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新しい自分
無気力な自分。
何もかもが億劫な自分。
部屋の中でこもり、ただ寝転がって低い天井をぼんやりと見つめている自分。
すごい衝撃な事があって、心が粉々に砕けて激しく打ちのめされたね。
今、死ぬことさえも厭わないと思っている。
でも心の奥底には、生きたいと言っている自分がいる。
そう。私は生きていたいの。
そして何かを求めたいの。
死ぬなんて簡単に言うけれども、本当はそんな勇気なんてないの。
それにそんな勇気なんてなくて良いの。
生きてください。
生きて命を全うしてください。
この先、再び心壊される衝撃的な事があって、死ぬ事を望んでも、生きてください。
考えて見れば、衝撃的な事と言っても、過ぎてしまってしまえば、大した事ではないのです。
そして私は眠れない夜に立ち上がり、星空を見つめて、心に生きる事を鼓舞するのです。
さらに私はまた悲しみに出会い、新しい自分を手にしたのでした。




