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最終。
「嗚呼、私にも『死』が訪れ、そして来世があるのか。」
まるで、この世の仕組みを悟ったかのように。
そして、穏やかな表情で。
孤独で。
でも、温厚で。
笑顔が絶えなくて。
涙なんか知らないみたいに。
でも。
でも。
本当は寂しかった。
誰もいない。
何もない。
花も、木も、壁も。
全てが同じような風景。
飽き飽きした毎日。
医者には
手遅れ。
って。
私が死んだとき。
その少し前。
数十秒前。
私の耳の近くでは、小鳥や、木々、花々、風。
そっと私を迎えてれた。
温かいうららかな日に。
私は死に、そして輪廻した。
来世で、また「人間」として、幸せな人生をつかめるように。
ありがとう。




