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“光の庭”のうたた寝 ・ 序
= 初の世界では、”光明の父=偉大なる父/ズルワーン” と呼ばれる存在が「光の王国」に所在し、“闇の王子/アフリマン” と称される存在が「闇の王国」に存し、共存していた。
「光の王国」は光、風、火、水、エーテルをその実体とし、また、”偉大なる父/ズルワーン”は理性、心、知識、思考、理解とでも翻訳される5つの精神作用をもっており、それを手足とし、また住まいとしていた。
しかし、“闇の王子/アフリマン”はそれを手に入れたいと考え、闇が光を侵したため、闇に囚われた光を回復する戦いが開始された。 ズルワーンは ”光明の母” を呼び出した。=
遼帝国の後嗣・耶律大石は、マニ教徒であった。 広域な中華地帯で知る人ぞ知る若き貴人であった。 金軍が迫ると200人ほどの契丹部の重装騎兵を引き連れて外蒙古の廃墟・可敦城に避難した。 その地でモンゴル高原一帯の18部の王を招集して自立した。