劇をやろうか…
遅くなってすみません!
ロアたちをどうするかな悩みまして…
結局ロアやキリルさんの事が分からないまま朝を迎えていた
もちろんだが今日は文化祭という事で寮にいて早朝にも関わらず活気付いていた。
しかし、俺はそんな気にはなれなかった…
何故かって?
少し前の事なのだがもちろんうちのクラスも出し物をするのだが生憎俺とマナは生徒会の仕事が大変でクラスにほとんど行けなかったのだが
何度か訪れた時に劇をすることは決まっていたのですることを聞くと「うーん今は無いから生徒会頑張って!」と言われてとりあえず全く気にしてなかったんだよ
で、さっきクレアから「お前姫役だから練習しとけよ」と当たり前のように言われて台本を渡された。
いやいやいやいや!おかしいだろ?おかしいよな?おかしいはずだよ!
まず!なんで早くからいわない!?
そして!どうして!姫なんだよ!
という事をクレアに伝えると女子が決めたし今日まで言わないって約束だったからしゃーねーだろ
とかいって!笑うんだぜ!?なんて奴だ!
そんなわけで嫌々台本を頭に入れているのだ。
なぁ、何が楽しくて姫やるんだよ…
「王子様!」じゃねぇよ…
はぁ…てかさ、おかしいでしょ!当日に覚えろとか!嫌がらせか!?
てか、誰だよ!俺を姫に選んだのは!ちくちょう!
…待て…この物語ハーレム物じゃねぇか!それに主人公異常だろ!?誰だよ脚本!
こんな話聞いた事ねぇよ!あらすじとか酷すぎるだろ!
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劇名 王子と4人の美女
あるところに狂気的な思考を持った1人の王子がいました
王子はある日王の制止も聞かず街へ行くとそれはそれは美しい町娘がいました。
それを見た王子は「あの娘を僕のペットにしたいから連れてまいれ」と言いました。
王子のお守りをしていた臣下は町娘を不憫に思いながらも町娘に話しかけ連れてきました
町娘が「なんでしょうか?」と聞くと王子は隠す事なく「お前をペットにしてやるから付いて来い、来なければ一族全員国外追放だ!」と言い強引に連れて行き奴隷として縛り付け連れていってしまいました
そうして意気揚々と王子は城へ戻ると町娘を自分の部屋は連れて行き恥辱の限りを尽くしました
こうして王子は1人の人生を狂わせたのです。
そしてひと月ほど経ったある日従順になってしまった町娘シュリアと臣下を連れて勝手に街へ出てしまいました
するとその日運悪く街へ来ていた曲芸師の一団の1人だったヒュシュを王子は「お前たちは僕の父の国で許可なく活動したため城へ来い。」と言い連れて行くとヒュシュにも奴隷紋をつけ奴隷にして毎日毎日夜の相手をさせ薬を使って自分しか認識できなくして自分だけの物にしてしまいました
その2日後王からの命で監獄を見に行くことになりました
王子はめんどくさがりでだったので他のものに行かせようとしましたが
それが無理だと分かると早く終わらせようとすぐに向かいました
その監獄は国家反逆などの重罪を犯した者を捕まえておく牢屋のため扱いが酷くみな汚れており王子は早く終わらせようとしましたが
そこで1人の女を見つけました。名はイスカ、貴族殺しの犯人で明後日死刑の予定でしたが
王子が看守が止めても「僕に逆らえば死刑にするぞ」と言って黙らせて連れていってしまいました
イスカはとても端正な顔をしていましたが王子はそれを見てこう言いました
「僕を前にして澄ました顔をしているのが気に入らない、僕と2人きりで拷問室へ入れよ」と…
それから三日三晩跡が残らない程度の拷問を続けられて精神が崩壊したイスカはいつのまにか王子に抵抗するのではなく
優しくしてくれと懇願するようになり王子は面白く無くなったので他の2人と同様夜の相手をさせたりするようになりました。
そして、そのひと月後隣国から姫が来ることになりました
その姫の名はシャーロット。他国からの求婚が絶えないほどの美貌と
他を圧倒する程の頭脳を持っておりそれに合わせて武術まで並以上にできるというハイスペックな姫でしたが
それを聞いた王子は何としても手に入れたいと思いました
しかし、王子はこの時気付いていませんでしたこのシャーロット姫は王子の悪事を暴きに来るのだと…
そして、1日が過ぎ姫が来ると王子は権力を使えない事は分かってるため
