表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『インスタントコーヒーとわたし』のちょっとしたお話

作者: ゆらゆらゆらり

まずはインスタントコーヒーをスプーンに一杯

そして、もう一杯

頭に白い粒がよぎる

お湯を注いで、ゆっくりとかき混ぜる

頭に白い液体がよぎる

アタシはゆっくりとマグカップを持ち上げて口へ

大人の階段に足を踏み出す

「にがっ!」

階段を踏み外す

アタシには、まだこの階段は高すぎるかな?

砂糖とミルクをドバドバ投入

「うっまー!」

ママに「まだまだ、おこちゃまねぇ」って言われたっていい

やっぱり、こうやって飲むのが

「最高にうまい!」





彼が朝、起きてきたら

コーヒーカップとインスタントコーヒーを用意して

「おはよう」の声とともにスプーンで一杯

そして、彼の様子を見て

寝不足? お疲れモードかな?

今日の二杯目はスプーン大盛りだね

毎朝、二杯目は微調整

いつも、ありがとう

お仕事、頑張ってね






いつものマグカップにはインスタントコーヒー

ふたつのマグカップを手に移動

ひとつはテーブルに置いて

もうひとつは写真の前に

マグカップから香りが広がり、たちのぼる白い気体

まるでお線香のよう

ふと、あの人の言葉が

「俺、線香の匂いってあんまり好きじゃないんだよな」

この香りなら大好きでしょ

写真のアナタが、嬉しそうに微笑んでいる

向かい合って、毎朝コーヒーを飲んでいたあの頃のように





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