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主人公になれない救世主  作者: いろは168
始まり
1/3

始まりの一般人

初めまして。そして、ありがとう。

そこからおめでとう。

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

真っ白な空間・・・

「はっ!」


ここはどこだ。


目を開けると周りが真っ白になっていて混乱した僕は周りを見渡した。


「ここどこよ。」


「お、起きましたか。」


「!?」


誰。


「かみさまですよ~。」


「かみさまか。」


そんなアホな。


「色々問答するの面倒なのでさっさと用件言うね?」




「あなたはお亡くなりになりました。次の選択肢のうち一つ選んでください。

①このまま輪廻転生する

②異世界転生する

③異世界転移する

④主人公になれない救世主になる。

さあ、どれ?」


・・・少し質問させて欲しいことがいっぱいある。


「うーん。中々に混乱してるようだね、言葉おかしいよ?」


「とりあえず、一つ目、僕は死んでしまったんだな?」


「そうでーす」


「二つ目、神様に転生もしくは転移などをしてもらえる場所に来たんだな?」


「そうでーす、」


「三つ目、最後の選択肢はどういうことだ?」


「そのまんまです。()()()主人公にはなれないけど、世界を救う仕事についてもらうということです。」


「・・・それは転生とかとは違うのか?」


「違うね~。転生とかの場合は人間側で、救世主の場合はこっち側だよ。」


「・・・ちなみにあなた?的にはどっちがおすすめだ?」


「後者かなー?まあ、どっちもきついこともあるだろうからどっちもどっちだけどね。」







・・・僕は主人公も好きだが、それよりも傍観者というか、俗に言うデウスエクスマキナのような主人公じゃないけど主人公より強そうなキャラの方が好きだ。


だから生前、妄想とかも主人公に置き換えるよりも、傍にオリキャラとして置きながら眺めてるのが多かった。特に女子キャラを自分で汚したい(隠喩)的欲もなかったし。主人公みたいになりたいとは思ったりしたりはしたけどね。


そんな僕なら、大抵主人公になるような転生や転移よりもモブ救世主にでもなってる方が楽しいかも知れない。


「・・・」


「まだー?」


「四番目を選ぶ。」


「そう来ると思った~!あー、良かった。これで変なことしなくて済むー。」


「それで僕は何をするんだ?」


「えっと、まずは事情説明かな?コホン。

君にこれから行ってもらう仕事は、バッドエンド世界を消すことだよ。方法は、バッドエンドになる原因を取り除くこと。ただし、一番の大元は消さない。・・・わかる?」


「・・・?60%くらい?」


「まず、バッドエンド世界っていうのは、主に人類などの理性と知性を持った生き物が死滅した世界ね。なんなら世界ごと死ぬこともあるよ。それで、基本バッドエンドの大元がいるんだよ。よくある魔王的な?邪神とか。それを倒すための対抗勢力ももちろんいる。それこそ勇者とか。」


「ふむふむ。」


「でも、時々その勇者がやられちゃうことがあってねぇ。まあ、ただやられただけならいいんだけど、時々その勇者が魔王とかになっちゃって、自陣敵陣全て滅ぼすーみたいなことが起きちゃうことがあるんだよ。」


「なるほど。」


「で、君の仕事は、そういうことが起こらないように、イレギュラーな原因を消すこと。こっそりとね。これから君にあげる権利も、バッドエンドを回避するために、世界改編権利というものだよ。いわゆるタイムパラドックス?みたいなのが起こらない権利。」


「・・・なんとか理解は出来た。ただ、貰えるのはその権利だけ?言ってはあれだけど、普通に弱いぞ?」


「だいじょーぶ。能力もあげるから。何がいい?」




・・・とりあえず原因とやらを排除しなくちゃいけない。で、もしかすると色んなタイプがあるのかもしれない。そうなると・・・これはいけるんだろうか?


「僕が知りうる限りの能力、特性・・・というのは出来る?」


「それはまためんどくさそうだねー。ま、出来なくもないから安心してー。」


「よかった。」


「じゃあ、こっちに来てー。それで入ってー。」


いつのまに扉が。さっきは無かったよな?


