第2話 やらかしたらしい...
彼は、まず状況の整理をすることにした。
(何で今日はこんな目に合ってるんだ?普段通りに起きて、朝食は食べ損ねたけど...それ以外は特に何もしてないよな?ご飯食べていないせいでこんな目に合ってるとしたら最悪だって...)
「へぇ、ご飯食べ損ねたんだぁ。それはいけないなぁ。元気が出ないじゃないかぁ。」
謎の声は彼が考えていることに対して律儀に反応して返してくる。謎の声からすれば会話なのかもしれないが、彼からすればただの迷惑なだけである。
(どうせ思ってることわかるんだったら、心の中で言わせてもらうが、僕が考えていることに対していちいち反応しないでほしいんだけど。後、姿が見えない状態だと怖すぎるからどこかに現れてほしいんだけど。)
「そればかりはぁ、善処しますとしか言えないなぁ。後ぉ、姿を見せるのは2人きりになれるまで無理な話だねぇ。」
と返され、そろそろバスから降りる頃かと思って外を見てみると既にいつも降りているバス停から遠く離れてしまっていることに気づき、慌てて降りるボタンを押した。
そしてバスから降りると、反対側のバス停に行きバスに乗った。
バスに乗った頃には彼は確信を持っていた。
(今まで感じたことのない視線を感じるな。これがあの声のものなのか?なんか怖いんだけど)
「僕の視線に気づく人がいるとは思いませんでしたねぇ。まぁ、会話ができている時点で予想はしてたんですけどねぇ。」
最早現実離れしているこの状況を気にしなくなった彼は、考え方を変えて心の中で質問をすることにした。
ただ、この時彼は今後の人生を変える重大な行動を無意識にしてしまった。
(今から質問をするから答えてほしい。まず、君の名前は何だい?呼び方がわからないのは困るからね。)
「ふふふぅ。やっと契約ができるようになったぁ!」
謎の声は突如叫びだすと、今にも飛びつきそうな勢いで喜び始めた。あくまでも彼のイメージではあるのだが。
そして気づいた。何かやってはいけないことをした気がすると。
突然ですがこの小説に関してのご報告をさせていただきますと、基本的に更新するのは不定期になっております。
話に余裕ができたタイミングで投稿したりしていますが、自身の都合上いつ更新できるかわかりません。ご理解よろしくお願いします。