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九回戦【各々の…】

〈第九回廃剣インタビュー〉

はい、始まったで!廃剣インタビュー!パチパチ~

司会進行はうち、戸隠森羅がやりで!

今回は、一年男子組に答えていただくでぇ~


では、Let's interview!



大「また出てしまった(泣)」

椿「運命だよ、諦めな~」

元「オレはこのコーナー好きだよ~」

鷹「俺はめんどくさい・・・」

森「いやぁ~一年男子組は元気やねぇ~ええことやぁ~」



森「では、質問やでぇ~今一番欲しい物は?」



大・椿「「金」」

森「生々しいわ!もっと、可愛らしい奴ないんか!?」

元「オレは睡眠時間!」

森「こっちも現実的な・・・なんやこいつら、可愛ないわ・・・」

鷹「学力。」

森「だから、生々しいって!もう、全然可愛ないわ!?」


大「そんなこと言われてもな・・・まぁ、強いて言うなら、iPo〇かな?」

森「おぉ!あるんやんかぁ~そういうことやぁ~」

椿「預金通帳の0が一つ増えて欲しい。」

森「や~か~ら!お前は金しかないんか!?」

椿「この世は金で動いているんだよ。」

森「止めろその生々しい考え!」

元「オレはたくさんのお菓子。」

森「そうそう!そう奴や~」

元「を作ってる会社が欲しい!」

森「会社買ってどうするんやぁ!あぁ、なんなんや!全然可愛ない!」

鷹「俺は単純にゲームが欲しい。」

森「あぁ、鷹虎が一番普通やぁ~なんか可愛く見えてきたわぁ~」


大「森羅先輩は何が欲しいんですか?」

森「うち?うちは、優しい姉貴やな・・・うちの姉貴怖いんよ(泣)」


大「これは・・・」

椿「いいのか?」

元「まぁ、いいんじゃない?」

鷹「いいのか?」


=終了=


「椿~お前今日試合だろ?起きなくていいのか?」


兄貴の声で目を覚ますと、時計の針は7時10分を指していた。7時30分に家を出なきゃ間に合わない。

ちょっと急がなきゃやばいかも・・・

ベットから飛び降り、急いで制服に着替える。防具と竹刀を兄貴に託し、朝食を済ませる為に一階に降りる。


「はい、お弁当。大我君達に迷惑かけちゃ駄目よ~大我君のお母さんと観に行くからね~」


「来なくていいよ。大我はともかく、俺も出れるか分からないし。」


食パンをかじりながらお弁当をエナメルに突っ込む。大我は一応剣道経験者だから、出れるだろうけど、俺とか鷹虎、元は出れるかドキドキだ。

どうしよう、柄にもなく緊張してきた・・・


***


顔に冷たい感覚が走り、目を覚ますと目の前に玄さんが笑っていた。ベッドから体を起こし、飛び跳ねる玄さんを抱き上げる。


「おはよう、玄さん~起こしてくれたのかぁ!ありがとう~」


玄さんを撫で、ベッドから下り制服に着替える。部屋に掛けてある胴着を手提げに詰め込み一階降りる。勢い良く階段を降りるオレの後を玄さんがぴょこぴょことついてくる。


「玄さん~オレ、今日試合なんだよ~出れるか分かんないけど、頑張るよ!」


せーさんによって作られた朝食がダイニングに置いてあり、それを頬張りながらエサを食べる玄さんに話しかける。


朝食が終わればいざ出陣だ!

男、斉藤元の初陣だ!


