転入生
心情わかりにくくて、すいません。
反省点のコメントお願いします。
なんだ、転入生か。僕には関係ない。興味を失い、僕は栞が挟まったページを開き、本を読もうとした。
「これからよろしく。」
最初、僕に向けられたものだとはわからなかった。
「これからよろしくって。」
僕に向けたものかと訝しみながら顔を上げると、隣に、居た。
「隣、よろしくね。」笑顔で彼女は言っていた。
「…うん。よろしく。」こんな快活そうな子によろしくなんて、されないと思うけどな、なんて思いながら返事をした。
案の定だった。
休憩時間にはクラスの子達が隣に寄ってきて、
「好きなゲームとかある?」「家どの辺なの?」って聞いてきていた。
五月蝿い。皆、楽しそうに笑ってはいるけど、上っ面の人がほとんどだと思う。大体は雰囲気に合わせているだけだろう。僕は何かそれが嫌で、心の距離を置いている。
…読書に集中できない。
ちらりと隣を見てみると、転入生も楽しそうに笑っていた。
綺麗だな。
ふとそう思った。
-キーンコーンカーンコーン-
教室に鳴り響いたチャイムの音で我に返った。...僕には関係のない人だろ。
やがて授業が始まり、その気持ちも忘れていた。