第6話 お家について
北は、アーラズイールが衝撃から抜けないうちに質問をする。
「質問が2つある。1つ目、僕の名字に含まれている意味について教えてほしい。2つ目、アーラズイールたちは一体どこから来たのか。」
『まずは1つ目の答えを言うねぇ。...ほっくんは、疑問に思ったことはない?君の名字について。』
北はアーラズイールの口調が変わったことに気づかずに反応する。
「ないね。」
『そうか。ま、それが当たり前か。なんせ随分前の話で人間たちはもう忘れているだろうからね。んじゃ一応説明するとしますか。...百鬼家。それはかつて我々が普通にこちら側に来れたときに蔑まれていた特殊な家でね、数人いて初めて我々と契約できるという一見傍から見たら貧弱な家系だったんだよ。それで名字がそれだろ?そしたら、1人では何もできない憐れな家の人という印象を持った人たちが馬鹿にし始めたのが発端でね。そこでついた二つ名が[貧弱の百鬼]という侮辱もいいところのものでね。最初は子供のからかい程度だったものがいつしか大人たちまでもが言い始めたんだ。それからどんどんストレスによって百鬼家の人たちは苦しんでいた。そして、その状況から抜けるために1人でも強いと周りに言わせるための行動に出たらしい。その内容までは知らないけど、その後からは馬鹿にした人などがボロボロにやられていっていつしかその二つ名は禁句用語となり今では[虚無の破壊神]と呼ばれ僕らの世界では恐れられ続けている存在。実際は神ではないのに同等の存在と恐れる、なんて普通あり得ないことだから残り続けてるんだろうと思う。今となってはほっくんもわかると思うけど1人でも普通に契約できるから間違っても貧弱って言われることはないし、多分恐れられることも少ないと思う。ただ、神様たちは気づくかもしれないけどね。』
衝撃だった。まさか自分の家がそんな過去を持っていようとは微塵も思っていなかった北はかつて自分の先祖たちが神と呼ばれ恐れられていたということにどう反応すればいいのかわからなくて呆然とする。
そして、神にあったときに自分がどうすればいいのか、また相手にどんな反応されるのかが怖くて何も考えられなくなっていた。
その姿をじっと見ていたアーラズイールは、
『そりゃそうだよねぇ。悪魔が突然現れたと思ったら自分の家の過去がド派手だったって知るんだもんねぇ。まぁ、じっくり考えて落ち着いてって言いたいんだけどぉ、ほっくん学校大丈夫なのぉ?』
「あ、忘れてた。今って何時!」
『9時だねぇ。』
聞いた瞬間北はこの世の終わりのような顔をして何かを考えた後、必死の形相でアーラズイールに迫る。
「今は契約ができてる状態だから棋力とやらを使って魔法が使えるね?」
『使えるねぇ。』
北の必死の感じにも驚くことなく平然と答えるアーラズイール。
「魔法ってなんでも可能だよね?」
『できるねぇ。』
「そしたら時間を巻き戻して!」
『嫌だねぇ。』
「何でよ!使えるんでしょ!じゃないと困るんだよ!」
必死に訴える北。しかし、アーラズイールは聞こうとしない。なぜならば...
『君はちゃんとわかってるのかなぁ?時間を巻き戻したら僕との契約もなかったことになるんだよぉ?それを僕が許すと思ったぁ?そもそも魔法って万能だとか思ってるぅ?ちゃんと世界は元に戻そうとするから今の状態を維持して戻るとケヤバシ様と闘うことになるんだけどぉ、勝てるとか思ってないよねぇ?』
「...もしかして神様と闘わなきゃ無理系?」
北は万事休すだといわんばかりに崩れ落ちた。それを見てアーラズイールは、
『かつて神と恐れられた家の人間がこんなことで崩れ落ちるとはねぇ。世界が変われば色々変わるものなのかねぇ。人間とはやはり面白いものだなぁ。』
と呟いたのだった。
個人的にはすごいイメージを膨らませてた部分だったので、結構すごい感じになってるかと思います笑
というか、書いてる途中から家の説明が長文すぎて読む気力がなくなるとか思われてないか心配になってきましたね笑
ここで一つ報告です。幕間がとてつもなく長いことになってしまっているのですが、どうすればいいでしょうか?教えてください!