できる限り紳士的に誘いシャーロット姫を部屋に連れ込むことができました
しかし、部屋に入った途端姫は王子を捕まえようと縄で縛ろうとしました
が、その時シュリアたち3人に取り押さえられてしまいます
姫は「君たちをこの男から救いに来たんだ!その手を離してくれ!」そう言いますが彼女たちはすでに洗脳されており聞く耳を持ちません
しかし姫は助けるのを諦め実力行使に出ました
もちろん3人は戦闘などした事が無く呆気なく気絶させられ王子と姫だけになりました
姫は王子と向き合い捕まるよう指示すると王子は
「わ、わかったから殺さないでくれ!」と言って縄で縛られました
そして王子の悪事は無事終わったのです。
なんて事にはなりませんでした。王子は実は魔法に関して神がかった才能を持っており縄を焼き切ると逆に姫に向かってバインドの魔法をかけこう言いました
「残念でしたー!ハッ、お前なんかに捕まるわけないだろ」
姫は驚きました。そして身動きの取れない姫に薬を打ち奴隷にしました。
しかし、姫はなんとか持ちこたえ王子の悪事を公にしようとしましたがことごとく邪魔されついに王子に洗脳されてしまいました
それからは口にするのも恐ろしい事をされシャーロットは王子に依存しました。
そして王子は4人の奴隷を毎晩道具のように使い尊厳など無視した生活を送りました
そして、王子は4人の奴隷を王になると隔離して夜に使うだけにしてしまい
誰にも知られる事が無いまま一生狂的に過ごしましたとさ…
end
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なんだ!なんだこれは!きちがいも飛んで逃げるような話じゃ無いか!
主人公狂気すぎるだろ!そしてあっさり書かれているが4人とも可哀想すぎるだろ!
ひねくれてひねくれてひねくれ過ぎてどうすらばいいかわからんわい!
わ、笑えねぇ。誰だよこれ書いたの!そして!姫が王子を懲らしめて良くするのかと思いきや
失敗してバットエンド!異常だろ!?
日本にいた頃噂で聞いた上級者向けの薄い本とやらもびっくりな内容じゃねぇかよ!
で、書いたのは……メスタ …
誰だ…何か聞き覚えがあるような無いような…
「おい、ルイ!そんなに作者名見てどうした?書いたのはメスタだぞ、あの、そう!勇者たちが来た時にお前と話してた!」
話…話…あー!いたいた!あいつね!
「いたな!そんなやつ!でも、歪みすぎだろ!」
「そうなのか?内容を知ってるのはメスタ本人とメスタと親交の深い友達と役者と姫さまだけらしいが…」
…待て。あの姫これ読んどいて止めなかったのか!
これは…やっちゃダメなやつだぞ…
まさかこんなところで生徒の自主性を重んじる校風が足を引っ張るとは…
だが!これはだめ。うん。とめねば!生徒会としてなんとしても!
「すまん!ちょっと行ってくる!」
「お、おう」
はい。どうもルイシュです。なんとか劇は上映されない事になりました。
いや、良かった良かった。
そして、無難にシンデレラに決まりましたよ。
最初からそうしろ!と言いたいけどね
それでも俺は姫なのだから…
はぁ、疲れたわ…一幕終わるごとに1分ほど時間を開けて
その間に次のセリフを覚えるというハードな事になってしまっているのだ
もうひとつの心配事はやはりロアのことだ。
キリルさんが一緒という点で危険はないと思うがゼロでは無いのだ。
大丈夫だと信じて待とうか…
台本を必死で覚えたり生徒会として店をまわっていると時間は早く過ぎ劇の始まりが近づいていた。
いやぁ、お化け屋敷で魔法使って鬼火出すとか怖過ぎたわ。
てなわけでいざシンデレラ!!
1時間の公演が終わると俺は疲れ切っていた。
可愛いだのといわれ途中で俺は女なのか!とまで思ってしまった…
「疲れた…」
そう俺は呟いてしまうとその声に対して声をかけてくれたのはマナだった
「お疲れ様〜!良かったよ!」
うん。褒めたいのはわかるが姫役を褒められると素直に喜べないや。
「あ、ありがとう…、さて、まだまわらないといけないから行こうか!」
そういって俺はマナとともに生徒会活動に勤しんだ
そして、その一時間後悲劇が襲うとも知らずに…
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