理想への邂逅
目が覚めるとそこは異世界だった。
手足を鎖で繋がれていた。
床の上に寝転がっていた。
やけにもふもふした枕の上に頭をおいていた。
あんまりもふもふなのでつい
「はむ」
噛みついてみた。
「ひみゃん!」
やっぱり狐かなんかの尻尾か。
その狐?(まわりが暗くてよく見えない)が急に枕もとい尻尾
どかすので
ゴツン☆
頭が痛いです。
「な、なにをするのだ!」
うーん、今までのやつらと比べると…年増かな?でもやっぱり人に狐耳と尻尾が9本生えたかんじ。
「せっかくわらわが妹のかわりにお礼をしてやっていたというのに…」
妹?
「あ…えっと…だ…大丈夫…です…か?」
あー、お化け屋敷の子か
「大丈夫だ、問題ない。」キリッ
「ほら、この阿呆も目が覚めたみたいじゃからの、言いたいことがあるんじゃろ?」
急に古めかしい口調に…やっぱりBB@かな?
「…あ…その…ご…ごめんな…さい…です…」
フェードインとフェードアウトすげえな
「それはいいけど、何故拘束?この街は拘束するのが流行なのか?」
「最近そういうのが好きな輩が増えたとは聞くがのう…特別人気ではないぞ?」
なにか違う気がする。根本的ななにかが。
「で、いつになったらこの鎖外してくれるんだ?」
「この阿呆が」
は?
「外すわけなかろう。誘拐犯め。」
「ならここで暴れてもいいのか?街ひとつ無くなるが。」
「え…あの…お姉ちゃん…その…えっと…」
「暴れる?わらわを前にそういうのか。面白い。」
「…本気で殺るか?」
「おおこわいこわい。だがまあわらわの執事を倒せたらよしということにしてやろう。」
うぜえ
「どうした?怖じ気づいたか?」
超うぜえ
「はよこい、フログ。」
「お待たせしました、女王陛下。」
やって来たのは青年執事。イケメンだから嫌い。金髪でエメラルドアイで…殺意がわく。その時、狐?が
「この人間を殺せ。」と言った。
「…よろしいのですか?」
「構わん。やれ。」
「はっ…では…刃‼」
あいつの手から風を切り裂き…刃?がとんでくる。
んなのきくかよ。首に当たってかききえた。
「ほう…どうやら思ったよりやるようですね。」
俺動いてねえけどなー
「ならば、私も本気でいかせてもらいます。解放」
おや?執事の様子が…
おめでとう!執事は大ガマになった!
「この姿の私に、あなたのようなアンヌンさまに血を吸われるうらやまけしからんやつに負けるはずがない!」
おいこのロリコン執事が。
と、そのときさきほどのBB…狐がジェスチャーした。
カエル…上に手…殴る…つぷれる…
「重圧」
「メメタアッ‼」
重力でカエルが潰れ、息絶える。
「ふむ。合格じゃな。」
「さっさとこの鎖とらねーとこの屋敷?ごとぶっ壊すぞ。」
「まああいつを始末してくれたからのう。やつは我がわらわの妹を変な目で見ておったのでな。」
やっぱりロリコンじゃないか。
よく見るとその妹も少し嬉しそうだ。
カエル、お前はイイヤツダッタヨ…
「遅れたが、わらわの名はイデア。そして、わらわの妹。」
「あ…アンヌンです…」
にてねえ。
イデアとかいう九尾狐は金髪に9本の尻尾、狐耳だが、その妹のアンヌンは金髪以外共通点がねえ。それに、
「おまえら、アアルの姉妹だろ」
「なんと…よくそれがわかったな。」
「あ…アアル…お姉ちゃん、知ってるの?」
そりゃな。
「しかし、どうしてわかったのだ?髪の色なども違うというのに。」
そりゃ…まあまだ言わなくていいか。
「それより、なんか言うことがあるんじゃねえの?」
謝ってくれてもいいやん。
「ああ、そうでった。徒花よ。」
はーっはっは、頭を垂れるがいい!
「アンヌンと結婚してくれんか?」
…
…!?
「はああぁぁぁ!?」