「で、ハイ。これどうぞ。」


「・・?なんだ、この・・チャンバラ棒みたいなものは。」


「あそこに棒が立ってるでしょ?」


「ああ。」


「あれをそれでぺちぺち殴って。いっぱい。」


「・・・なんで?」


「君の言った能力を君にあげるには、君の魂の容量が足りないんだよー。で、あれを殴ると、魂の経験値が貯まるから、それでレベルアップして?」


「そこは不思議能力でどうにか出来ないんだな・・・」


「しちゃうと、君の自我無くなるしー。それだと意味がないからね。じゃ、頑張ってー。」


「せめて殴る回数の指標とかを」


「うーんたぶん、数億回くらい殴ればいけるんじゃない?」


「え!?」


多すぎだろ!


「では、いってらー」


「ちょ、押し込むな・・!」


パタン





「いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、はーち、きゅーう、じゅーう。」


ガチャ




「お帰りー。」



「や、やっと開いた・・・・。」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「ちょ、押し込むな!」


パタン


「・・・仕方ない。やるか。」


ペシペシペシペシ


テレー


「今のがレベルアップの音か?・・正直RPGとかのレベル上げは苦手な部類だからなぁ・・。」


途中で飽きないといいなー・・・。









ペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシ

















「・・・・・・・・」


まだ終わらんのか。もう、気が狂いそう・・ではないが、悟りを開きそうだ。


棒を叩き初めてから何時間、何千時間たったか分からんが、いつ終わりなのか終わりが見えない。


一度、飽きて投げ出そうとドアを開けようとしたがピクともせず。


仕方ないから始めて、でもただ叩くだけだと本当に無駄な時間だと考えたので、見よう見まね(漫画とかアニメ)で剣術の素振りっぽく振り続けて幾星霜。いつ終わるんだ。


しかし、不思議なもので。最初は気が狂いそうだとか思ってたのに、気が狂うこともなく。それこそ本当に仏になるための修行のようにすら感じてきて。もしかすると人は寿命から解放されると、無駄な時間も苦痛に考えなくなるのかもしれない。


あ、寿命が無くなったと考える理由は、自分の体調がまったくもって変わらないからだ。


1秒一振りスピードで最低1億回以上振ってるんだから、年齢も10年くらい経ってそうだが、まったく体調に変化がないのでとりあえず不老くらいにはなったのだろう。


「・・・それでも帰りたいのは帰りたいが。」






ガチャ





「おかえりー。」


「・・・やっと開いた。」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「おつかれー。結構やってたみたいだねー。」


「どれくらい時間が経ってるんだ?」


「10秒くらい?」


「・・・は?」


「このドア閉めてから一度()()()()()()と切り離してから終わった時間に繋ぎ直したから、こっちでは10秒くらいだよ。」


「・・・」


いきなりとんでもドアを潜ってたのか僕は。


「しかし、本当にいっぱい振ったんだねー。結構魂強くなってるよー。」


「どれくらいだ?」


とりあえず世界最強的なのとタイマン張れるくらいは行ってて欲しい。


「力だけで言えば、上級神くらいかなー?まあ、使い方分からないから中級神くらいだけど。」


「・・・・・・・」


あの作業にそれだけの効果があったのか・・・。


「まあこれくらいあればギリギリ行けるかな。じゃあ、まず能力と権利どうぞ。」



>>能力「能力創造」と「能力倉庫」を手に入れた。

>>権利「世界改編」を手に入れた。

>>ついでに能力「伝言」を手に入れた。


「今の声は?」


「あー、たぶん通達課の子じゃない?」


「通達課?」


「君が神もどきになったから新しく付いたんだと思うよ?」


「なにそれ?」


「うん?ああ、神様って、いつのまにか所持物増えてることがあってね。かといえば無くなってることもあるから、天界の方で把握してもらう意味も込めて何か手に入ったりしたら通達してもらうことにしたんだ。結構人気の職場らしいよ?」


