理想への勧誘
いやだって、俺の体に時間経過で死ぬ…ってか体が魂と云々で崩壊するみたいな術式が
「マスターはあの式を見たのですか?」
「おん。あれのせいで俺はあと少しで死ぬだろ?って思ったんだが」
「その術式は既に解かれています。」
「現在進行形で進んでるんですがそれは」
「カウントが減っている、ということですか?」
「そういうこと。」
「そのカウントが無くなる前に一度リセットされて…が繰り返すようになっています。心配はいりません。」
そうなのか…
「でも、この式って結構強いから解除とか改変には生け贄とか必要じゃなかったっけ?」
これ、俺が使う魔法より強い呪いだって知って
/(^o^)\
って思ったんだがな…
「その点も問題ありません。」
「そうなのか…」
「え…えっと…」
そこまで無言で見ていたアンヌンがやっと口を開いて
「その…それじゃあ…その…わ、私と…」
「いや、だからそれは断るって
「徒花よ、どうしてそなたはそれほど強く拒絶するのじゃ?おぬしは本当に誰とも結婚はしないと…そういうことか?」
「Exactly」
その通りでございます
「理由を聞かせてもらえんかの?」
「わ、私も…聞きたいです…」
「どうしますかマスター?因みに私も聞きたいです。」
「そんな大した理由じゃねえよ。ただ鈴蘭以外とは同じ家にいたくない、信じれないだけだ。」
…あれ?視線が痛い
「のうアアル…もしやこやつは…」
「え、えっと…そうなんですか?」
「あくまで妹として、ですよね?」
「そりゃそうだろ。まああいつが頼んだら結婚でもしてやるけど」
視線が痛い、とっても痛い。
「まあ冗談だが」
あれ?視線がまだ痛いんだけど
「まあそれはそれとして…じゃ。なぜ他人を信じれんのじゃ?」
「おまえらここまで話してて気付かないか?」
「え…?なんのこと…?」
「俺の表情が一切変わってないこと」
「ん?おお、たしかにそうじゃな。なかなかの隠し芸だとわらわは思うがの。」
「わ、私は…もっと笑っていてほしいです…」
「変えてないんじゃなくて、変えられないんだよ。多分前の体とは違うから頑張れば変わるのかもだけど、大事なのはそこじゃねえ。」
「じゃあ、なにが問題なのじゃ?」
「アアルには前に話したが。それが珍しいだのかわいそうだのってテレビに出てた時期があるんだよ。」
あ、こっちテレビ無かったっけ
「なるほど。それで大人の感情から自分の利しか考えてないのを読み取って、といったところか。」
通じてる。意味までわかるとか流石九尾狐
「だから心の中ではアアルも…輝井ちゃんもメリーも…だれも信じてないんだよ。」
「悲しいのう。その程度で人を信じなくなるとは…」
「お前が言うな。俺よりひどいくせに。」
「まっことその通りじゃのう。かっかっか。」
「そんなわけで、俺は誰とも結婚はしない。おk?」
「え…っと…でも…それでも…」
「アアル、さっさと次の街行くぞ」
「はい。ですがマスター。一つ提案があります。」
「なんだ?」
「アンヌンを旅に同行させませんか?」
「なぜ?」
「このままおいていくとこの街が地図から消えます。」
まじかよ
「そうじゃのう。こんな街わらわなら魔法無しでも消せるのう。」
脅しじゃないですかやだーやっぱここブラックだよー
「え…えっと…よろしくお願いします…」
アンヌン が なかまに なった !
「さて、そろそろいくがよいぞ。おぬしらの仲間が暴れる前にの。」
やべえ忘れてた
「はやく行くぞアアル!」
「転移しますマスター!」
「あ、わ…私も…」
そんなこんなで一人増えたけどこれからどんな旅になるのでしょうか。次回、やばいのが姿を現す!
…かもしれない。