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大掃除

作者: あお



ひろこちゃんの家では、今日は大掃除です。


ひろこちゃんはハタキをもたせてもらいました。

パタパタとやっていると、猫のタマがやってきて、飛びつきました。

でも、爪がひっかかってビリッと音がして、ハタキの布がやぶれるとびっくりして逃げていきました。


次は、古い歯ブラシをもたせてもらいました。

ひろこちゃんは、歯ブラシでどこを掃除したらいいか考えていると、いいことを思いつきました。

おもちゃのお掃除です。

お人形のお顔をゴシゴシやってみました。

おもちゃの大根もゴシゴシやってみました。

ミニカーもゴシゴシやってみました。


次は手ぬぐいをもたせてもらいました。

ひろこちゃんは、これでどこをふこうかと思っていると、手ぬぐいの模様に目が止まりました。

猫の模様がかいてあります。


白猫、黒猫、灰色猫、トラ猫、白黒猫、三毛猫、茶色猫。

それぞれ、10匹ずついました。

あれっ、白黒猫にちょっと茶色がついています。

ひろこちゃんは、汚れてるのかなあと思って石鹸をつけてごしごしやってみましたが落ちません。

そのとき、「それは模様だよ」という声が聞こえました。

周りを見回しても誰もいません。


「ぼくは白黒猫じゃなくて本当は三毛猫なんだよ。」

手ぬぐいをみると、白黒猫にちょっと茶色がついている猫がこっちを見ているような気がしました。

他の9匹の白黒猫はしらんぷりです。


「オスの三毛猫はちょっとしかいないから、いつも描いてもらえないんだ。だから、白黒猫に混ざってみたんだよ」といいます。


そのときです。

猫のタマが走ってやってきました。

タマは手ぬぐいをめがけて飛び上がります。

しっぽが太くなっています。


ひろこちゃんは、手ぬぐいを干すと、タマを抱いて別の部屋にいき、ハタキで遊んであげました。

タマはさっきの手ぬぐいのことはすっかり忘れたようで必死にハタキとじゃれていました。


一方、手ぬぐいの三毛猫は「もっとしっかりしぼってから干してほしかったなあ」といってくしゃみを3回しました。

タマの耳がぴくっとしました。


挿絵(By みてみん)

参考文献:

「もっと猫と仲良くなろう!」小泉さよ メディアファクトリー

25/100 三毛猫のオスは滅多にいない!を参考にしました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 話の流れが良かったです。 普通のお掃除の話で終わらない所が素敵でした。 [一言] タマは三毛猫と遊びたかったのかもですね。 ラストの「しっかりしぼって」の所は思わずクスリとしてしまいました…
[一言] いいですね かわいらしく、いきいきとしています 物語の、入りから転がっていって終わりにたどり着くまでが凝っていてそれでいて滑らかで巧いですね 終わり方も素敵です
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