第29話 検証タイム
さて、息巻いたはいいが、それで負けたらかっこ悪いというもの。
わたしはどんな魔法が使えるのか、今から検証していこうと思う。
まず、リントヴルムはイメージと言っていた。
それは、大丈夫だと思う。
私は科学が進化した世界にいた訳だし、そこ等へんは他の人よりも優秀なはず。
詠唱は明確にイメージが出来ない人用らしいし、私には要らない。
あとはキーの言葉。
これは私は[言語和訳]があっるからたぶん地球で使われてた言葉、例えば火の玉を作り出すなら〈ファイヤボール〉とかでもいいはずだ、そこ等へんは[言語和訳]がキーの言葉に変換してくれるはず。
やっぱり検証が必要だね、いくら仮定を想像しても現実をたしかめなくちゃね。
「おい、そろそろ始めるぜ」
子分Aが言ってきた。
「分かったいいよ」
「へへへ、俺から行くぜ!」
そういって子分Bが向かってきた。
さて、検証開始しますか。
まず火の玉を作り出すイメージ、燃焼させるには可燃性ガス、支燃性ガス、着火源が必要。
可燃性ガスは大丈夫、支燃性ガスは酸素を供給して、着火源は魔力で何とかするイメージで。
「〈ファイヤボール〉」
私は魔力が普通より多いみたいだから出来るだけ威力を抑えて撃ったはずなんだけど。
「なに!?」
私が放った〈ファイヤボール〉は直径一メートルはあっただろうそれは、子分Bに襲い掛かった。
それを、軽々避けてみせた。
結構な速度だったんだけどな、子分Bも腐っても経験豊富な冒険者という訳か。
思ったんだけど、速度のこともイメージしたらもっと速く飛ばせたんじゃない?
それに魔力も結構抑えてたな、こんなもんかな?
初めてにしては上出来だよね。
「なるほど、言うだけのことは有るって訳か。だがな、この程度なら精々ランクCの下位だぜ? 俺達に通じると思わないほうがいいぜ?」
ふむ。
もっと強くしていい訳か。
初めて使ったけど魔力の操作って難しいね。
《ご主人様。スキルの[魔力操作]を会得してはどうでしょう?》
うわ!
驚いた、久しぶりな感じがするね。
で? そのスキルの詳細は? まぁ名前から分かるんだけど。
《はい。ご主人様の予想道理[魔力操作]は魔力を操作できるそのままのスキルです。これを使って練習すればより精密に魔力を操作出来るでしょう》
でも、私の魂大丈夫なの?
《その件に関しては大丈夫です。視界も前よりクリアになっているでしょう?》
あっ本当だ。
それにしても魂ってこんな短時間で回復するの? 私のイメージだともっと掛かると思ってたんだけど。
《それはご主人様が規格外だからです。通常スキルを覚えて魂が疲弊した場合、回復に要する時間はどんなに短くとも一ヶ月はかかります、遅い場合年単位ということもあります。ですがご主人様は日単位で回復しています》
……そうなんだ。
なんか凄いみたいだけど困らないからいいよね。
うん、気にしない。
話を戻そう。
[魔力操作]を覚えたいです。お願い。
《認証……成功しました。スキル[魔力操作]を会得できます。Yes/No》
当然、Yes。
これで大丈夫だね。
《認証……スキル[魔力操作]を会得しました》
なんかスキルってこんなに簡単に覚えていいのかな?
……まぁいいや。
気にしない気にしない。
さて、早速子分たちで[魔力操作]の検証しますか。
次はどんな魔法使おうかな。
スライムだから水魔法とか得意そうだし、次は〈ウォーターボール〉かな?
でもそれじゃ芸が無いしね、どうしよう。