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その3
肝心な時に言葉は力を貸さない
目的に不純が混ざる時だ
ふかふかの毛布に気を付けて 目をはっきり
あけて 向かえ鏡へと
ぬるま湯に子守唄を歌われないために
唱えろ スーゴ・ディ・カルネ
さくら色 舞うラベルの ラブな二人の句すら
逆から読めば 遺体となり
この空が誰のものにもならないなら 僕だけのものしたって許しておくれ
泣かないと決めた 散らばった春が結局悲しい色をしていたとしても
夢の中で食べたお寿司は恋し
胃の痛みも我慢して目をつぶる
バッテンを出して拒否したい事を自分のせいと決めつけて 22年の春
音にならぬ 不満はきっと夢に出てくる
明日もどうせ 曇りのち雨
僕にとっての向かい風が 誰かの飛ぶ力を
優しく支えてあげてますように




