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うちのオカン  作者: 伊藤 陽己
病名、1型糖尿病
10/11

説明

お久しぶりです...

伊藤、寒すぎて凍死しかけです...

「今日から本格的に治療を開始します。」


午前9時頃、とある病室で優瑚のこれからについて説明が始まった。

田中は治療器具を見せながら、優瑚たちに説明する。


「薬は主に血糖値を抑えるもの、養分を補うもの、肝臓の働きを助けるものと、計三種類の薬を点滴とカプセル型の薬で投与します。」


次に田中は病院生活を大まかに説明した。


起床したら、薬を飲み、点滴を打つ。

終了したら朝食。

その後は病院学習。

病院学習の後は注射器の練習を一時間ほど。


そして昼食。

その後再び病院学習。

夕食まで自由、しかし行動範囲は病院内。

夕食を食べる。

そして風呂、遅くて10時に就寝。


このような病院での生活が半月ほど続く。

優瑚の体調が安定すれば予定通り一時帰宅、悪化すれば長くなる。


全ては優瑚次第なのだ、と田中は言った。

優瑚以外の家族が神妙に頷いている中、優瑚だけが顔を青く染めていた。


「...嘘やん。」


「どうしたんや?」


優瑚に気づいた夏輝が首を傾げた。


「...勉強あるん、先生?」


「...ありますねぇ。」


田中は優瑚に苦笑いを零しながら答えた。

圭吾と美智代は溜息を付く。


「心配するとこは、そこなんやね...」


「...優瑚、お父さん悲しい、すごく悲しい。」


「...」


時雨だけは優瑚に同情の視線を送っていた。

夏輝は、ポンポン、と優瑚の肩を叩く。


「分からなかったら、教えてあげるから大丈夫や。

 ...優瑚、勉強できるほうがいいんやで。」


今度は優瑚が首を傾げた。


「何で?」


「人はな、勉強しないと退化して最終的に...ミジンコ以下になるんや。」


「嫌やぁぁぁ.. 」


「やろ?ってことで頑張るんやで?」


「分かった...」


またもや、夏輝は優瑚にやる気を出させたのだった。

田中は微笑ましい兄妹仲に和みながらも説明を続ける。


「最初にも申しました通り、優瑚さんのご病気糖尿病は今の医学では治せません。」


「「「「「...」」」」」


「今医師ができる最善は病気の進行を止めることです。

 ...なので、医師が言ったことは絶対に守ってください。」


優瑚は田中の言葉に頷く。


「...分かりました。」


田中は優瑚に微笑むと圭吾たちに頭を下げた。


「ご家族の皆様も辛いでしょうが、ご協力お願いします。」


圭吾たちは目を見開いた。

本当に頭を下げてお願いしなければいけないのは自分たちなのに、と。


「頭を上げてください、先生。

 こちらこそ、優瑚をお願いします。」


圭吾は田中に向かって深く、深く頭を下げた。

美智代や夏輝、時雨、優瑚も頭を下げる。


「...はい。全力で優瑚さんをサポートさせていただきます。」


だんだん夏輝がサディスチィックに...

もう少し控えめ目指します...

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