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さよなら青春  作者: 嘘月
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ドサッ。ベッドに体を沈める。

はぁ。今日疲れた。思えば人とあんなに話したの久しぶりかもしれない。あぁ、結局本読んでない。まぁいいや。疲れたし、寝るか。

部屋の電気を消して、スマホのアラームを確認する。23時。

ピロンっ。電子音が暗闇で鳴る。机の上で自信をアピールするようにスマホが光ってる。

ん、なんだろ。お母さんかな。ノロノロと立ち上がりスマホを見る。

『 今日はありがとね!めっちゃ楽しかったよ!明日からもよろしくね♡(笑)』

誰だっけ。理解するのに数秒かかった。

 あー、転入生だ。

無性に腹たってきた。お前のせいで疲れたんだが。

なんてことは僕には書けず、結局、

『うん。よろしくね。 』と単調な文字しか書けなかった。

はぁ…。ドサッ。今度こそ寝よう。



気が付くと家に居た。小さい頃の僕だ。泣いている。今の僕には無理な泣き方だ。共働きだったから普段家に両親はいない。少し、胸が痛かった。

「おかあさん、ねぇ、帰ってきてよ。寂しいよぉ。」


しばらくすると、僕は泣き止んで、寝ていた。泣きつかれたのだろう。

あたりには、絵本が散らかっている。そうだ、このころから本が好きになってた。今を忘れられるから。




 「んっ。」外が眩しい。朝だ。

起きたら汗をかいていた。いやな夢を見たな。

のろのろと起き上がる。

机の上にはいつものように、メモが置いてある。

 「ご飯は冷蔵庫にあるのでチンしてください。」

もう、何回も見慣れた文だ。けれど、今朝見た夢のせいかやけにずっしりと僕の体に覆いかぶさってきた。

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