技だったわ!凄い赤菜ちゃん!!』

と皆ほめてくれた。


それを言ってみよう。このセリフの時、ちょうどこんなシーンだった。さらわれそうになる主人公の少女の、必死な言葉。

こくっともう一度うなずいて、伊紗乃に赤菜が気を引くから!一生懸命そう伝えた。

伊紗乃にも、それがしっかりと分かった。

チャンスは一度きり。

赤菜がすっと息を吸う。

それと同時に伊紗乃が動いた。音を立てないように、ひっそりと。


「あなたみたいな、腐れ外道。わたくしが興味あると思って?イン〇〇〇ムシにでもなって苦しむがいいわ」


…………赤菜ちゃん!!!それは凄い。


そう思いながらも動く。


男の後ろに回ると、赤菜に手招きする。放心しながらぱくぱく口を動かす男がこちらを向く。


「死ねぇぇぇぇ、っこの、ロリコンヲヤジめえぇぇぇ!!!!!」


叫んだ伊紗乃は男の腹に拳を入れるべく、高く飛ぶ。


「はっ!」


声を上げた伊紗乃は、男の腹へと三回 拳をめり込ませた。


「うがぁ」


男がしゃがみ込む。念のため、顔面を蹴り上げた。


「この勝負、伊紗乃ちゃんの勝ちぃぃ!」


可愛らしく叫んだ赤菜の声と共に、男が意識を飛ばした。

幼いのに、赤菜ちゃんって凄いですね(笑)

感想とか頂けると嬉しいです!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