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とある書き手のエッセイ集

だから、AI小説に反対します

作者: 空野 奏多

作者は、作者である前に一読者であります。

だからこそ心配なのです。

この楽しい話の溢れる素晴らしい環境が、消えてしまうかもしれないことが。

 カクヨムといえば。

 角川の運営する小説サイトです。

 まぁ、なろうのようなサイトね。


 角川系でデビューしたいなら、なろうよりカクヨムに行った方がいいし、学園ものはたぶんなろうよりカクヨムの方がいいかな。くらいの認識です私は。



 さてそんなサイトで。

 AI小説がたくさん投稿されたようですね。

 みなさんどう思いますか?



 なんと日に38作とかあるらしい。すごいね。読者としては嬉しい人もいるんでしょうね。とりあえず流行り読めたらいい層は特に。



 しかしこれは、問題だと感じます。



 まぁ作者としても、コンスタントに投稿できるAIは良い印象はないんだけど――それだけではなくてね。これは読者にも関係のある話なんです。



 問題は今後起こる、ランキング崩れですかね。



 すぐ読めるのは評価するでしょ、みんな。

 投稿回数多いほどランキングにも出やすい。

 そしてランキングに載れば読むよね。



 するとどうでしょう。時間のかかるオリジナリティある作品は、量に押されて埋もれるでしょうね。そして似たような、大量生産の、変わり映えのないAIばかりが席巻する、と。


 ついでに小説に愛のない作者が増えますね。

 AIに書かせたらポイント入るんだもん。

 悩むよりたくさん書かせて投稿するよね。


 そしてみんながそれを読んで、満足する……うん、一見すると困るのは作者だけのようですが。



 そんなことはないと思います。

 だって同じ内容はつまんないでしょ?

 人の作るネタの踏襲とはちょっと違う。



 私はね、実はAIで実験したことあるんですよ。小説どこまで書けるのかなーって。敵を知るのは大事なので。



 まぁ結論から言うと、駄作(クソ)です。



 クソつまらない。

 思ったよりは読めるかもしれない。

 ただ、暇つぶしでしかない。


 そういう感想でした。サイトは2種類くらい使ってみたけど、私が書いた方が面白いしダメだこれはと思ったんです。


 これ手直しするより、自分が1から書いた方が早いし面白い――書ける人間からすると、そういうレベル。


 これについてはTRPGの脚本書かせようとしてた同僚も同じこと言ってましたね。内容が単調なんですよね。読み捨てにはいいのかも?



 じゃあAI増えてもか変わらないじゃん。

 そう思われるかもしれません。

 なんと、そんなことはないんですね〜。



 なぜなら、まず先ほど言ったように、数に負けるからです。でもある程度読者はメリットも感じるでしょう。では次。



 2点目は、作者(にんげん)のデータを食われる確率が上がります。



 著作物は無料だろうと著作権はあります。これ、今イラスト界隈で起きてる流れとおなじなのですが、既に起きつつある……のかな?


 以前カクヨムのデータ丸ごと食われてるみたいな話見ました。作者目線だと運営何してんの? って感じなのですが……。


 AIを野放しにすると、このように作者の権利侵害が起きるわけです。しかしそれにより話は面白くなるでしょう。面白いならいいじゃんと思うヒトゴトさんもいるかな? では次。




 最後は最悪の事態です。

 面白い話書く作者が消えます。

 付随してワクワクする小説が出てこなくなる。




 なぜって、AIに小説食われたくもないし、AIの方が注目されるなら書かないでしょ?


 しかしAIに1から間新しい、オリジナリティのある作品は書けません――そりゃ既存のデータ食って新しいように見せかけてるだけの機械だからね!



 そこに魂はないし。学びもないし。

 言いたいことはこもってないし。

 胸熱展開も、もちろんない。



 AIで満足して作者が生まれないなら、そんなドキドキワクワクする大作を読む機会も減るわけです。だって、みんな機械量産品(AIの凡作)でいいんでしょ?




 たぶんね、つまらない場所になりますよ。




 これはイラストよりわかりやすく、ね。

 だって文章って繊細なものだから。

 あと長編作る脳がないから単調短編ばっか。


 イラストは視覚情報だけど、物語ってそれだけじゃないよ。安っぽいので満足できるならいいけど、それが嫌なら、AI小説には断固反対すべきだと思います。




 これは面白い小説を、みなさんが今後もたくさん読めるようにのお願いです。




 AI小説を許容しないでください。

 汚染はすぐそこまできています。

 その代償は、ワクワクの喪失です。




 楽しいお話に肥えたお目の高いみなさんなら、きっとわかっていただけると思っています。みなさん1人ひとりの心構えが大事です。



 小説サイトは、作者だけでは守れません。

 楽しい物語を今後も読みたいのであれば。

 どうか、覚えておいてくださいね。



 機械には、1から思いもよらない素晴らしいものは作れないということを。そして消えた環境は元には戻らないということを――どうぞよろしくお願いします。

これは私が絵を描く人間だから、余計に深刻に思うんですよね。


AI絵師とか意味わからんと思ってましたが、AI小説家とか出てくるんでしょう……承認欲求で読者も小説も舐めてる人間に、面白い大作とか書けるわけないけど、面白い大作の追い出しはできますから相対的に価値が上がるとかはあり得るんです。


AIってGと同じで、増殖力はあるので……(例えよ)

なろうでもし許可されちゃったりしたら、チアーズプログラムもあるから換金目的の大量AI投稿とか増えちゃうし、マジで他人事じゃないんだよね。

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こんにちは お話、色々と考えさせられました。これを読みながら数年前のなろうランキングの色々を思い出しました。あの時も、ランキングの上位に載りさえすれば書籍化して作家になれるとか、それで色んな不正が問題…
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