約束の地へ
憎しみ、争いもない地。それが唯一私が求める約束の地。
そこに行くには幾多の困難が待ち受けているだろう。
だから覚悟を決めて行くしかないみたいだね。
約束の地、すなわち私だけのユートピア。
私は憎しみの気持ちに翻弄されそうで、いつ争いが起きてもおかしくない一触即発的な状況に置かれている。
それでも私は枯渇した町の中で約束の地を求めて日々歩んでいる。
狡猾な笑みを浮かべていかにも疚しい気持ちで近づいてくる相手に、唾棄したい気持ちを抑えて、最大限の心のエネルギーを駆使して笑顔を取り繕う毎日。
気が付けば夜の公園のベンチの上で泣いていた。
心の中で数え切れない程のSOSを叫んだが、その叫びも誰にも届かずに、死んでしまいたいと本気で思ったりもしていた。
でも私が死んだら、きっと私を追いつめた人間の思うつぼなんだと悔しく思い、その涙を拭って立ち上がり、明日へ。
未来はそんな私を裏切ったりしないよね。
疲労困憊の末にたどり着いた約束の地が蜃気楼だなんてあり得ないよね。
信じる気持ちは不安定だけれども、私はそれでも明日へ、私だけのユートピアである『約束の地』へと目指します。




