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十七.
その年は土日と年末年始の休みがうまく重なったため12月28日から翌年の4日まで、いつもより少しだけ長く休むことができる年だった、年を越すことが出来ないかもしれないという宣告を受けていたため君枝は年末年始に病院に泊まることが出来ないか確認してくれていた。
年末年始は比較的元気な患者さんたちは一時退院で自宅に帰る人も多く、家族が寝泊まりするための部屋の利用者は無く28日の夜から病院で過ごすことにしたが、昼間は一度自宅に戻って風呂に入るなどして夕方には病院に戻るという毎日を過ごすことになった。
私と君枝が病室に居ることは母にはわからないのではないかとも思っていたが、意識が無い訳ではなく恐らく話は聞こえていると思うと医師に言われたことを思い出し、実際に聞こえているかどうかわからないが、私たちが部屋にいるときは補聴器を着けてあげ、聞こえてほしいと思う会話は少し大きめの声で話すようにした。




