4/4
管鮑之交
初めて外に出た日から俺たちは1度も外には出ていない
海斗の怪我が治るまでの間、俺達は課題を出された
「おいお前ら、仲良くなれ。俺が認めるまでは外には出さねーからな」
それだけ言って、帰った隊長
仲良くなれなんて、そんなの必要なのか?
仲良くなれと言われ、もう一週間
それなりに、仲良くしてるはずだが隊長は聞く耳を持たない
「何がダメなんだろーな」
「何で、僕の部屋に集まってるんだ」
「仲良くなるために決まってんだろ」
ため息をつく海斗の肩に手を回す朝陽
「お腹空いた」
とお腹に手を当てる色葉
時計を見ると針が12時を指している
「仲良くなる為にも、みんなで食べに行くか」
「は?」
海斗は驚いた声を出す
「いくいくー」
色葉は待ちきれないように、部屋のドアをあける
「俺、肉食べてー」
朝陽も立ち上がる
「え?ちょっと待てよ」
「お兄ちゃんは私が連れてく」
車椅子を取り出す
「僕行くなんて言ってな」
「ほら、行くぞ」
俺の言葉に諦めたように肩を落とす