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アアルの旅路  作者: NARU
彼のものの描く理想の為に
12/19

理想への障害

ー×× 荒れ狂う水の支配者よ    ××ー

ー×× 民滅ぼす崩壊の竜よ     ××ー

ー×× 汝が力を我に授けよ     ××ー

ー×× 汝は民に仇なす者      ××ー

ー×× 故に恨まれ憎まれる者    ××ー

ー×× それでも民を愛す者     ××ー

ー×× なればこそ神の社に祀られん ××ー

ー×× 彼の竜の名は        ××ー

ー×× 「九頭竜(くずりゅう)」ッ‼  ××ー

瞬間俺の体が光に包まれ変化する。

「これは…なかなか面白い手品ですね。」

対するアモンは落ち着いている。

「ですが、これも<<蒼き理想>>のため。全力で殺させて頂きますよ。」

「<<蒼き理想>>?なんだそれは。」

「私を殺せれば教えてあげましょう!迅雷(ボルト)‼」

稲妻が走り体に命中。

当然この体に弱い魔法など効かない…はずだが、なにか違和感がある。

業炎(フレア)旋風(ウィンド)‼」

炎の渦が、風を纏った風がとんでくる。

ダメージは当然ない…の…だが…?

暗黒(ダーク)閃光(リライト)‼」

闇が襲ってくる、光が至近距離で炸裂する。

魔法が…体に…溜まっている?

虹之炸裂(コンプリート)‼」

その時、俺の体…魔法を受けていた場所が


爆発した。


……

…………

だが

「!?」

「この程度か?悪魔よ」

無傷ではない。だが致命傷どころか血の一滴も出ていない。

「ばかな……何故動ける!」

「あの程度の爆発で、死ぬわけがないだろう?」

「おかしい…貴様は狂っている!」

「そんなの自覚済だ。さて、そろそろ始めるか」

「…竜よ、名を教えろ。竜の名ではなく、貴様の名を。」

「我が名は九頭竜、それでは不満か?」

「…ならば九頭竜、我を殺せ。」

「言われなくともそのつもりだが?」

「そして、あの方に仕えるのだ。裏切り者を排除するため。我らの故郷の仇を討つため。」

「何故我に願う?」

「我らは仇を討つために生きている。それが果たせるのなら死んでもいい。」

「なるほど。」

「討ってくれるのか?」

「断る」

「…そうか。」

「やけに人間味あふれる言動だな。悪魔とは到底思えん。もとは人間なのか?」

「まさか。我らの故郷は、天使も悪魔も妖怪も霊も、皆平等で普通だっただけだ。それが他の世界で言う…人間と同じなのかもな。」

「まあ我には関係ない。我は竜。この世界に仇なす貴様らを殺す者。」

「手間を取らせて悪かったな、九頭竜よ。」

「構わん。竜砲(カノン)。安らかに眠れ、悪魔よ。」

「ああ、そうさせてもらうとするよ…」

九の口から圧縮された水の太いレーザーが放たれる。効果、相手は死ぬ。嘘だけど。

「…アアル」

「なんでしょうか、マスター。」

「先程奴が言っていたこと…どう思う?」

「皆平等など夢物語です…が、あればいいなとは

「そこじゃない。奴等の目的とリーダーだ。」

「<<蒼き理想>>…それが、仇討ちなのでしょうか。」

「多分違うだろう。だが、この世界にとって良くないことなのは確かだ。」

「では、マスターはこれからも奴等を殺しますか?」

「ああ、とりあえずアアル。」

「はい、マスター。」

「…」

「?」

「…人型、戻してくれ。」


奴等が何を考えているのか。どうでもいい。

仇討ち?どうでもいい。

俺はみんなでのんびりできれば、それでいい。

邪魔をするなら、殺すだけだ。


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