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宮様は朝廷をどうにかしたい  作者: 羊の皮を被った仔羊
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みんな大好きマン登場

慧仁 京 仙洞御所 1521年 師走


「殿下、お呼びと伺いました。」

「ん?其方は?」

「私は大原六村をお預かりしています、作兵衛と申します。」

「私は八瀬童子の鷹丸と申します」

「ほう、志能備の者か。その方らに会うのを楽しみにしてたんだ。俺は慧仁。宜しく頼みます。」


軽く頭を下げると


「殿下、その様な者に頭をお下げになるなど」

「今だけじゃ。それにこの者らは陛下の部下じゃ。礼を尽くすのはおかしく無いだろ。」

「いいえ、滅相もございません。私どもは天皇家に仕える者ゆえ、殿下に仕える者でもあります。その様な気遣いは無用にございます。」

「そうか、それなら話が早い。話は陛下や親王殿下には通してあるゆえ、今後は私に仕えてくれぬか。」

「もちろんにございます。親王殿下にもそう聞き及んでおります。」

「良かった。今後は家臣として扱う。宜しく頼む。」

「畏まりました。」

「それから雅綱。その者らは今後お前の同僚だ。ぞんざいに扱うなよ。言葉遣いもだ。」

「御意」

「うぬ。ところでな、その方らは仲が悪かったりしない?」一応、南原先生の線は消しとく。

「はい、隣村同士、協力して生活しております。」

「それなら良い。では、さっそく今後について話しをしたい。中に入れ。しか、茶だ」


遠慮する二人だったが、内密な話しだし、今後の為にも慣れて欲しいし、何より寒いからって事で無理に部屋に通した。


「まずは、今後の役割だが、八瀬童子は京の情報収集をしてもらう。陛下や親王殿下に報告した事は全て俺にも報告して欲しい。

年が明けたらで良いので、俺専用の連絡係を1人つけて欲しい。良いな。」

「御意に」

「作兵衛。まずは今後の為にも人手が欲しい。京より戦災を逃れて大原に流れ着いた者が多かろう。その者らを囲い込みたい。その者らを銭で雇い、その者らの住処を多めに作らせてくれ。とりあえず寒さを凌げれば良いだろう。銭はこちらで持つ。」

「畏まりました。」

「年明け3月にでも大原に移り住みたい。追って指示を出す。心しておいてくれ。そして同じ様に年明けにも俺専用の連絡係を1人つけて欲しい。」

「はい」

「次に、早急に大工3人、3月までに野鍛治3人、炭焼職人3人を探してくれ。見つかり次第、俺に指示を仰げ」

「はい」

「くれぐれも内密にな。」


「鷹丸には届けて欲しい手紙が有るから残れ、作兵衛はご苦労だった、下がって良い。早急に事に当たってくれ。」

「それでは失礼して下がらせて頂きます。」

「うぬ、雅綱、手紙を書く、宜しく頼む」

「御意に」


鷹丸と2人きりになって空気が重いので、雅綱の準備が整うまで、しばし雑談。


「鷹丸、俺を見て驚かなかったな。」

「いえいえ殿下、十分驚きました。」

「いやいや、平然としてたぞ」

「そう言う訓練をいたしておりますので。」

「そうか、俺はその方らに会うのを、昨日から楽しみにしてたんだ」

「その様には見えませんでしたが。」

「ハハハハハ、しばし待っておれ、手紙を書いて来る。」


雅綱に手紙を書いてもらい、鷹丸の元に戻る。


「この手紙を、三井寺の菊寿丸に届けて欲しい。年内にも会って話がしたいとの手紙だ。出来れば護衛がてら道案内してやってくれ。」

「御意に」


バンビちゃん事しかさんですが、雅綱の奥さんの名前が分からなかったので、しかさんのお父さんが歯科医師だったのでしかさんって名前にしました。

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