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第1話:みけねこvsまふまふ

プロローグ


新宿の街の喧騒が静寂に包まれるそのとき、黒いマントを翻す影が高層ビルの間をすり抜けていく。月明かりが吐き出す淡い光の中、呪いの女王「みけねこ」がその姿を現した。彼女の目には、狂気と冷酷さが宿っていた。この街は、彼女の支配下であることを示すかのように、どこか深い闇の中に沈んでいた。


一方、その呪いを解くために立ち上がったのは、彼女のかつての恋人、現代最強術師「まふまふ」だ。彼は、過去の未練を捨て去り、女王を打ち倒す覚悟を決めていた。


第一章:運命の交差


高層ビルの屋上に立つまふまふは、青白い月を背にして赤い魔法陣を展開した。彼の顔には決意が宿っている。「このままにしておくわけにはいかない。みけねこの魔の手から、誰かを救わなければ。」


「まふまふ、やっと来たわね。」その声が響く。軽やかな音色と共に現れたのは、彼が待ち望んでいたはずの彼女であり、その身体には濃い闇が纏わりついていた。


「お前のしていることは間違いだ。引き返そう。みけねこ!」とまふまふは叫ぶ。


「私が何をした?私のファンは私を支持している。呪いを解く必要なんてない!」みけねこの目が輝く。


「全て誤りだ。ファンを操って…世界を蝕むために彼らをゾンビのように操っている。お前のやり方を許すわけにはいかない。」まふまふは魔法を構えた。


第二章:闇の使い手


その瞬間、みけねこは手を広げ、周囲を取り巻く影が蠢き始めた。彼女が口を開く。「見て!私のファンたちが、私を守るために来るわ!」


その言葉の通り、無数のゾンビがしゃがれ声をあげて彼に向かって突進してきた。まふまふは彼らを見つめ、心を無にする。「こんなもの、僕には効かない!」


彼は魔法を光の矢のように放った。紫色の光が夜空を貫き、ゾンビたちを一掃する。「これで終わりだ!」


だが、みけねこの笑顔は消えなかった。彼女はさらなる影を呼び寄せ、まふまふを包囲させる。「あなたは本当に愚かね。」


「何故こんなことをする!?君は僕が愛した人だったのに!」まふまふは叫ぶ。


「過去の私は、もう存在しない。今の私は、呪いの女王なのだから。」


第三章:思い出の中で


まふまふは心の奥に深い痛みを抱えながら、再び魔法を放った。「私はまだ、お前を忘れたわけじゃない!」影を越えて、彼は彼女に向かって突進する。


「私のことは忘れたほうが良いわよ」みけねこは叫び、その手からさらに多くのゾンビを召喚した。


「そんなの無理だ!」まふまふは、自らの魔法を最大限に引き上げる。「愛した者を失うことなんて、受け入れられない!」


その言葉によって、みけねこの心の奥に小さな揺らぎが見えた。しかし、彼女はすぐにその感情を振り払った。彼女の中には、呪いの力が確かに宿っていた。


第四章:決意の激突


「全力を尽くせ、まふまふ!」みけねこが叫ぶ。その瞬間、二人の力がぶつかり合った。


「私はお前を倒さなければならない。昔の愛情を、今の呪いの中で!」まふまふは月明かりの中で輝くような魔法を放った。


「無駄よ!私の魔法は、ファンたちの心によって強化されている!」みけねこは叫び返し、彼女の目が燃え盛る。


その衝突によって、街全体が揺れ、光と影が交錯する。まふまふもみけねこも、互いに与える痛みの中で揺り動かされている。


「一体、何を守りたいの?過去の記憶、愛した者を思い出すことはないのか?」まふまふの声が響く。


「あなたに言う権利はない!」みけねこは冷笑し、周囲の影を操る。彼女の眼には、一瞬の動揺があった。


第五章:最期の瞬間


戦いは続き、まふまふは疲労が溜まる。それでも彼は立ち上がり、最後の切り札を放つ。「今!ここで終わらせる!」


迫り来る彼の力に、後方へと退いていくみけねこ。「まだ、無理よ!」


しかし次の瞬間、みけねこは驚きの表情を浮かべた。「まふまふ…ありがとう」


そのとき、彼女は何かに目覚めたのだ。絶望の中から自らの内なる力を呼び覚まし、彼女は斬撃魔法を習得する。黒い光が彼女の周りを取り巻く。


「あなたのおかげよ。まふまふ…!これが私の力!」みけねこの目が輝き、彼女の心が再び目覚める。「お前を倒す力が、私の中にあるってことを!」


彼女の魔法が彼に向かって解き放たれる。


みけねこは一閃、まふまふを真っ二つに両断した。その瞬間、静寂が訪れる。


## エピローグ


新宿に静けさが戻る。女王のみけねこはその場に佇み、月光に照らされていた。疲れ切った彼女の心には、孤独が満ちていた。


「天晴れだ、まふまふ。」みけねこの声は、どこか哀しげでありながらも、彼女の決意を語るように響いた。「生涯、貴様のことを忘れることは無いだろう。」


彼女の目から涙が零れ落ちる。それは、彼女が失ったものへの儚い思いだった。新宿の闇の中で、彼女はただ一人立ち尽くしていた。


そして、その未来には新たな戦いが待ち受けることを、彼女は知っていた。自らの道を選び、呪いの女王としての人生を歩むことを。

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