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二十一.

 翌朝、いつものように君枝は私よりも早く起き、朝食の支度をしてから私が起きる朝6時に寝室に起こしに来た、そしていつものように朝食を済ませて着替えようとして席を立ちあがった瞬間に家の電話が鳴った、相手はあの男性看護師だ。

「お母さまの容態が悪化しました、すぐに病院に来ていただけませんでしょうか」

「わかりました、支度してすぐに伺います」

 そういって電話を切ると、私の表情だけで言葉を待たずに君枝は出かける支度をはじめていた、前日に用意しておいたスーツではなく、君枝が出してきた服に着替えるとわずか10分ほどで家を出た。

 普段なら高速など使う距離ではないが、少しでも早く病院に着くために一区間だけだが高速に乗った、幸いにも通勤時間帯の渋滞が発生していないため7時過ぎには病院に着いてすぐにナーステーションに向かった、あの男性看護師が冷静な口調で話す。

「朝から酸素濃度が下がっています、とりあえず病室に向ってください」

 そう促されて病室に入ると、昨日までは着けられていなかった心電計が着けられている。

 以前、酸素濃度の測定器について簡単に説明は受けていた、どんな単位だったか覚えていないが、機械に表示されている数字が90を切る状態になると危険な状態であると聞いていたが、その数字が既に75まで下がっていて、心電計に表示されている血圧も下がってきている。

「君枝、ケアマネさんに電話して親父を出来るだけ早く連れてきてもらえるように頼んで、俺はとりあえず兄貴に電話する」

 そう言って二人で病室を出て電話した。

「兄貴、朝早く病院から呼び出されてきた、お袋がそろそろ駄目らしい」

「わかった、すぐに向かう」

 動揺した口調で兄は答える。

「まだおとといの時点では安定していたのにな」

 その言葉にイラついた、最初に年を越せないかもしれないと言われていたし、酸素マスクのことも結局は何も気にしていなかったのかとうんざりした。

「とりあえず叔父さんと叔母さんにも電話しておくから」

 そう言って電話を切ると、近くに住んでいる母方の叔父と叔母に電話をして母の状況を伝えて病室に戻った。

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