最大の得物
俺の騎士団入団に難色を示したダンテ副団長と模擬戦をする事になり、ダンテは最大の得物を使いたいと団長であるメイルに申し出て、メイルはそれを許可してダンテはその言葉を聞いて動き出す。
「メイル団長から許可をいただきましたし、最大の得物を使わせてもらいますよジュン様」
「……いいだろう、だけどそっちがその気ならば俺も手加減はしないぞ」
「そうですか……まあそんな暇はないでしょうけどね……」
そう言ってダンテは一度訓練所の隣の部屋に移動した。多分最大の得物というのを今の間に取りに行くんだろうな。
「しかし団長良いのですか?ジュン様への不敬な発言の数々を言い放っただけでなく、ましてや模擬戦を提案するなんて」
「嫡子であるアダム様と違い、ジュン様は継承権も事実上ないに等しく、まして魔力がないから剣を鍛えればいいというのがきっと彼にはお情けで役割を与えられていると感じたかもしれないわ」
「まさか団長もそうお考えなのですか?」
「私はジュン様の上達の速さ、そして修行の取り組みを見てきたし、ゆくゆくは騎士団長として我々を率いる立場にふさわしいと思ったわ、急ぎだったとはいえ、彼とその事についてしっかり話し合わなかった私にもこの件には責はあるわ」
メイル、騎士団長って言ってもメイルはいわゆるワンマンタイプじゃなくてあのアダムと相談しつつ色々と方針を決めていたんだな。いくら父の推薦状があるといっても、アダムの説得を怠った事に責任を感じていたんだな。
「申し訳ありません、ジュン様彼が巡回中だった事で話し合いを十分しないまま決めてこのような事態になってしまって……」
「まあ気にするなよメイル……俺があいつに実力を見せてやればいいんだからよ」
「ジュン様、ダンテ副団長は剣技こそ私には及びませんが、最大の得物を使うとなるとかなり侮れないかと……」
「最大の得物か、メイルそれは一体どんな……」
メイルにどんな得物を使うか尋ねようとしたら、そこにダンテが戻って来て、その得物を披露してきた。
「俺の得物が気になっていたようですねジュン様これですよ、よーくご覧になってください」
あれは長槍⁉5メートルはあるように見えるぞ、っていうか隣の部屋に保管していたのか⁉そしてこの訓練所でそれを振り回すのか、少し広いとはいえ大変そうだけどな。
「ちょっと部屋から出すのに手間どりましたが、まあこれを使わせていただきます」
騎士団の副団長であるダンテのもっとも得意武器は槍だってことか?ダンテ副団長、一体こいつは?