意気込みながらちらっと時計を見ると、集合時間3分前だった。


「げっ!」



***



「鷹兄!鷹兄!鷹兄!鷹兄!朝だよ!」


五月蝿い・・・腰に重みを感じながらも聞こえてくる声を無視する。

どうやら弟が俺の背中に乗っているようだ。そんなに連呼しなくても、聞こえるつうの・・・いい加減自分の部屋が欲しいなぁ~


「わかった、起きるから降りろよ・・・ふわぁ~眠っ・・・今何時?」


上半身を起こすと弟が布団から転げ落ち、隣の自分の布団でゴロゴロし始めた。

布団の横に置いてある目覚まし時計に目をやると5時30分を刺していた。


「もうこんな時間か・・・急がないとな~」


背中に引っ付く弟ごと立ち上がり部屋の隅に落ちているTシャツを着てバンダナをする。


「なぁ、鷹兄~俺はいつ厨房に入れるの?」


「身長が150cmを超えたら、だな。まぁ、今のままだとまだまだだな~」


弟の頭を撫でてから部屋を出る。


一階に下り、手を消毒してから厨房に入る。

俺の家は小さなラーメン屋を営んでいる。親父とお袋の2人で切り盛りしているためあまり大きくはないが、それなりに人は入ってる。


「はざぁ~す、ちょい寝坊した・・・」


厨房に入ると、お袋がスープを煮ていた。恐らく親父は麺を取りに行ってるのだろう。


「あら、今日はよかったのに~今日試合なんでしょ?私は仕事で行けないけど、頑張ってね。負けちゃ駄目よ!」


いつも明るくて、天真爛漫なお袋。小さい身長にそぐわない大きな優しさ。俺や弟だけではなく、店の客に対してもとても優しい。


「いや、逆に調子狂うしやるよ。それに、お袋の背じゃ上の棚届かないだろ~」


「まっ、そんなこと無いわよ!ちゃんと足台だってあるし、そこまで小さくないわよ!」


そんなことを言いながらちゃっかり背伸びをするが、実際俺の肩にも届いていない・・・

150cmぴったりのお袋はちょっと高めの棚の物を取るときは足台を使うか俺に頼む。


毎朝やる下拵えを終え、朝食を食べる。制服に着替え、用意も完璧、気合いも十分。

一番入るのが遅かった俺が出れるか分からないが、緊張で心臓が張り裂けそうだ。バスケの時には味わったことのない緊張感、武道独特の雰囲気・・・


「よっしゃ、じゃぁ行ってくる。」



***



隣の部屋の目覚ましが五月蝿い。時計を見ると6時30分。

はぁ~またお兄ちゃんか・・・眠い目をこすりながら隣の部屋へ向かう。

部屋に入り、鳴り響いていた目覚ましを止める。


「お兄ちゃん、今日バイトなんでしょぉ~目覚ましかけるならちゃんと止めてよぉ・・・」


大学生の兄を起こすが、全く起きる様子はない・・・昨日夜遅くまでゲームしてるからよ・・・

何度も体を揺らすとやっと薄く目を開けた。


「朝か・・・ふわぁ~眠い。」


朝の弱い兄を起こすのは至難の業だ。雨戸を開けると布団を頭から被って、太陽の日射しを遮る。


「早く起きてよぉ~私今日試合なんだからぁ!」


「ほわぁ?お前今日試合なの?」


気の抜けた声をあげて体をゆっくり起こした。寝癖のついた髪を直しながら大きなあくびを一つ。


「うん、だから速くしてねぇ~」


それだけ言って、もう一度自分の部屋に戻る。

今日は大切な試合。弓道は幼い頃からやっていたから、緊張しなかったが、今回はとても緊張してる・・・みんなに迷惑にならないようにしないと!

そう思いながら制服に着替えていると、またしても反対側の隣の部屋から目覚ましの音が鳴り響いた。あぁ、もう~

反対側の部屋に入り同じ行動。


「兄さん、朝だよぉ~起きないと仕事遅れるよぉ~」


さっきの兄より3つ上の兄を叩き起こす。こっちはもう成人しており、立派な社会人だ。でも、こっちもこっちで頼りないのよねぇ~


「はぁ~日曜日も仕事かぁ・・・月明、中学の間に楽しんどけよ・・・」


「それ、何回も聞いたわよぉ~ほら、朝ご飯食べて会社行く。私今日試合なのぉ~」


ベッドでゴロゴロしている兄を無理矢理起こす。


「ふわぁ?お前今日試合なの?」


兄弟ってすごいなぁ~全く同じ反応するんだから。そんな兄が少し面白かった。


「そうよぉ~だから速く起きてよぉ~」


「そうか、頑張れよ~帰りにケーキ買ってきてやるよ。」


兄は私の頭を撫でて笑いかけた。妹の私が言うのはなんだけど、兄は2人共結構美形だと思う。でも、2人は彼女らしい彼女を連れてきたことがない。と言うより、彼女作ったことあるのかな?


