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キマイラとの殺し合いそして力の片鱗

書きたい!という気持ちになったので書かせていただきました!

一年が経ったある日俺はいつも通り起きた隣には一歳になったクルトが眠っている


俺は案外この日常が好きである。隣にクルトがいてすぐ近くにマナがいる。

そして母さんや父さんがいる


こんな当たり前が続くとおもっていた、なのに

なんでこうなった


それを目の前にすると俺はただ無力であった


事の始まりは一時間ほど前に遡る














「おはようマナ今日も散歩に行こうか」


最近は魔法や剣の練習、読書以外にマナとの散歩も日課となっていた


「うん!今日は裏山まで行こう!」


珍しいな、マナは余り遠出をするよりも近場に行きたがるのに、と思ったが特に気にしなかった


「よし!行こうか!」


ちなみに一ヶ月ほど前からマナは普通に話せるようになった

大きな進歩だとおもう!



そこからはたわいない話をしながら歩いた裏山につくと美しい花が咲いていた


沢山の花と共に美しい湖があった。


だが、ここで気づくべきだった何故かそこには動物が一匹たりともいないのだ


虫すらいない異様な状態だがマナと共に俺は気に留めていなかった


そこから少し進むと大きな足跡がある、そして無残な猪の死体が腹を噛みちぎられていた


マナが見ないように誘導したが俺自身は見てしまったので凄い吐き気を覚えた


そこで俺はやっと考えて気がついた何かが近くにいるのだ


だから動物はおらず先程のような死体が落ちていると考えると全てが繋がった


だが遅かったのだ寒気を感じ後ろを見ると人間の10倍はあるキマイラがこちらをみていた


それも色が違いオーラがすごいし図鑑で見たものと違うため変異種だろうと予想できる


このレベルの討伐は凄腕の冒険者が集まって死者を出しながら倒さなければ勝てないような強さである


本能的に勝てないと悟った。

マナを後ろに下げ俺は剣を構えながら後ろへ下がり逃げようとする


せめて剣で威嚇して逃げようと考えた。

しかしそれも浅はかだったのだ、キマイラからすればエサが抵抗しようとしただけの話だ


圧倒的な戦闘能力の差は小手先の力じゃどうにも出来なかった


図鑑にはキマイラは魔法耐性が高く皮膚も硬いため重い攻撃が主なダメージ元であると書いていた


俺は剣と言っても木剣でダメージにはならずマナも魔法を少し覚えたというレベルであった


絶対的な敗北。異常なまでの恐怖だった。しかしキマイラは追いかけてこなかった


俺は助かったと思い少しずつ逃げたマナは俺の言う通りにしてくれたのですぐに逃げられるかと思った


しかし、そこで不幸が重なったのだ反対側からもう一体キマイラが出てきた


こちらは普通のキマイラだがそれでも子供が勝てるような柔な相手ではない


無理だと思った。死ぬのだと思った。日本にいた頃感じた事のない恐怖だった


どうあがいても食われる。俺はもうダメだと思った。

どうせ死ぬならマナより先がよかった

なぜか、親しい人の死体を見たくないという弱さだ


そうなればマナは悲しみながら死ぬことになるが

この期に及んで自分が可愛かったのだ


だが、キマイラ達はそれを嘲笑うかのようにマナを習い始めた


俺よりも簡単に殺せると思ったのだろう。そうなって初めて俺は憤りを感じた


なぜここで死なねばならない?なぜマナを失わなければならない?なぜキマイラ程度に人生を壊されなければならない?


なぜ俺が自分を、マナを諦めなければならない?


「そんなのはおかしい。間違えてる。なぜお前達に食われなければならない?」


今まで覚えた事の無いような怒りだった

同時に体が熱くなる


まるで体が沸騰しているようだ目の前が歪んできた。

そんなことはどちらでもいい所詮格上のキマイラ相手に鑑定眼も使えないのだ。


全ての理不尽を壊し尽くしたい。キマイラを殺したい。


怒りや悲しみが溢れ出た力が湧いてくる身を委ねるだけで快楽に溺れそうだ


でも、溺れるなら後だ今はこの理不尽を破壊しなければいけないのだ


俺は目を開けた体が紫に変色しているそして紫色の汗のようなものが滴り落ちる


地面が煙を上げて溶けた、今ので理解した俺の体は熱く感じたんではなく熱くなっているのだ


それも体が猛毒となっているという理由で。


マナは気を失っている。今近づけば、触れればきっとマナは死んでしまうのだろうか


自分が怖くなっただがそれと同じくらい大きく優越感に浸っていた


今なら理解できる自分はキマイラよりも上の存在であると


この力を使えばキマイラを殺せるという事も分かった


そして俺は腕を振るった一気に硫酸のような猛毒が噴出されるそれは変異種を守ろうと変異種の前は飛んできた普通のキマイラに当たった


キマイラの体は一瞬にして溶けた、氷をレンジにかけたように一瞬で溶けたのだ


固いと言われる皮膚を溶かし内部を溶かした。

その一撃で強いと恐れられるキマイラを殺したのだ


前世や今の世界に来てからのどちらでも殺した事など無かったが

当たり前のように殺した。1つの命を摘んだのだ。


だというのに俺は凄まじい高揚感の中にいた。


そして変異種に毒を放った。こちらも普通のキマイラと変わらず一瞬にして溶けた


先程まであれだけ高みにいると思っていたキマイラを殺したのだ。


不思議な気持ちだ、生ける物を殺したのに罪悪感を抱いていない


たしかに襲われてやり返した、とはいえ普通では無い気持ちに気づくと

俺は俺自身が怖くなった。


将来人を殺すことに愉悦を感じるのでは無いか。

マナやクルト、母さんや父さんに触れることも出来ないのでは無いだろうかと思うと悲しかった


しかし、そこで絶対的な恐怖から免れた事や緊張が解けた事の反動か分からないが倒れて気を失ってしまった。

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