日々
ザーーーー…。
雨がこれでもかというほど僕を押しつぶしてくる。上を向いてつぶやく。
「あぁ、このまま死ねたらいいのに。」
「ピピピピピ……」
目覚ましが鳴る。小さい頃から聞いてる音が、最近怖くなってきている。停止のボタンを押すと同時に憂鬱な毎日を思い浮かべて、ため息がこぼれた。
それでも、しっかり制服に着替え、かばんを持って学校に行く。自分はなんで、学校に行くのかといつも疑問に思いながら歩いて、何回見たか分からない学校に着いた。
僕─石川春樹─は俗に言う、陰キャというやつだ。別になりたくてなったわけじゃないけど、丁度いいとも思う。人と関わるのは余り好きじゃない。何も起こらないのが一番だからだ。故に僕は本を読む。ここ最近気づいたことだが、人は、本を読んでいる人には話しかけてこない。これもまた丁度よかった。
読書に集中していたかったのに、今日はやけにクラスが騒がしい。なんだろと思っているとチャイムが鳴り、ドアを勢いよく開けて先生がやってきた。
「えーー、転入生を紹介する。」と同時に、クラスがまたザワザワし始める。
カツカツカツ。黒板に白い線が書かれた。
”草野鈴音”
─今、何かが変わった─