「ありがとう。じゃぁ、私急ぐから。」


兄に手を振って部屋を出て、荷物を持ってリビングへ行く。リビングにはお母さんは朝食を作り、お父さん新聞を読んでいた。


「あら、月明。お兄ちゃん達起きた?」


「うん、たぶん起きたよぉ。朝ご飯出来たぁ?」


荷物を床に置き、台所に行って母の手伝いをしようとしたが、お弁当も朝食も出来上がっていた。


「今日初試合でしょ?ちょっと気合い入れてみました!ほらっ、さっさと食べちゃいなさい。遅刻しちゃうわよ。」


母は朝食を渡して微笑みかけてくれた。ありがとう、と言ってさっさと食べて、玄関へ向かう。

時間は十分ある、深呼吸して緊張をほぐす。大丈夫、頑張ろう。防具を背負い、靴を履く。

そんな時、スーツ姿と私服の兄2人が来た。まだ眠そうな顔をしながら私に近づいてきた。


「試合頑張れよ、負けたらデコピンだからな。」


「まぁ、怪我無い程度に。ほい、いつもの。」


そう言って、2人が手を出してきた。いつもの、とはハイタッチのことだ。試合や試験の日はいつもハイタッチをしてから家を出る。


「行ってきますぅ!」



***



目覚まし時計は午前7時。

朝日がカーテンから少し見える頃、俺の部屋に鳴り響いた。

“よし”と自分の顔を少し叩きベッドから降りる。制服に着替え、エナメルに胴着と手拭いを突っ込み防具と竹刀を持って一階に降りる。とうとう今日は試合!気合いは十分、いい感じの緊張感!

防具と竹刀を玄関に置き、双子と春香を起こしに再び二階に上がる。



「おら、チビ共!朝だ、起きろ!」


チビ共の部屋を思いっきり開けると、双子は見事に全く格好で二段ベットの手すりに引っかかっていた。

さすが双子だな、と感心しながら2人を叩き起こす。簡易ベットに寝ている春香はまだ起こさなくていいか。


「よし!夏樹、冬樹。今日俺の替わりに店の手伝いをすることを任命する。出来るか?」


そう言うと2人はキラキラした目をして頷いた。

今まで店の手伝いはさせてなかった。しかし、俺も部活を始めたし毎日店番出来る訳じゃない。だから2人に店番をさせてみる。まぁ、成せば成るかなぁ~


2人が着替えている間に俺は朝食を取る。


「はい、お弁当。今日お母さんあんたの試合、椿君のお母さんと観にいくからねぇ~」


母さんの発言に思わずカフェオレを噴き出す。何を言い出すか!


「はぁ!なんで!?意味わかんない・・・」


「意味わかんないじゃないでしょ。椿君のお母さんと約束したのよ~」


まじかよ。なんか、恥ずかしいな・・・

後ろでワクワクしている母親を無視して玄関に向かう。防具とエナメルを背負い無言で家を出る。


さて、初めての試合だ。気を入れて行くぞ!


***

カーテンを開けて、

ちょっと乱れた髪をブラシで整える。制服に着替えて、胴着をしっかり畳んで鞄に入れる。準備万端、完璧!

一階に下りて朝ご飯を食べる。昨日の売れ残りのお惣菜だけど・・・


「風香、大我君が待ってるわよ!速くしなさい!」


「えっ、もう!ちょっと待ってよ~」


大我はいつも待ち合わせの時間よりちょっと早くくる。前に理由を聞いたら、「お前、用意遅いから速くさせるため。」だそうです・・・

女子の身支度は時間かかるのは当たり前でしょ!

防具と鞄を担いで玄関までダッシュ。


慌てて玄関に行くと防具を担いで棚の上の写真を眺めている大我がいた。頭は癖っ毛か寝癖か分からないほど跳ねていた。って、その写真私たちの幼稚園の頃の写真!


