あのひとは、いつも。
あのひとは いつも 天邪鬼
構ってほしいくせに そっぽを向く
横顔がまるで熟れた果実のように
すかさず噛みつきたい 頬張りたい
ぷっくり膨らんだ 艶やかな桃 林檎まではいかない果実
小さいけれど 鋭い尖端
爪楊枝でプスっと突き刺そうものなら
プチュッと弾けるぐらいに
気付いてくれない この想いは 蜂蜜のように
ゆっくり ふわふわと漂い どうにもならない
「ねぇ、聴こえているのかなぁ――」
隙間からの 独り言 冷たい壁に寄り添って
渡しそびれたプレゼント