第8話 分かったような、分からないような
さて、まずリントヴルムが言っていたスキルを覚えようと思う。
[解析] [結界操作] [封印解除] だったね。
[解析]覚えたいです! 世界の声さん、お願いします!
《認証……成功しました。スキル[解析]を会得しました》
これは大丈夫だったみたいだ。
では、次。
[結界操作]覚えたいです! 世界の声さん、お願いします!
《認証……成功しました。スキル[結界操作]を会得できます。Yes/No》
なるほど、こう聞かれるのか。
当然Yesだね。
《認証……スキル[結界操作]を会得しました》
……私の魂は疲弊しているのだろうか?
全然分からない。
どうなんだろう、聞いてみよう。
(ねぇ、リントヴルム)
(ん? なんだ?)
(スキルを会得したら魂は疲弊するんだよね? それって分かるの?)
魂とか見えないし、やっぱり分からないよね。
(分かるぞ)
分かるんかい!
(簡単だ。体が疲弊したら疲れるだろう? それと同じだ、魂が疲弊したらスキルが使いにくくなる。まぁそんなところだ)
そうなんだ。
でも、私スキルで周りを見ているけど全然なんとも無いんだけど。
まだ大丈夫ということかな?
大丈夫なんだろう。
じゃあこれが最後か。
[封印解除]覚えたいです! 世界の声さん、お願いします!
《認証……成功しました。スキル][封印解除]を会得できます。Yes/No》
会得しても大丈夫だろう。
だからYesにする。
《認証……スキル[封印解除]を会得しました》
ん? 視界が少し、凝視しないと分からないぐらい本の少し見えにくく成ったぞ?
これがリントヴルムが言っていたことか? こんなの誤差の範囲内な気がするが……まあいいか気にしない気にしない。
さてとこれからどうすればいいのだろう?
こういう時がリントヴルムの出番だね。
(ねぇ、リントヴルム)
(こんどはなんだ?)
(一応リントヴルムが言っていたスキル全部会得したんだけど)
(!? お前! 無理はしないと言ったではないか!)
いや、全然無理とかしてないんだけど……。
(無理ととかしてないよ? [解析]と[結界操作]を覚えてもなんとも無かったから、[封印解除]を会得したけど、それでも視界が凝視しないと分からないくらい悪く成っただけだったし)
(……それは本当か?)
(本当だけど)
(……我が思ってた以上にお前は……いや、で? なんだ?)
(これからどうしたらいいか分からないだけど)
(なんだそんなことか、まず[解析]で我を捕らえている、結界と封印を解析する)
ふむふむ。
(解析し終わったら、それらをスキルで解除すればいいだけだ)
アバウト!
もうちょと詳しくお願いします!
(リントヴルムもうちょと詳しくお願い)
(仕方がないな。[解析]で解析するのだがそれは、我を捕らえている結界の仕組みや構造を理解するためだ。[結界操作]だけなら操作しか出来ない、だが理解する事によって[結界操作]で解除することができるのだ。次に[封印解除]これは聞いただけでは直ぐに解除できそうだが、実はこれは理解しないと解除が出来ないのだ。つまりまず理解することが大前提なのだ)
分かったような、分からないような。
(じゃあどうやって[解析]のスキルを発動するの?)
(それは、念じればいいのだが、我の説明でもお前理解してい無いだろ)
まあ、そうなんだけど。
でもやるしか無いでしょう。
私しかい無いのだから。
(スキルのことやそれらを管理してくれるスキルがあるからそれに任せたらどうだ?)
え? そんな便利なスキルあるの?
覚える! 絶対覚える!
([管理]というスキルがある。それを覚えたらどうだ? これはあまり魂も疲弊しないからお得なスキルだぞ)
うん、早速覚えよう。
後に、このスキルがとんでもないことをやらかすと、この時フラーゼのは思いもしなかったのであった。
おかしいところがあったら教えてください。