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十三.

 お久しぶりですと義姉に挨拶をして母の洗濯物がいつも置かれている棚をみた、見舞いに来た時間から約1時間近く経っているが洗濯した形跡はなく、姪もお菓子を食べてジュースを飲んでいるだけだ。

「仕事が休めたし、この子も学校が創立記念で休みだったから」

「そうですか」

 別に、そんな言い訳めいたこと聞きたいわけじゃない、それよりも洗濯ぐらいしても良いんじゃないか?自分は長男を産んだ時も、次男のときもお袋に世話になったんじゃないのか?こんな洗濯ぐらい気づいてやれよと思った。

「今日、帰るんですか?」

 どうせ親父のいる実家に兄がいない状況で泊まるわけは無いと思い、わざと聞いた。

「明日はまた仕事なんで」

 初対面の姪と話すこともなく洗濯物の入った紙袋を持って部屋を出てランドリー室へ向かい、洗濯機を回しはじめるとすぐに喫煙所へ向かった、1本吸ったぐらいでは苛々は治まらなかった、もともと兄と結婚する時も好きになれないと感じていたし、長男の出産で家にいたときのこと、そして親父が入院したときには一度も見舞いに来なかったこともあり、正直同じ部屋にいることすら苦痛だった。

 仕事に行っている君枝の携帯にメールを入れた、もちろん仕事中だからすぐに返信が来るわけはないが、このままタバコを吸っているだけではなんとなく気が治まらない気がした。

 3本目を吸い終えて缶コーヒーを飲み干してから洗濯機を見に行ったが終わっていないので病室に戻ったが洗濯のことには何も触れない、母も何も言っていないのだろう。


『君ちゃんはとっても良いお嫁さんだ・・・それに比べて兄ちゃんの嫁は・・・ありゃあダメな嫁だ、言葉では優しいことを言っているが、いざという時には何もしない嫁だ』


 祖母が言った言葉を思い出した。

少ししてから再度洗濯機を見に行くと洗濯が終わっていたので、乾燥機に移して動かしてから病室に戻ると帰る支度をしていた。

「帰りの新幹線の時間もあるし、次男が帰ってくる前に帰らないと」

 そんなことを言って帰ろうとしていたので、私は見送りもせずに気を付けてとだけ言った。

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