表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柴田盟の気まぐれポエム集  作者: 柴田盟
76/257

SOS



 私に好意を求めて来た人間に、拒絶すれば、相手は傷つき、その氷のような刃を私に向けてくる。


 傷ついた私は気がつけば終わらない雨の中を歩いていた。


 死にたいと心で呟く。


 そして「死にたい」と自然と声に出していた。


 脳裏に好意を求めて迫ってきた人の笑みが脳裏に焼き付き、その死にたい気持ちを増長させる。


「人なんて嫌い」


「人は何でこんなにも身勝手なの?」


「私が何をしたの?」


「どうして私がこんなに傷つかなきゃいけないの?」


「悲しいよ」


「苦しいよ」


「助けてよ」


 今までそうだった。


 そんな連中に絡まれて、気がつけば私は傷だらけで、すべて私のせいだと言うことにおさまり、歯がゆい気持ちをしてきた。


 そして真夜中の土砂降りの雨の中でたどり着いた所は誰もいない海だった。


 そこで私は声が張り裂けるぐらいに叫んだ。


 叫ぶしかないんだ。


 このやるせない気持ちを晴らすためには叫ぶしかなかった。


 叫び疲れて出した答えは、『傷ついても良いから誰かにSOSを求める事だった』


 生きる事に強さ、賢さなどあまり必要とされない。


 生きて幸せを求めるなら、信頼できる人に素直に思いを伝える事。


 たとえその答えが傷つく言葉であっても恐れずに、伝える事。


 人間は一人では生きていけないのだから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