「神様世界も中々にシステムが出来てるんだな・・。」


「昔よりはね。さて、渡すもの渡したし、次は君のお家を紹介するよ。」


「家を貰えるのか?」


「まあ、うちの外部協力者で、面倒な仕事押し付けるしね?」









「世界改編ってそんなに面倒なのか?」


「やることは簡単なんだけどねー。どうしても神性が邪魔しちゃうから神様には出来ないんだよー。かといって天使だと負けちゃうことあるしー。今まで何人か送り出したけど、どうしても欲をかいちゃってねー。結局一つの世界救ったらそのまんまその世界に居着いちゃうんだ。ま、世界改編能力とか不老とかは全部剥ぎ取ったけどね。」


その気持ちは分からなくもない。その世界最強が自分だと分かればそのまんま楽に生きないとも思うのかも。


「まあでも、昔のやつらは神級まで行ってなかったから君には期待するよー?裏切ったら魂に呪い付けてバッドエンド確定人生ばかり歩ませるからね?」


こわい


「えっと、最低二つは救えるようにがんばります・・・。」



「さて、話してたら着いたよ。ここが君の家だ。」



「普通の一世帯住宅だ。」


庭付いてる・・・。現実なら1億・・・しないか。4000万くらいかな?



「いらっしゃいませご主人様。そして、おかえりなさいませ。」


「メイド・・?」


「もう配属されたんだねー。彼女らは使用人課から来たメイドだよ。」


「メイド・・・。」


・・・あの長時間で性欲なんか消えたかなと思ったけど普通に残ってるのを実感した。


かわいいなー。


「私はポチです。」

「私はタマです。」


まるで犬猫のたぐい。


「・・・ンッ!?」


いきなり二人の頭から耳が生えたように見えたが。どういうことだ。


「顔に「まるで犬猫みたいな名前だ」と書いてあったので。」


「お気に召しませんでしたか?」


「・・・いいえ。そのまんまで。」


読心術でも持っているのか?


「彼女らの扱いは君の好きにするといいよ。彼女らは()()されただけで、仕事内容はまったく決まってないから。なんなら君にはまだ性欲が残ってるから彼女らで発散するといいよ。それを仕事とした場合、彼女らは拒否出来ないから。」


・・・


「これから致しますか?」


「えっと、・・・ヘタレなんでまだ、だいじょうぶです・・・。」


「わかりました。ご用の際にはお申し付け下さい。」




「彼女らには自我がないのか?」


「いや?普通にあるよ?ただ、使用人課に配属されると自我や自欲の上に仕事が来るから、例えどんな相手でもどんなことでもするってだけさ。まあ、ある神様(バカ)がメイドの好感度によって気持ちよさが違うとか馬鹿みたいな論文出してたから。」


そのバカは中々に変態(バカ)だな。


「じゃあ、ここら辺でね。少ししたら仕事届くだろうから。」


「ああ。ここまで案内ありがとう。そういえば、何て言うんだ?」


「そういえば言ってなかったね。()の名前はオールだよ。」


「オールか。僕の名前はナナセ シロウだ。」


「うん知ってたよ。じゃーねー」




「流石ご主人様でございます。オール様とあのように気軽にお話されるとは。」


「尊敬いたします。」


「え?オールってそんなにすごいの?」


「オール様は()()()()なので。私たちのような天使からいたしますと、比喩抜きで雲の上という存在なのです。」


「一部天使は、我らを生みし母として崇めております。」


「二人も崇めてるのか?」


「いえ、オール様がお望みにならないので。」



ある程度崇めてる状態にはいるっぽいな。


「ではご主人様。」


「ああ、さっきからそれ慣れないからナナセって呼んで。」


「わかりました、ナナセさま。そして、早速仕事の準備でございます。」


「もう?」


「準備として必要ですので。それでは、」







「自らの能力で、女性になってください。」




「はい?」

(´・ω・`)

(;・ω・)

三(;・ω・)

三( ゜∀゜)

またどこかでお会いしましょう。

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