「おっ、風香遅い。っていうかこんな写真あったけ?」


「五月蝿いなぁ~大我が早いの!ん?あったよ、卒園式の写真じゃない。」


荷物を床に置いて大我の寝癖を整える。大我はちょっと嫌そうな顔をしたが、無理矢理直す。こんな頭で行ったら、みんなに笑われるよ~


「ふ~ん、卒園式なぁ~忘れたや。そんなことより、速く行くぞ。」


髪が終わったら早々と玄関の扉を開けた。


この写真の時はまだ可愛かったのに~椿と3人でよく忍者ごっことか鬼ごっことかやって、私が転けて、まだ泣き虫だった私を2人が慰めてくれた。



『ふうちゃん、だいじょうぶ?ほら、おれのチリョウジュツでなおしてあげる!』



治療術の意味も分からないの、テレビの真似して私の怪我を治そうとする。そんな2人が面白くて、痛みなんか消えてしまった。


椿の家に行くために、2人で自転車を押して歩く。防具を背負っているため2人共歩きは少し遅い。でも、大我の方が確実に速い。

身長もいつの間にか抜かされ、追いかける背中も大きく、広くなった。もう、ふうちゃんとは呼ばない。

でも、いつも一緒じゃないけど仲は良いしだし、大我も一緒にいて気にかけてくれた。


「椿の奴、寝坊したな・・・ちょっと待ってろ。椿!つ~ば~き!」


大我は私に防具を渡して、家の中に入っていった。椿は全くと言っても良いほど変わってないなぁ~

裏口の前で待って少しすると、大我が眠そうな椿を連れて出てきた。椿は本当に小さい頃からマイペースで何考えているか分からない。


「速くしないと遅刻しちゃうよ。行こう!」


私がそう言うと2人は素直に頷いた。防具を背負って、学校へ自転車を漕ぎ出す。

試合、頑張らなきゃ!



***



椿と風香と学校に着くと、すでに煌希先輩、葵先輩、天地、鷹虎が待っていた。


「おっ、大我、椿、春月。はよっ!後は元と森羅先輩だけだな。」


重たかった防具を肩から下ろし、肩を回す。風香は天地と2人で何やら話している。どうやら試合のルールの確認をしているらしい。

そんな時、白い大きなワゴン車が正門から入ってきた。車を見ると煌希先輩は車に近づいていった。車は停車すると、そこからは森先生が下りてきた。


「みんなおはよう!今日の試合頑張ろうな~じゃぁ、防具をこの車に積んで~防具と竹刀は先生が会場まで運ぶから。」


マジ!やったぁ!防具担いだままチャリはさすがにきつかったんだぁ~先生、ありがとう~

みんなで防具を車に乗せる。これであとは元と森羅先輩だけ。元の奴何やってんだ!?

そんな時、物凄い勢いで自転車を跳ばしてくる人影が見えた。あれは・・・


「斉藤元、只今参上仕ったぁ!」


何が参上仕っただ。まぁ遅刻じゃないだけマシか。元は息を切らしながらチャリを止めて防具を車に乗せる。これであとは森羅先輩だけ。煌希先輩が携帯を何度も確認している所から、なんの連絡も無いのだろう・・・


集合時間の3分経ってから森羅先輩は登場した


「いやぁ~堪忍堪忍!寝坊してん!ほな、出発しよか!」


森羅先輩は何事もなかったかのように車に防具を詰め込み、チャリに跨った。ある意味凄い人だ。


まぁ、みんなそろって何よりだ。

よし、いよいよ出発。



出発してからが長かった・・・坂道が多く、バテる。会場が山の上にあるため、会場に行くまでにアップ終わってしまうぐらいだ。

試合は色んな意味で大変だぁ!


ぐだぐだ(;`皿´)


単に各々の家の説明をしたかっただけなのだぁ~


鷹虎は弟とそこそこ仲が良いです。ラーメン屋で母親と父親の手伝いをしています。見た目は不良みたいだけど、実は優しい奴です( ̄∀ ̄)


月明は年の離れた兄が二人います。

二人共、イケメンです♪~θ(^O^ )月明が可愛いんでv

一番上の兄は年が離れすぎて、兄というよりおじさんって感じです(-.-;)

二番目の兄とは何かと仲が良いです。専門家庭教師ですね( ~っ~)/



この二人の話を書きたかっただけ(^O^)



次回こそ、試合です!

剣道を知らないとちょっと分かりにくいかもです(^_^;)



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