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アアルの旅路  作者: NARU
我は彼の理想の為に
19/19

理想への末路

最終話、とっても長いよ!

           by仮面クソ野郎

人類悪(ティアマト)ッ‼」

俺はアジダハーカの眷属である人類悪(ティアマト)を呼び出した。

「甘いんだよ!」

対する敵、ヘイルダムは「笛で」人類悪(ティアマト)を一刀両断する。

笛って言うか楽器?某ハンティングゲームにでかい楽器が(ギター)とかあったから例えたけど…打撃、切断、魔法どれでもできるとかおかしいだろ…

「さっきから眷属呼んでばっかじゃねえか?やっぱりこの程度か?」

ヘイルダムは煽ってくる、が、返す言葉もない。

その通り、超苦戦中だ。

あれこそほんとに悪魔たんだよな…

だが、諦めるのは早い。

「貴様も眷属だけで手一杯のようだが?」

精一杯の虚勢で張り合う。

「うるせえよ!カタつけてえならさっさと直接戦いやがれ!」

いやー、苦戦中だって言っても眷属呼んで殺されてるの繰り返しだけどねー

人類悪(ティアマト)ッ‼」

もう一回呼び出してやる。

「だーもう鬱陶しいんだよ!」

また一撃。いちおう一つ一つが竜なんだがな…

「ならば…火炬(トーチ)

俺の三首から聖火を吐き出し、ヘイルダムを飲み込む。

「熱ぅぅ‼」

だが、熱い程度らしい。悪魔なら効くと思ったんだがな…

「あーもうやめだ!さっさと死ね!」

そう言って笛を振り上げ俺に向かってヘイルダムが飛び込むー

点射撃(スナイプ)

