序章 ことわり
※時間軸はリスティナがイルディオ王国に来たばかりの頃です。
※主人公はギルド長です。
ムーンの方でぬるい感じで完結させたのを、ムーンなとこをカットしてこっちに持ってきました。
世界は箱庭。
世界は数多。
創造主・アルティファスの気の向くままに。
そして。
戯れに創られしモノ。
数多ある箱庭の一つ。
我ら魔の道を進むモノはある。
箱庭の管理者たるは、創造主に創られし神・バルフォン。
彼の尊き方は、【魔の生命】を司つかさどりし方。
個人の意のままに操るは、管理者たる、尊き彼の方への冒涜。
魔の道を歩むモノ最大の禁忌。
管理されしモノが犯してはならぬ領域。
世界の理。
我ら魔の道を進むもの。決して、その道に足を踏み入れてはならぬ。
・・・・・・覆そうとするものよ。
自らの愚かしさを知れ。
己がいかに小さきモノであるかを知り。
永久の眠りにつけず、地獄の攻め苦をその身で知るが良い。
これは、魔の道の同胞への忠告であり、警告だ。
同胞よ。
ゆめゆめ忘れるな。
体に、心に、魂に刻め。
管理者たる彼の方は、我らを・・・・・・――否。
止めておこう。
彼の方とて心変わりをしてくださるだろう。
私は切に、それを願う・・・・・・・・・・・・。
イウヴェル・ナーマス。
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【イウヴェル・ナーマス】。
彼女は理を犯し。
約一千回、さまざまな事柄で肉体を失い、それと同じく再生。
精神を病む事すら許されることのなかった、大罪人。
彼女が許される時。
どこからともなく声が響いた。
『もう飽きた・・・・・・』
と・・・・・・。
女はその声に涙を流して感謝し、灰となった・・・・・・・・・・・・。
【ノイマール・ナーマスの日記 第伍巻第二章より】
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