わりと簡単に扱える射撃、だがさっきまでは避けられると思い使わなかった。

今はこっちに向かってきている。

俺の真ん中の口からレーザーのような閃光がヘイルダムの手に当たり、武器を落とす。

「っ…らあああぁぁ‼」

その痛みを堪えながらも、まさかのグーで殴ってきた。

その拳は俺の首の付け根に当たり、

俺の首が一つ吹き飛び、俺は人型に戻った。

「な…なん…だ…と…っ」

人型の方は首が繋がっているとはいえ、あれはやばかった。

「武器で殴ったり切ったりするより全然強いじゃねえか‼」

理不尽だろ。

「そりゃあれは、鈍器兼切断機兼法具兼リミッターだからな。」

「なぜわざわざリミッターを…?」

「日常生活で不便じゃん」

現実的な理由だ…

「ま、ここからは素手で殺らせて貰うかな」

無理だ。アジダハーカでは勝てない。

俺の記憶ーつまりあの世界の竜では勝てない。

俺のいままでの竜は全てあの世界の中に元々存在していた竜だ。

そして、そのなかでもっとも強いのが

アジダハーカ、種の戦争とまで言われた竜だ。

それでも勝てないなら、どうすれば…

「アアル」

俺は近くにいるはずのアアルに喋りかけた。

「なんでしょうか、マスター。」

「俺は本物の竜か?」

「はい。マスターは本物の竜です。」

「他を真似するしか出来ない、偽物か?」

「いえ、マスターは本物の竜です。」

なら出来るはずだ。


ー×× 我は此より竜となる   ××ー

ー×× 其は万物の模範     ××ー

ー×× 輪廻と終局の竜     ××ー

ー×× 悠久となり終末と化す  ××ー

ー×× 我此処に顕現せん    ××ー

ー×× 全てを護り流転の平和を ××ー

ー×× 此は我が願いの終わり  ××ー

ー×× 永遠に続く理想を抱き  ××ー

ー×× 終末理論(カタストロフィ)をここに成す  ××ー

ー×× 我が名は        ××ー

ー×× 「輪廻転生竜(ウロボロス)ッ‼」   ××ー


俺の体が疼き始める

頭が痛い、角が生えてくる。

手が痺れる、鱗と爪が生える。

口が血まみれだ、牙が生えている。

骨盤が割れるように痛い、尾が生えている。

そして、目が熱い。

血涙を流し、目の色が赤と黒に成った。

竜の要素を含む人、というところか。

「マスター…その姿は…」

手を見ると黄金の鱗に包まれている。

爪は鋭く、人の形を残していない。

「おお!それは!楽しめそうだなぁ‼」

ヘイルダムが殴りかかってくる。

それを俺は

「シェイハッ‼」

殴り返す。

お互いの右ストレートが衝突する。

ヘイルダムの手の骨が砕け

俺の指が数本折れる。

「マスター‼」

アアルが叫ぶが、問題ない。

俺は指が折れた右手を優しく撫でてから

かぶりついた。

噛みきるほどではないにしろ、なかなか深く牙が刺さる。

「マスター…?」

アアルは不思議そうにしている、なぜなら

俺の折れた筈の指が、戻っているからだ。

「超再生、高速治癒か。」

どうやらヘイルダムはこれを知っている様だ。

「だが、俺を殺すには足んねえなあ…」 

ヘイルダムは折れた手の骨を魔法で治し、ジャブ→右フック→ジャブ→ストレートと殴ってきた。

俺は全く同じ手でそれを返し、折れた骨を再生させる。

「てめえじゃ俺に勝てねえ。」

俺はどこかで聞いた台詞を言う。

「だが、負けもないな。」

ヘイルダムは笑ってそう言う。

その通り、これは終わらない戦いだ。

だから、話をしてみた。

「何故この世界を壊す?」

ずっと気になっていた。なぜこの世界なのか。

「お前ならわかるだろ?この世界が何かを」

知っているさ。

「この世界の名は<アアル>最も平等な世界だ。」

アアルとは

農業や狩りで自給自足出来る、豊満な土、もとい土地があり、飢えに苦しむことのない世界である。

俺とアアルがこの世界で1ヵ月過ごせたのも、それが理由だ。

「そこの世界意思さんを殺して、俺がこの世界でもう一度故郷を作ろうとした。それだけの簡単な話だ。」

世界意思とは

アアル曰く世界がどうなるか

そう言うのを決められる権利らしい

世界を掌握、ってかんじかな。

それが人の姿を取ったのがアアルだ。

始めに聞いた声もアアル。

術式は世界意思を顕現させるもの。

そういうことだと、俺はこっちに来て2日目に考えた。

1日目は家建てて寝てた。

「お前は、復讐に生きる俺をどう思う?」

そんなことを聞かれても

答えは一つ

「どうでもいい。てめえが死ねばそれでいい」

それだけだ。

「なら、殺し合おうじゃねえか‼」

ヘイルダムが今度は蹴りを入れる

はずだった

上(感覚的に)から光が落ちてきた。

巻き添えになった俺の左手が消滅する

ヘイルダムはその光を全身に受けた。

「くっ…そおおぉぉ!始祖(オリジナル)があぁぁ‼」

そう言いながら、消えていった。

上から誰か降りてくる。

俺は左手を再生させて、そいつと向き合う。

「さっきは俺の複製が迷惑をかけたな」

見た目も声も服装も同じ、ヘイルダムがそこにいた。

「複製?」

「ああ、俺は昔複製を作っていたのだが、暴走した幾つかが今も見つからなくてな…」

つまりこいつは

「改めて名乗ろう俺の名はへイルダム・グランブルー、悪魔だ。」

さっきのより、強い…

「依頼主からのことはこれで終了、あとは自由にやってくれ。」

「待て、依頼主とはだれだ?」

「言えないな。」

「どうして?」

「晩飯抜きになる」

世知辛いなあ…

「じゃあな、イデアに仮面クソ野郎が何とかしたと伝えておけ。」

「いや、ちょっと待て!」

そこには何もいなかった。

「とりあえず…終わったのか?」

不完全燃焼だなあ…

「マスター、どうなさいますか?」

「どうって、なにが?」

「これからです。理想郷(アアル)を…もう少し旅でもしますか?」

「お前は?アアルはどうなんだ?」

「マスターが一緒ならどこへでも。」

満開の笑みでそう言った。

「なら、少し戻ってゆっくりしたら、いろんな世界を見たいかな。」

「わかりました。では、帰りましょうか、マスター。」

「そうだな。」

世界が例えボロボロでも、すぐに治るとアアルは言った。

だから

俺たちは、もう少しだけ、理想郷(アアル)の旅路を続けることにした。

ここまで呼んでくださった方、ありがとうございました!これにていちおう終わりますが、ほんとはOVAとして過去の話とか普通に続きとか書きたかったのですが、時間が…

というわけで、好評なら確定、好評でないならまあ気分で書こうとおもいます。

改めて、ここまでありがとうございました!


…まあ、読んでる人なんていないだろうけどね!

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